テレ東HD、25年3月期に売上高1660億円、営業利益105億円を目指す中期計画 「配信とアニメ」を成長エンジンと位置づけ投資強化
テレビ東京ホールディングス<9413>は、2025年3月期を最終年度とする新たな中期経営計画を明らかにした。2025年3月期においては、売上高1660億円(2022年3月期比で12.2%増)、営業利益105億円(同22.4%増)の達成を目指す。
「配信とアニメ」を成長エンジンと位置付けており、2025年3月期の粗利益を2021年3月期の1.8倍に伸ばす。国際情勢が不透明なため、2023年3月期においては営業利益は減益想定だが、コンテンツ制作を中心に人的投資も含めて3年間で総額150億円の投資を行い大幅な業績向上を目指す。
「配信とアニメ」に放送事業を加えた3つの事業・コンテンツを戦略的に組み合わせた「トライブリッド経営」と名付けた戦略を推進、放送局の強みを生かしてコンテンツの価値を最大化する。
「配信オリジナル制作費」を毎年段階的に増やして総額46億円投じ、グループのParavi向けと外資プラットフォーム向けのバランスをとりながら供給を拡大する。広告付動画配信は22年4月に放送と同時に配信する「リアルタイム配信」も開始した。これまで中心だった「深夜ドラマ」に加えて、「すべての時間帯」を対象にした配信戦略を推し進める。
アニメ事業は、欧米市場向けを大幅に強化して、地域別では中国市場向けを上回る最大の柱にする計画。高級ブランドと提携した商品化ビジネスや、ゲーム会社への作品供給にも力を入れる。
放送事業は、収益バランスを重視した編成方針を進める一方で、新番組の開発に一段と力を入れ、新規スポンサーを獲得していく。
ESG(環境・社会・企業統治)経営をさらに推進する。22年4月に取締役会の諮問機関として「人事諮問委員会」「報酬諮問委員会」を新設。気候変動対策などの取り組みを加速するため「サステナビリティ委員会」を6月に設置し、24年度末までに CO₂排出実質ゼロの実現を目指す。
会社情報
- 会社名
- 株式会社テレビ東京ホールディングス
- 設立
- 2010年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 小孫 茂/代表取締役社長 石川 一郎
- 決算期
- 3月
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9413