【レポート】Cygamesにて「『Shadowverse』 7周年記念 メディア対抗戦」が開催! 環境初期「マナリアウィッチ」で挑戦した筆者の結果は……!?


Cygames
が運営する本格スマホeスポーツ『Shadowverse(以下、シャドウバース)』において、6月上旬に、本作の7周年を記念して初の試みとなる「Shadowverse 7周年記念 メディア対抗戦」が開催された。

ちなみに、今回のメディア対抗戦は「マイローテーション(BO1)」を用いて、3部門に分かれて実施。各媒体から最大2名まで参加することができた。3つの部門についての区分けは以下の通り。選択した部門の範囲内から、連続した5つのカードパックを選択してデッキを構築することがルールとして定められていた。

①第1弾~第11弾(CLCDRKROBTOGWLDSFLCGSDBNBOSOOTALT

②第8弾~第21弾(DBNBOSOOTALTSTRROGVECUCLWUPFOHSORETADOVRSC

③第18弾~第27弾(SORETADOVRSCDOCOOSEOPRGWCDBEAA

※弾の棲み分けは実装されているマイローテーションとは異なる箇所があるため注意。

また、①と②部門はマイローテーション限定の特殊効果も採用されている。

①部門の特殊ルール
・進化可能ターン開始時、PP最大値を+2
・進化可能ターン開始時、EP0なら、EP2回復(1)
1ターン目の開始時、カードを2枚引く
※“進化可能ターン開始時、PP最大値を+2”の効果は毎ターン働く

②部門の特殊ルール
・進化可能ターン開始時、PP最大値を+1
・進化可能ターン開始時、EP0なら、EP1回復(1)
1ターン目の開始時、カードを1枚引く
※“進化可能ターン開始時、PP最大値を+1”の効果は毎ターン働く

③部門の特殊ルール
・特になし

なお、各部門の優勝者には、第30弾カードパックに登場するレジェンドカードの先行紹介権が与えられる。いちゲーマーとしてはもちろん、メディアとしても絶対に負けられない戦いが始まった……



正直、現役バリバリのプレイヤーとは言えない筆者としては、この部門選択の段階から勝負は始まっていると感じた。まず、③に関しては環境の理解も乏しく、現役プレイヤーが集うであろうことから、今から追いつくのは時間的にも猶予がないと考えて除外。一方、①と②の部門であれば、各クラスのデッキタイプやカードに関しても知っているものが多い。かつては「ランプドラゴン」と「ドロシーウィッチ」を使って本作の公式大会「RAGE Shadowverse」に挑戦し、Day2まで進出した経験もある(関連記事)ことから、今回は最も自信が持てるのレギュレーションで参加することにした。

さて、ここで考えたいのは自身がどのデッキを持ち込むべきかということ。こういった大会の場では、予め多いであろう相手を想定しておく、いわゆる“環境読み”が大事になる。そこでまず考えたのは、相手がやりたいことを完遂する前に試合に勝ち切ることができる「アグロロイヤル」を持ち込む人が多いのではないかということ。「疾走」持ちのフォロワーが数多く採用されており、ミラーマッチになった場合は、先行を取れた方が非常に有利になる。先行・後攻はランダムとなっていたため、そこを運否天賦にしたくないという理由から、アグロロイヤルに対抗できるデッキから模索を始めた。

その中でも、過去に自分が使い込んでいた構築に近い「ヘクターネクロ」や「超越ウィッチ」を候補に挙げたが、「守護」フォロワーが少ないという点でアグロロイヤルに不利と考えたことや、そもそも「次元の超越」が禁止カードに設定されていたため、この2つは候補から外れることとなった。また、かつてRAGEでもお世話になった「ドロシーウィッチ」も検討してみたが、今回のルールではデッキとしてややパワー不足になる懸念が拭えなかった。ここで、筆者はひとつの心理に気付く。やはり、『シャドウバース』は「ウィッチ」を使っている瞬間が一番楽しい……!(※自分調べ)

では、他に戦えそうなウィッチのデッキは何か。今の『シャドウバース』には非常に便利な機能が搭載されており、時期ごとに活躍した大会上位デッキを検索できる機能がある。ローテーションで該当する期間のデッキを拝見し、目に留まったのが「マナリアウィッチ」のデッキだ。「マナリアの防陣」や「マナリアの竜姫・グレア」の「守護」でリーダーの体力を守りつつ、スペルカードによる除去も豊富に搭載されているこのデッキであれば、「アグロロイヤル」だけでなく、アグロに寄せた多くのデッキに対抗できそうだと感じた。とはいえ、本大会は初の試みであるうえ、お祭り的な側面もある。何のデッキが出てくるかは当日行ってみるまで本当に分からない。そういったことも踏まえて、ここは自分が使っていて楽しいと思う感性に従ってみることにした。


▲筆者が持ち込んだ「マナリアウィッチ」の構築。久々に『シャドウバース』をプレイする際、「大会上位デッキ紹介」の機能があるおかげですぐにゲームを始められたため、本当に便利な機能だと感じた。

当日は、主催のCygamesを含めた9社(計11名)が参加。①4人、②4人、③3人の総当たり戦で優勝者を決めることとなった。さらに、当日は『Shadowverse』の大会シーンの実況・解説としてもお馴染みの友田一貴さんと海老原悠さんが登壇。各部門から1試合ずつ(計3戦)のフィーチャーマッチが行われた。

そして何と、第1回線のフィーチャーマッチに選ばれたのが「ファミ通Appvsgamebiz」の試合であった。ある程度の緊張感はありながらも、我々メディアとしては取材がメインであるため、対戦に関しては少し気楽に考えていた部分もあったのでこれは想定外である。多くの人の前で、決して恥ずかしい試合は見せられない……。そもそも、普段、知らない人に見られながらゲームをプレイする機会などないため、自分の中で一気に緊張感が高まっていくのを感じた。


▲実況・解説を務めた友田さん(写真左)と海老原悠さん(写真右)。

■第1回戦

初戦の相手はビショップ。アミュレットを軸にした型であれば、フォロワーが中々出てこないことから除去スペルが使用できずスペルブーストが進まないことも考えられるため、初手のマリガンが非常に重要になる。ここで「知恵の光」「マナリアナイト・ウォーレン」のドローソースと、スペルを使用するたびにコストが下がる「真実の狂信者」という最高の3枚を手札にすることができた。さらに、「マナリアナイト・ウォーレン」を繋げ順調にマナリアのカードを手札に加えられた。

一方、相手のプレイは「僧侶の聖水」や「風の軍神・グリームニル」だったため、最初に懸念したアミュレットを軸にした型ではないのかなと推察することができた。一考したのは5ターン目。本来であれば、マナリアウィッチの進化は「マナリアの竜姫・グレア」「光魔法の教師・ミラ」に使いたいところだが、試合が長引くと「封じられし熾天使」などで逆転されてしまう可能性があるため、既に場に出ている「マナリアナイト・ウォーレン」を進化させて早めに相手リーダーの体力を詰めていくプランを選択した。

次のターン、相手は「ヘヴンリーイージス」、さらに次のターンには「テミスの審判」で盤面のフォロワーが一掃されてしまったものの、スペルによる直接ダメージで相手リーダーの体力を削り切り、何とか勝ち切ることができた。特に「ヘヴンリーイージス」が非常に懐かしく、環境初期に『シャドウバース』をプレイしていた頃、どうあがいても除去できない「ヘヴンリーイージス」が多くのデッキにとって脅威になっていたことを思い出した一戦だった。

【試合結果】
〇ウィッチ(gamebizvsビショップ(ファミ通App



いきなりのフィーチャーマッチでかなり緊張してプレイミスもしてしまったものの、終わってみれば、凄く貴重な体験をさせていただけたと感じた。

まず、フィーチャーマッチに選ばれた選手は「ホワイトノイズ」というものがかかっているイヤフォンの上から、ゲーム音が流れるヘッドホンを装着して席に着くのだが、これを付けると、かなり大きめのマイク音量で実況・解説していただいているにも関わらず、外の音が本当に何も聞こえないのである。これは「RAGE Shadowverse」でも同じものが使用されているとのことで、フィーチャーマッチで試合をする選手の気持ちを少なからず体験できた。また、自分の試合を実況・解説をしていただけるという非常に貴重な機会をいただけて、改めて友田さん、海老原さんにも感謝の意を伝えたい。

さて、小休止を挟んで2回戦へ。第2回戦のフィーチャーマッチは②部門より、eスポーツウォーカーvsCygames。②部門の選択肢は第8弾~第21弾と最も幅広く、どのようなタイプのデッキが出てくるかに期待がかかった。ロイヤルvsネクロマンサーの対戦となったが、試合は「ラストワード」を駆使したネクロマンサーを使用したCygamesが、eスポーツウォーカーの「連携ロイヤル」を下して勝利。


▲Cygamesからはリアルカードゲーム『Shadowverse EVOLVE(シャドウバース エボルヴ)』公式アンバサダーのゆいっこさんがゲストとして参戦していた。




■第2回戦

自身の第2回戦の相手はネクロマンサー。記憶的には、当時、最も愛用していた「魔将軍・ヘクター」や「シャドウリーパー」が驚異的だったと覚えているが、ネクロマンサーにもさまざまなタイプがある。安直にフォロワーを倒しすぎてネクロマンスの効果を発動させないよう気を付けて戦うことを心掛けた。

最初の手札は「マナリアの知識」「マナリアナイト・ウォーレン」「真実の狂信者」の3枚。またしても1・2ターン目のプレイが確約された非常に良い始まりとなった。ちなみに今回、①部門では特殊ルールにより1ターン目に追加でカードを2枚引ける(手札6枚になる)ため、いわゆる手札事故のようなことは中々起こりにくいようになっていた。ネクロマンサーは序盤の動きからデッキのタイプを推察するのが難しいため、序盤は「マジックミサイル」や「マナリアの魔弾」で相手のフォロワーを除去しながら自身の盤面を整えていく。

大きな動きが見られたのは相手の4ターン目。「蠅の王」がプレイされ、進化まで切られて一気に盤面をひっくり返されてしまう。ここは「マナリアの竜姫・グレア」を進化させ、効果で手札に加えた「グレアの灼熱」まで使って盤面を取り返したが、墓地がどんどん溜まってしまうのは少し怖さも感じられた。終盤は、一度のみEPが0なら2回復するという特殊ルールにも助けられて一気にフォロワーを展開することができ、無事に勝利を収めることができた。最終ターンは相手の墓地が20溜まっていたため、恐らく「デスタイラント」での勝利を狙っていたのではないかと考えられる。

【試合結果】
〇ウィッチ(gamebiz)vsネクロマンサー(Gamer)●



対戦後に少し話をお伺いしてみたところ、『シャドウバース』がリリースされた頃に使用していたデッキを使って参加したとのことで、改めて懐かしさを感じると共に、7年前の環境でもマイローテーションのルールで、未だにヒリヒリとした戦いができることに感心してしまった。これは、『シャドウバース』のゲーム性が当時から優れていたことの証明でもある。

最終戦となる第3回戦のフィーチャーマッチは、③部門より、インサイドvs電撃オンライン。電撃オンラインが勝てば優勝となるが、インサイドが勝つと全員1勝1敗で並び「第30弾カードパック レジェンドカード先行紹介権」獲得の可能性を残すことができる。お互いに負けられない1戦となった両者の戦いは、ウィッチ(インサイド)vsドラゴン(電撃オンライン)。③部門には本大会限定の特殊効果もなく、よりガチ感が強い対戦に。勝利したのはインサイドのウィッチで、その結果、会場に用意された3枚のリアルプロモーションカードの中から最もコストが高いカードを引いた人が優勝という運勝負に持ち込んだ。




■第3回戦

こちらも優勝の掛かった最終戦へ。最後のお相手は4Gamer。お互いにここまで2勝同士ということで、ここで勝利した側が優勝。またしても負けられない戦いとなった。エルフといえば、コンボエルフや冥府エルフ、ニュートラルエルフなど、さまざまな型が考えられる。その中でも盤面が広く展開されるケースが多く、アグロ寄りなため、マナリアウィッチとしてはこれまでで最も苦しい試合になると想定された。



初手は「知恵の光」「マナリアの竜姫・グレア」「光魔法の教師・ミラ」の3枚。「守護」を持つフォロワーが確実に欲しかったのと、特殊ルールにより1ターン目に追加でカードを2枚引けることも考えて全てキープ。後攻でのスタートとなった。

相手は1ターン目に「ゴブリン」、2ターン目に「ウォーターフェアリー」「ベビーエルフ・メイ」と順調にフォロワーを展開していく。予想通りアグロに寄せられた構成であることが伺え、かなりの危機感を覚えた。さらに、3ターン目に「エンシェントエルフ」が出てきたことで、恐らく「リノセウス」を軸にしたコンボエルフではないかとの予測が立てられた。

中盤までフォロワーの除去が追いつかずかなり苦しい展開を強いられたが、転機となったのが5ターン目だ。「マナリアの白竜」で「マナリアの防陣」を手札に加えてそのままプレイ、さらに「光魔法の教師・ミラ」を2体と「マナリアの魔導姫・アン」をプレイして一気に大型のフォロワーを展開することができた。特殊ルールでこのターンに9PP使えることに助けられ、さらに次ターン以降、「アンの大魔法」での大ダメージも狙える状況となった。「マナリアの白竜」以外は相手のターンに倒されてしまったが、ここで相手にフォロワーの除去を強要することができたおかげで、最後には「アンの大魔法」で相手リーダーの体力を削り切って見事に勝利することができた。こちらのリーダーの体力も残り8まで削られていたので、「守護」フォロワーが少なかったり、相手に除去スペルが1枚あっただけで勝敗が変わりそうなギリギリの1戦となった。

【試合結果】
〇ウィッチ(gamebiz)vsエルフ(4Gamer)●




ちなみに、②部門の優勝はCygamesだったが「第30弾カードパックレジェンドカード先行紹介権」は次点のファミ通Appに、③部門は高コストカードを引き当てた電撃オンラインが権利を獲得した。




今回の大会を振り返ってみて、マナリアウィッチが元々強いデッキであることに違いはないが、今回の特殊ルールと非常に噛み合っていたと感じた。まず、EPがいつもより2回多くもらえることで「マナリアの竜姫・グレア」と「光魔法の教師・ミラ」に進化を使えないという場面がなく、1ターン目に追加で2枚カードを引けることで「運命の導き」がなくとも手札切れになる心配が一切なかった。さらに、PPが溜まるのが早いためスペルブーストやマナリアのカードのコストを下げながらどんどんプレイすることができ、かなり早いタイミングで「アンの大魔法」という圧力を相手に掛けることができた。

また、マイローテーションでの対戦はどの試合も非常に楽しく、現環境には追いつけていない筆者も『シャドウバース』の魅力を思い出すきっかけとなった。現役で遊んでいるユーザーには懐かしさを、今は少し離れてしまっているという方はこれを機に、ぜひ一度マイローテーションをプレイしていただきたい。これまでに『シャドウバース』にハマった過去があることであれば、間違いなく心の底から面白いと思える仕上がりになっていることを保障する。



また、そんなマイローテーションのルールを用いた大会「Shadowverse 7th Anniversary Special ミリオンカップ」が6月24・25日に開催予定。こちらの大会には、誰でもオンラインで参加することができる。詳細は以下の通り。優勝者には賞金100万円が用意されている豪華な大会となっているので、興味を持たれた方はぜひ挑戦してみよう!


■大会名:
Shadowverse 7th Anniversary Special ミリオンカップ

■開催日:
6月24日(土)予選
6月25日(日)GRAND FINALS

■対戦形式:
シングルエリミネ―ション

■フォーマット:
BO3/マイローテーション
※デッキ持ち込みは3つ

■対戦フロー:
1バトル目…選択した中で一番新しいカードパックが第1弾~第11弾のデッキ
2バトル目…選択した中で一番新しいカードパックが第12弾~第21弾のデッキ
3バトル目…選択した中で一番新しいカードパックが第22弾~第27弾のデッキ

■賞金:
GRAND FINALS:
優勝:1,000,000円+称号「7th Anniversary Special ミリオンカップ 優勝」
準優勝:100,000円+称号「7th Anniversary Special ミリオンカップ 準優勝」
3位タイ:50,000円+称号「7th Anniversary Special ミリオンカップ 3位」

予選大会(各グループ):
優勝:50,000円
準優勝:30,000円
3位:10,000円

■エントリー方法:
Shadowverse 7th Anniversary Special ミリオンカップエントリーサイトより応募

■エントリー期間:
1次エントリー:6月15日(木)20:00~6月20日(火)11:59まで
2次エントリー:6月20日(火)18:00~6月23日(金)11:59まで

最後に、実況・解説を務めた友田さん、海老原さんからのコメントも届いたので以下に公開する。

●友田一貴さん
「プロシーン、アマチュアシーン含めて実況として一緒に歩んできた日々を思うと、シャドウバースの7周年を迎えられることがとても嬉しいです。今年の周年はShadowverse 7th Anniversary Specialミリオンカップをはじめとして、様々な楽しめる要素があるので是非一緒に盛り上げていただければと思います」

●海老原悠さん
「シャドウバースというデジタルカードゲームがこれだけ長く続いている中で、ゲーム内のバランスや、面白さという部分の質が上がってきていると感じています。マイローテーションの環境では昔プレイヤーとしてシャドウバースをプレイしていた方も復帰して戦うことができるので、7周年のシャドバを皆さん一緒にお祝いしてもらえると嬉しいです」 


なお、『シャドウバース』7周年記念特別キャンペーンに関する情報については、以下の関連記事にも掲載しているので、そちらも参考にしていただきたい。

【関連記事】
Cygames、『シャドウバース』が7周年記念特別キャンペーン情報を生配信で発表! 「毎日10パック無料キャンペーン」や「Shandowverse 7th Anniversary Specialミリオンカップ」開催など!

「Shadowverse 7周年記念 メディア対抗戦」の賞品である「第30弾カードパック レジェンドカード先行紹介」については、後日、改めて記事を公開予定なので、引き続き楽しみにお待ちいただきたい。

※大会は6月上旬に実施され、記事内の対戦環境はリリース時と異なる場合がある。
※各弾の部門分けはメディア対抗戦のみの特殊ルール。Shadowverse 7th Anniversary Special ミリオンカップとは各部門のカードパックの棲み分けが異なるので注意。


(取材・文 編集部:山岡広樹) 


■『Shadowverse(シャドウバース)』



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