「にじさんじ」のANYCOLOR、22年4月期決算は営業益188%増の41億円 コマースやプロモーションの領域が大きく伸長 23年4月期も大幅増益を計画

VTuberグループ「にじさんじ」の運営元として知られるANYCOLOR<5032>は、本日(6月14日)、2022年4月通期の単独決算を発表し、売上高141億6400万円(前の期比85.5%増)、営業利益41億9100万円(同188.6%増)、経常利益41億4900万円(同185.9%増)、最終利益27億9300万円(同198.0%増)と大幅な増収増益となった。

・売上高:141億6400万円(同85.5%増)
・営業利益:41億9100万円(同188.6%増)
・経常利益:41億4900万円(同185.9%増)
・最終利益:27億9300万円(同198.0%増)

 

同社では、コマースやプロモーションの領域が大きく成長したほか、英語圏向けVTuberグループ「NIJISANJI EN」も2021年5月から急速に成長した、としている。決算賞与の支払いや人材関連費用など一時的に費用が増えたものの、増収効果で吸収した。


国内VTuberビジネスでは、前期に引き続き所属VTuber数の増加よりも、VTuberサポート体制の拡充を優先した運営を行っており、VTuberグループ「にじさんじ」に所属する日本国内で活動するVTuber数は109人(同6名増)、YouTube再生時間は5億7100万時間(同15.1%増)となった。

 

ライブストリーミング領域においては、2021年8月に「にじさんじ甲子園」を、2021年の年末年始に「NJU歌謡祭」を開催しており、視聴者からは好評を得た。

コマース領域においては、2021年2月27日から28日にかけて開催した「にじさんじ Anniversary Festival2021」のライブBlu-rayを10月に、またライバーの衣装・装飾品の一部をそのままのデザインでグッズ化することをコンセプトとした「そのまんまグッズ」を順次発売しており、これらの販売などをはじめとして堅調に推移している。

イベント領域についても、2021年7月31日から8月1日にかけて完全オンライン開催となる「にじさんじ AR STAGE“LIGHT UP TONES"」、同年10月30日及び31日には横浜ぴあアリーナにおいて「NIJIROCK NEXT BEAT」及び「initial step in NIJISANJI」、加えて同年11月20日にはZepp Hanedaで「Kuzuha Birthday Event『Scarlet Invitation』」を開催している。

また、海外VTuberビジネスに関しても、英語圏におけるVTuberビジネス「NIJISANJI EN」の拡大をはじめとして注力しており、VTuber数は20人、YouTube再生時間は5600万時間となった。

 
■2023年4月期は引き続き大幅増収増益を見込む
続く2023年4月期の業績は、売上高190億円~210億円(同34.1%増~同48.3%増)、営業利益55億1000万円~65億1000万円(同31.5%増~同55.3%増)、最終利益38億円~46億2000万円(同36.1%増~同65.4%増)と引き続き大幅な増収増益を見込む。

・売上高:190億円~210億円(同34.1%増~同48.3%増)
・営業利益:55億1000万円~65億1000万円(同31.5%増~同55.3%増)
・経常利益:54億8000万円~64億8000万円(同32.1%増~同56.2%増)
・最終利益:38億円~46億2000万円(同36.1%増~同65.4%増)
・EPS:126.91円~154.29円

レンジ予想となったが、その理由について、新規デビューを含めて同社のVTuberグループに対するファンからの熱量を定量的に予想することは困難であることに加え、英語圏におけるVTuber市場はまだ黎明期であることを総合的に考慮した、としている。

ANYCOLOR株式会社
https://www.anycolor.co.jp/

会社情報

会社名
ANYCOLOR株式会社
設立
2017年5月
代表者
田角陸
決算期
4月
直近業績
売上高253億4100万円、営業利益94億1000万円、経常利益94億4800万円、最終利益66億9800万円(2023年4月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
5032
企業データを見る