【決算まとめ②】ゲーム関連企業37社の1~3月の営業赤字企業数は11社に 『カゲマス』貢献のAimingは大幅黒字転換 マーベラスは新作『サクライグノラムス』が大きな誤算に
主要モバイルゲーム企業の2023年1~3月期の決算を引き続き振り返ってみたい。今回は、この四半期の営業赤字計上企業についてを取り上げたい。
この四半期に営業赤字を計上した企業は、データ集計対象の37社中、11社となった。前四半期から社数の上では変化がなかったが、黒字転換を果たした企業が3社、赤字転落した企業が3社と顔触れには変化が出ている。
第1四半期決算で大幅な黒字転換を果たしたのは、Aiming<3911>だ。Aimingは、新作開発費など先行投資の影響から前四半期まで2四半期連続で営業赤字計上となっていたが、新作『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン(カゲマス)』の運営成績が好調に推移したこともあり、大幅な黒字転換を達成した。なお、続く第2四半期は新作2本(『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか バトル・クロニクル』と『かみながしじま ~輪廻の巫女~』)をリリースしており、そのサービス開始に伴う広告宣伝費の増加から利益率が低下する見通しだ。
そのほか、coly<4175>とマイネット<3928>がこの四半期は黒字転換となった。
一方、この四半期で大幅な赤字転落となったのは、マーベラス<7844>だ。マーベラスは、新作『サクライグノラムス』が大きな誤算となったことが否めない。『サクライグノラムス』は、2月27日のリリース後に想定を大きく下回る推移となり、ゲーム資産残高の一括償却を余儀なくされた。その後、サービス開始から約2ヵ月となる4月28日にそのサービスを終了している。これは迅速な“損切り”と受け止めることもでき、次の2024年3月期の第1四半期で収益がどこまで改善しているのかが注目されるところ。
ほか、ボルテージ<3639>とイマジニア<4644>がこの四半期は営業赤字に転落している。
会社情報
- 会社名
- 株式会社マーベラス
- 設立
- 1997年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7844
会社情報
- 会社名
- 株式会社Aiming
- 設立
- 2011年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 椎葉 忠志
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高181億9900万円、営業損益13億900万円の赤字、経常損益11億円の赤字、最終損益22億2700万円の赤字(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3911