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タカラトミー<7867>は、2月7日、2023年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表、年末商戦においても引き続き玩具出荷が堅調に推移し、タカラトミーアーツが展開するアミューズメントマシンやガチャの人気が継続したことなどで2ケタ超の増収を達成した。
ただ、為替の影響などにより原価率が前年同期に比べて悪化したこともあり、減益となっている。
売上高1487億6000万円(前年同期比13.4%増)
営業利益130億5200万円(同2.7%減)
経常利益121億6600万円(同10.2%減)
最終利益81億3200万円(同17.8%減)国内は、定番商品において、子どもだけでなく大人に対しても魅力ある商品の企画開発と販売強化に引き続き努めており、「トミカ」では「変形出動!ビッグファイヤー&コマンドステーション」など子ども向けの大型商品を発売するとともに、大人向けではリアリティを追求した「トミカプレミアム」シリーズの新商品展開を積極的に進め、また、11月には「スタジオジブリ」作品とのコラボレーションである「ドリームトミカ ジブリがいっぱい」シー
ズの販売を開始した。今期発売20周年を迎えたトレーディングカードゲーム「デュエル・マスターズ」は、9月にテレビアニメを6年ぶりに一新し、関連商品を発売するなどマーケティングを強化した。「トランスフォーマー」は、海外向け輸出が増加した。
「ポケットモンスター」では、「モンコレ」をはじめとした関連商品が引き続き人気を博すとともに、ポケモンと遊びながら学べるキッズパソコン「ポケモン ピカッとアカデミー マウスでゲットパソコン プラス」が人気を博した。
放送4年目となったテレビアニメ「パウ・パトロール」は、地上波での新シリーズ放送などにより人気がさらに拡大し、「パウ・パトロール にほんご・えいご・クイズも! おしゃべりパウフェクトずかん」など関連商品の販売が好調に推移した。
また、テレビ・WEBでのIP展開として、4月からテレビアニメ「キャップ革命 ボトルマンDX」、新感覚ダンサブルドラマ「リズスタ -Top of Artists!-」の放送を開始するとともに、「トミカヒーローズ ジョブレイバー 特装合体ロボ」はWEBアニメの配信を開始した。さらに、デジタルとリアルの遊びが融合した商品特徴と、豊富なキャラクターの魅力から高い人気の新触感液晶玩具「ぷにるんず」は、10月から玩具発オリジナルテレビアニメとして放送開始するとともに、関連商品も人気を集めた。
「アソビ」をキーとした新たな取り組みとしては、ARエフェクト機能を活用し、ヨーヨーをSNSの表現ツールに拡張した新感覚トイエンターテイメント「MUGENYOYO」や、AI音声合成技術により、実在の人物の声とそっくりな合成音声で読み聞かせをするスピーカー「coemo(コエモ)」を発売するなど、新技術を活用したオリジナリティの高い商品やサービスを展開した。また、メタバース(仮想空間)において玩具で遊ぶ「メタバース 黒ひげ危機一発」の展開を開始し、デジタル空間での新たなアソビ体験を提供した。
タカラトミーアーツが展開するアミューズメントマシンでは、「ポケモンメザスタ」が引き続き好調に推移した。また、同社のガチャ事業においても、カプセル玩具の人気が高まっている市場環境の中、大型ガチャ売場の設置拡大とヒットコンテンツを使った大人向け商品の拡大等により売上が伸長するとともに、ぬいぐるみなどの販売も好評を博した。
海外では、欧米で農耕車両玩具の乗用タイプが好調に推移するとともに、ぬいぐるみ「Club Mocchi- Mocchi-」などの販売が伸長した。
■通期予想は変更なし
2023年3月期通期の連結業績予想については、期初予想から変更なく、以下のとおり。売上高1700億円(前期比2.8%増)
営業利益120億円(同2.8%減)
経常利益118億円(同6.8%減)
最終利益75億円(同17.7%減)
会社情報
- 会社名
- 株式会社タカラトミー
- 設立
- 1953年1月
- 代表者
- 代表取締役会長CEO 富山 幹太郎/代表取締役社長COO 小島 一洋
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高2083億2600万円、営業利益188億1800万円、経常利益178億700万円、最終利益98億800万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7867