【決算レポート】モバイルファクトリー、第3四半期は新型コロナ感染状況の改善でモバイルゲーム事業が大幅回復 ブロックチェーン事業はNFT関連事業の選択と集中を推進
モバイルファクトリー<3912>の2022年12月期の第3四半期(7~9月)の連結決算は、主力のモバイルゲーム事業が新型コロナウイルス感染症の感染状況の改善によって前年同期比で大幅に回復し、2ケタ超の大幅な増収増益での着地となった。
売上高7億3400万円(前年同期比12.3%増)
営業利益1億8800万円(同23.9%増)
経常利益1億8900万円(同24.1%増)
最終利益1億2200万円(同15.3%増)
事業セグメント別では、モバイルゲーム事業は新型コロナウイルス感染症の感染状況の改善もあって前年同期比で大幅に回復し、売上高で前年同期比15.9%増となった。
一方、ブロックチェーン事業は事業活性化に向けた取り組みとして、提携やNFTの販売などの施策に取り組んだが、この四半期では売上高84万円と本格的な収益化の段階には至らなかった。
ブロックチェーン事業の取り組みを見てみると、前述のとおりに提携の動きとして、メタバース市場の普及・発展に取り組むSynamon(シナモン)と両社のWeb3.0事業拡大に向けた業務提携契約を締結したほか、SNSマーケティング支援サービスを提供するホットリンク<3680>と両社のNFT事業拡大に向けた業務提携契約を締結した。
また、徳島市と地域の一層の活性化および人材と技術の交流や活用を図ることを目的とした包括連携協定を締結し、徳島都市開発との限定コラボNFT販売をNFTマーケットプレイス「ユニマ」で実施した。
モバイルゲーム事業は、コロナ禍の影響が続く中で感染症の動向や社会情勢を注視しつつ、主力の位置ゲームで地方公共団体との協業による地方創生および他社IPとのコラボイベントを実施した。
前述の徳島市では、『駅メモ!』シリーズのでんこ「徳島ると」が「徳島市わくわくアンバサダー」に就任し、8月11日よりコラボキャンペーンを開催している。
また、『アワメモ!』では、2022年7月から9月までゲームを遊びながらおこづかい稼ぎができる、Play to Earnの施策として「おでかけポイント」のオープンβテストを実施した。
今後に向けた新たな動きとしては、GMOコインと、子会社ビットファクトリーが発行する
「QYSコイン」のIEO(Initial Exchange Offering)に向けた検討を開始した。
また、NFT関連事業の選択と集中に取り組み、売上低迷の「ユニマ・ガレージ」についてサービスを縮小し、「ユニマ」をゲーム特化型NFTマーケットへリニューアルして、同社が強みを持つゲーム分野へ特化し差別化を図るとしている。
なお、2022年12月期通期の連結業績見通しは引き続き非開示。主力のモバイルゲーム事業に加えてブロックチェーン事業においても、今後は大きな成長が見込まれるものの、足元では新型コロナウイルス感染症の影響の収束が見通せない中で、適正かつ合理的な数値の算出が困難であるため、としている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社モバイルファクトリー
- 設立
- 2001年10月
- 代表者
- 代表取締役 宮嶌 裕二
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高33億7000万円、営業利益9億4500万円、経常利益9億4000万円、最終利益ゼロ(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3912