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メディア工房<3815>は、10月7日、2022年8月期の連結決算を発表、デジタルコンテンツ事業とOne to One事業の収益増に加え、不採算事業からの撤退などによる利益率の改善もあり、大幅な増益を達成した。
売上高22億300万円(前々期比14.2%増)
営業利益1億9300万円(同307.0%増)
経常利益1億8100万円(同368.2%増)
最終利益1億5300万円(同2040.3%増)主なセグメントごとの状況は以下のとおり。
①デジタルコンテンツ事業 売上高13億7800万円(前々期比18.1%増)、営業利益5億4100万円(同39.2%増)
ISP各社における占いコンテンツの配信縮小方針の決定を受け、一部配信プラットフォームにおいては減収減益となった。しかし、複数本の新規コンテンツが中規模ヒットしたほか、ヒットコンテンツを中心に運用体制強化と効率化の徹底が奏功し、従前と比較してコンテンツライフが長期化したことで、携帯キャリア向けコンテンツを中心に売上高・利益が増加した。②One to One事業 売上高8億1200万円(同11.5%増)、営業利益1億1900万円(同33.6%増)
占いサービスが安定的に収益を伸ばしたほか、非占いサービスにおいても単月黒字を達成し、徐々に収益を伸ばした。なお、営業利益が前年同期比で大幅に増加しているが、これは、広告宣伝時期の見直しにより一時的に広告費を抑制したことによるもの。新規ユーザーの獲得においては広告は必要不可欠であるため、広告宣伝費については来期以降は増加する見込み。③XR事業 売上高ゼロ(前年同期ゼロ)、営業損益1300万円の赤字(前年同期6600万円の赤字)
受託案件の獲得に至らず営業損失を計上した。④SNS事業 売上高800万円(同59.1%減)、営業損益1億4400万円の赤字(前年同期は2500万円の赤字)
新規SNS2本の開発とリリースを予定していたが、サービス品質向上のため、開発内容およびリリース時期を見直した結果、新規SNSについてはフォトグラメトリー技術による仮想共同空間を搭載した団体性マッチングアプリ「OneRoof」1本を開発してリリースした。また、LoungeRangeとの間でフランチャイズ契約を締結し、2023年8月期に開発を予定するゴルフ関連SNSサービスとの連携に向けて、会員制インドアゴルフの店舗を開設している。
新規SNSのリリース時期を延期したことから、売上はBtoB向けに提供するソーシャルプラットフォームのシステム利用料のみとなっている。また、利益は前年同期比で営業損失が
拡大しているが、これはサービス開発費およびフランチャイズ店舗の設営費等が発生したことによるもので、いずれも先行投資として2023年8月期以降に収益貢献する見込み。なお、BtoB向けに提供するソーシャルプラットフォームについては、当初計画と収益性に大幅に乖離があることから減損処理を行い、特別損失3100万円を計上した。今後、BtoB向けに提供するソーシャルプラットフォームについてはサービスの提供および運営を停止する予定だ。
■通期利益予想を上方修正
2023年8月期通期の連結業績予想については、以下のとおり。新規事業による売上は投資段階であることからほとんど見込んでおらず、既存事業であるデジタルコンテンツ事業はYahoo!やniftyなどのISPにおいて、占いコンテンツの配信が停止すること、ドコモによるiモードサービスの提供が終了したことで売上の減少を見込んでいる。売上高21億5000万円(前期比2.4%減)
営業利益1億5000万円(同22.6%減)
経常利益1億4000万円(同23.0%減)
最終利益9500万円(同38.2%減)
会社情報
- 会社名
- 株式会社メディア工房
- 設立
- 1997年10月
- 代表者
- 代表取締役社長 長沢 一男
- 決算期
- 8月
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3815