カプコン<9697>は、本日(10月26日)、第2四半期累計(22年4月~22年9月)の連結決算を発表し、売上高490億6700万円(前年同期比29.9%減)、営業利益218億9500万円(同24.3%減)、経常利益229億9600万円(同22.6%減)、最終利益161億4200万円(同27.4%減)だった。『バイオハザード ヴィレッジ』とみられるが、前年同期に発売された新作大型タイトル販売により反動減の影響で減収減益となった。
・売上高:490億6700万円(同29.9%減)
・営業利益:218億9500万円(同24.3%減)
・経常利益:229億9600万円(同22.6%減)
・最終利益:161億4200万円(同27.4%減)
中核であるデジタルコンテンツ事業において、主力シリーズの大型新作である『モンスターハンターライズ:サンブレイク』の投入に加え、『モンスターハンターライズ』などシリーズ作を中心としたリピートタイトルの販売など、デジタル販売を積極的に推進したことにより、家庭用ゲームソフトの販売本数は2130万本と前年同期を上回った。収益面では、前期大型新作の反動減により減収減益となったものの、通期計画に対しては順調に進捗しており、下期に予定する大型新作の投入および継続的なリピート販売の推進に注力する、としている。
セグメントごとの経営成績は、次のとおり。
① デジタルコンテンツ事業
前年同期において新作大型タイトルを販売したことにより反動減となったものの、売上高は360億6200万円(同39.7%減)、営業利益は218億2600万円(同27.8%減)となった。
『モンスターハンターライズ』の超大型有料拡張コンテンツ『モンスターハンターライズ:サンブレイク』を6月に発売し、より軽快に進化したアクションや個性あふれるモンスターとフィールドの登場等により、グローバルで高い評価を得るとともに、無料タイトルアップデート等の施策により安定した人気を集めた。その結果、販売本数440万本を達成し、業績に大きく貢献した。加えて、『モンスターハンターライズ』も、『モンスターハンターライズ:サンブレイク』とのセット版の投入や継続的な価格施策により、全世界での累計販売本数が1100万本を突破した。
さらに、積極的なプロモーションによるIPの認知拡大と新たなファン層の獲得に加え、主力シリーズの継続的な新作タイトル販売やセール販売との相乗効果による『モンスターハンター:ワールド』や『デビル メイクライ5』など、シリーズの過去タイトル等を中心としたリピートタイトルの販売拡大が収益を押し上げた。
また、3年ぶりのリアル会場とオンラインを用いてハイブリッド開催となった「東京ゲームショウ2022」が9月に開催され、同社出展ブースが活況を呈した。同期間中にオンライン配信で発表した「日本ゲーム大賞2022」において、『バイオハザード ヴィレッジ』が年間作品部門で「優秀賞」を受賞するとともに、フューチャー部門で『ストリートファイター6』、『エグゾプライマル』および『ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション』の3タイトルが選出され、今後のタイトル販売に弾みをつけた。
② アミューズメント施設事業
売上高は73億2300万円(同29.7%増)、営業利益は6億7700万円(同845.1%増)となった。
今年3月のまん延防止等重点措置の全面解除による来店客数の回復に加え、既存店の効率的な店舗運営や新業態での出店効果などにより収益拡大を図り、増収増益となった。第2四半期累計において、4月に「クレイジーバネット イオンモール常滑店」(愛知県)をオープンするとともに、9月に1店舗を閉鎖したので、施設数は42店舗となっている。
③ アミューズメント機器事業
売上高は30億2300万円(同87.6%増)、営業利益は17億2100万円(同343.4%増)となった。厳しい市場環境の中、8月に『新鬼武者2』を1万台発売するとともに、市場から高評価を獲得し好調に稼働した。また、10月3日稼働開始の『バイオハザード RE:2』を9月に1万5000台出荷し、収益に大きく貢献した。
④ その他事業
売上高は26億5700万円(同9.4%減)、営業利益は12億5800万円(同8.2%減)となった。
同社タイトルのブランド価値向上に向け、Netflixにおいて実写ドラマシリーズ『バイオハザード』が全世界で配信するなど、引き続き主力IPを活用した映像化を推進するとともに、新規タイトルや人気タイトルのキャラクターグッズ展開などに注力した。
一方、eスポーツにおいては、グローバル規模でのユーザー層の裾野拡大に向けた施策を推し進め、世界各地で開催するオンライン大会「CAPCOM Pro Tour2022」を5月から開始し、7月から同大会の新カテゴリー「ワールドウォリアー」を追加するなど、開催地域と参加者の多様化施策を講じた。
また、国内でのチームリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP2022」を9月から実施するなど、各大会において熱戦が繰り広げられるとともに、2023年発売予定の『ストリートファイター6』のプロモーション展開を図った。
■2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の業績は、売上高1250億円(前期比13.6%増)、営業利益500億円(同16.5%増)、経常利益500億円(同12.8%増)、最終利益365億円(同12.1%増)、EPS173.60円を見込む。
・売上高:1250億円(同13.6%増)
・営業利益:500億円(同16.5%増)
・経常利益:500億円(同12.8%増)
・最終利益:365億円(同12.1%増)
・EPS:173.60円
計画に対する進捗率は、売上高39.3%、営業利益43.8%、経常利益46.0%、最終利益44.2%となっている。
・売上高:39.3%
・営業利益:43.8%
・経常利益:46.0%
・最終利益:44.2%
会社情報
- 会社名
- 株式会社カプコン
- 設立
- 1983年6月
- 代表者
- 代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 辻本 憲三/代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 辻本 春弘/代表取締役 副社長執行役員 兼 最高人事責任者(CHO) 宮崎 智史
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1524億1000万円、営業利益570億8100万円、経常利益594億2200万円、最終利益433億7400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9697