【決算レポート】カヤック、第2四半期(4~6月)は売上高35%増、営業益61%増で同期間の最高業績を達成 ハイカジは全11タイトルで全世界累計5億DLを突破
カヤック<3904>の2022年12月期の第2四半期(4~6月)の連結決算は、ゲームエンタメサービス領域が引き続き業績のけん引となって大幅な増収増益を達成し、第2四半期としては最高業績を達成した。
売上高38億9100万円(前年同期比35.6%増)
営業利益3億3300万円(同61.9%増)
経常利益3億7600万円(同81.0%増)
最終利益2億6400万円(同116.3%増)
業績のけん引役であるゲームエンタメサービスの状況を見てみると、四半期売上高は前年同期比58.0%増となり、好調だった第1四半期とほぼ同水準の売上高をキープした。ハイパーカジュアルゲーム(以下、ハイカジ)がゲーム売上高の構成比の59%を引き続き占めているほか、カヤックアキバスタジオによる受託事業も拡大基調となった。
なお、同社のハイカジ全11タイトルの累計ダウンロード数は、8月に全世界で5億ダウンロードを突破した。
ただし、ハイカジについては、第2四半期の合計ダウンロード数は約5640万件と第1四半期を下回った。これは、投入された新作が6月の『Drag Fight』1タイトルで、2タイトルをリリースした前四半期との差があったことや、新型コロナウイルス感染拡大の影響が世界的に弱まるなど外部環境の変化が影響しているとのこと。
また、新たな動きとしては、3DCG制作スタジオとなるカヤックポラリスを7月12日に札幌に設立した。カヤックポラリスは、重点領域の1つである3DCGアニメやメタバースなど新規的なエンタメ領域で、どのプラットフォームにおいても必要性が高い「キャラクターモデル開発」に注力するとしている。
そのほか、カヤックアキバスタジオは、AKIBA観光協議会とともに、NFTやメタバースと連動のクリエイターネットワーク「AKIBA EDEN」ベータ版をリリースした。「AKIBA EDEN」は完全招待制のクリエイターネットワークとなっており、二次創作を自由に表現活動として行えるよう版権元と協議し、正式に二次創作を許諾する仕組みとなっており、第1弾は「鉄腕アトム」となった。
eスポーツサービスについても見てみると、ウェルプレイド・ライゼストではオミクロン株の流行もあり、eスポーツ大会などの運営に関する受託案件が第1四半期は軟調に推移していたが、この第2四半期は回復傾向を見せた。
なお、スマートフォンゲームに特化したコミュニティの「Lobi」は、5月31日付でナナメウエに事業譲渡した。
なお、2022年12月期の通期業績予想については、上半期はおおむね計画通りの折り返しとして従来予想を据え置いており、以下のとおり。
売上高150億円(前期比19.4%増)
営業利益15億円(同31.2%増)
経常利益15億円(同18.4%増)
最終利益10億円(同20.6%増)
会社情報
- 会社名
- 株式会社カヤック
- 設立
- 2005年1月
- 代表者
- 代表取締役CEO 柳澤 大輔/代表取締役CTO 貝畑 政徳/代表取締役CBO 久場 智喜
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高174億6700万円、営業利益10億2100万円、経常利益10億3800万円、最終利益5億1100万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3904