【決算レポート】東映アニメ、第2四半期(7~9月)は売上高47%増、営業益46%増に 映画「ONE PIECE FILM RED」が記録的な大ヒットに 通期予想を増額修正
東映アニメーション<4816>の2023年3月期の第2四半期(7~9月)の連結決算は、映画「ONE PIECE FILM RED」の記録的な大ヒットもあり、大幅な増収増益を達成した。
また、利益面には円安進行が海外売上高比率の高い同社の業績全般の押上げ要因となったこともプラスに働いている。
売上高243億8900万円(前年同期比47.3%増)
営業利益100億8400万円(同46.3%増)
経常利益102億1700万円(同49.0%増)
最終利益74億9800万円(同47.1%増)
なお、第2四半期累計(4~9月)業績でも上半期としての過去最高の売上高、利益を更新している。
第2四半期累計業績によるセグメント別の状況を見てみると、映像製作・販売事業は前年同期比68.4%の増収、同37.7%の増益となった。前述のとおり。「劇場アニメ」が映画「ONE PIECE FILM RED」の記録的ヒットなどにより大きく伸長したほか、「海外映像」も映画「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」と「ONE PIECE FILM RED」の海外上映権販売などの寄与で売上高を大きく伸ばした。
一方、「テレビアニメ」は、ゲーム向け音声製作が好調に稼働したものの、放映作品数が減少したことなどから若干の減収となった。
版権事業は、前年同期比22.1%の増収、15.2%の増益となった。「国内版権」は、「ワンピース」や「ドラゴンボール」シリーズなどの商品化権販売、特に両作品の劇場公開向け販売促進が好調に稼働した。
また、「海外版権」も「ワンピース」のゲーム化権販売に加え、「ドラゴンボール」シリーズや「ワンピース」「デジモンアドベンチャー」シリーズの商品化権販売が好調に稼働し、大幅な増収となった。
商品販売事業は、「ワンピース」のショップ事業や「美少女戦士セーラームーン」シリーズの商品販売が好調だったことなどから増収となったものの、コロナ禍前の水準には至らなかった。
■通期予想を増額修正
2023年3月期通期の連結業績予想は、決算発表に先立ち、10月21日に従来予想からの上方修正を発表しており、以下のとおり。
上期の好調に加え、下期は12月より映画「THE FIRST SLAM DUNK」を公開予定であり、為替動向など不透明な面はあるものの、国内外の版権事業や映像製作販売事業が引き続き好調を維持する見込みとしている。
売上高760億円(前期比33.3%増)
営業利益235億円(同29.8%増)
経常利益250億円(同32.8%増)
最終利益180億円(同40.4%増)
会社情報
- 会社名
- 東映アニメーション株式会社
- 設立
- 1948年1月
- 代表者
- 代表取締役会長 森下 孝三/代表取締役社長 高木 勝裕
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高671億1700万円、営業利益177億7200万円、経常利益203億円、最終利益145億9300万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 4816