【決算レポート】コーエーテクモHD、9月中間は営業益12%増の183億円と上半期で最高益 『FE無双』新作は100万本突破、デジタル&リピート販売伸びる
コーエーテクモホールディングス<3635>が10月31日に発表した第2四半期(22年4月~22年9月)の連結決算は、売上高347億6200万円(前年同期比6.6%減)、営業利益183億2100万円(同11.6%増)、経常利益176億6700万円(同29.5%減)、最終利益136億4800万円(同24.8%減)だった。
・売上高:347億6200万円(同6.6%減)
・営業利益:183億2100万円(同11.6%増)
・経常利益:176億6700万円(同29.5%減)
・最終利益:136億4800万円(同24.8%減)
減収・営業増益となったが、全体の売上の94%を占めるゲーム事業で『信長の野望・新生』(20万本販売)や『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』(100万本販売)といった新作を発売したほか、過年度発売タイトルリピート販売が堅調だった、としている。
『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』について任天堂<7974>が海外販売を担当したことに加え、リピート販売とダウンロード販売が伸びたことで、売上は低下したものの、採算性は向上し営業利益は2ケタの伸びとなった。モバイルも減収となったが、利益を下支えした。
ゲーム事業の売上をみると、パッケージが同25.0%減の71億5300万円と売上を落とす一方で、ダウンロード販売が同17.8%増と伸びている。ダウンロード販売は、単価はどうしてもパッケージに比べて落ちてしまうものの、コストが少ないこともあり、利益貢献は大きくなる。
リピート販売も堅調だったという。セールなどを伴うため新作に比べて単価が低いが、開発費を計上したタイトルであるため、利益貢献が大きい。リピート販売の数字は非開示だが、「ライザのアトリエ」シリーズのリピート販売が好調だったそうだ。
なお、経常利益が減益となったが、これは営業外収支においては、厳しい金融環境に対応するため戦略的にポートフォリオの組み換えを行った影響による。投資有価証券売却益が減った一方、投資有価証券売却損や有価証券償還損、デリバティブ評価損などが計上となった。
■エンタテインメント・コンテンツ
・売上高:327億8300万円(同7.0%減)
・営業利益:179億9400万円(同11.6%増)
■アミューズメント
・売上高:14億7100万円(同1.5%増)
・営業利益:1億9100万円(同19.0%減)
■不動産
・売上高:6億1100万円(同19.6%増)
・営業利益:1億8200万円(同156.3%増)
■その他
・売上高:1億5200万円(同17.4%減)
・営業利益:4500万円(前年同期は9200万円の損失)
■2023年3月期の業績見通し
続く2023年3月期の業績は、売上高770億円(前期比5.8%増)、営業利益325億円(同5.9%減)、経常利益425億円(同12.7%減)、最終利益315億円(同10.9%減)、EPS95.57円を見込む。
・売上高:770億円(同5.8%増)
・営業利益:325億円(同5.9%減)
・経常利益:425億円(同12.7%減)
・最終利益:315億円(同10.9%減)
・EPS:95.57円
なお、従来予想からの変更はない。第3四半期以降の新作タイトルの販売動向、IP許諾によるロイヤリティ収入、世界経済の動向による営業外収益の不確実性に鑑みたため、としている。
計画に対する進捗率は、売上高45.1%、営業利益56.4%、経常利益41.6%、最終利益43.3%となっている。
・売上高:45.1%
・営業利益:56.4%
・経常利益:41.6%
・最終利益:43.3%
今後のリリース予定タイトルは以下のとおり。
会社情報
- 会社名
- コーエーテクモホールディングス株式会社
- 設立
- 2009年4月
- 代表者
- 代表取締役会長 襟川 恵子/代表取締役社長 襟川 陽一
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高845億8400万円、営業利益284億9400万円、経常利益457億4100万円、最終利益337億9200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3635