【サービス終了、その瞬間】エヴァンゲリオンバトルフィールズ製作委員会『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』…フレンドゼロの状況に逃げ出したくなったが「逃げちゃ駄目だ!」

スマートフォンアプリ市場は、日々新しいゲームがリリースされている。その一方で、様々な事情により惜しまれつつサービスが終了してしまうゲームも少なくはない。

gamebizでもサービス終了に関する記事(関連情報)を取り上げている。

それら記事を読み、「あと数ヵ月後に終わるのか…」と思うが、サービス終了発表~サービス終了当日までの期間、そのゲームについて追ってはいなかった。

そこでgamebizでは、それらゲームのサービスが終了するその瞬間に立ち会って、ゲーム内でどのような事が起こったのかを伝える「サービス終了、その瞬間」を展開している。

今回は、2023年7月27日14時をもってサービス終了となった、エヴァンゲリオンバトルフィールズ製作委員会の『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』をピックアップした。

エヴァンゲリオンバトルフィールズ製作委員会『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』(Since 2020 to 2023)

まずは『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』の概要について。

本作は、2020年6月公開の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を含む「エヴァンゲリオンシリーズ」を題材とした、スマートフォン向けシネマティック3Dバトルゲーム。

2020年4月2日よりサービスを開始しており、サービス開始から約3年3ヵ月でのサービス終了となった。

作品の歴史を振り返り、1週間前からプレイ…有終の美(サ終)を見届ける

ここからは『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』発表からの歴史を振り返っていこう。

『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』は、2019年8月9日にモブキャストホールディングス<3664>が、2019年12月期の第2四半期決算を発表するともに公開した決算説明資料にて、子会社のモブキャストゲームスが2020年の配信予定で開発中の「エヴァンゲリオンシリーズ」を題材とした新作ゲームタイトルの新情報を同年9月に公開すると発表。

その後、2019年8月28日に、イニスジェイを主幹事会社とし、モブキャストゲームス、タカラトミーアーツ、アスミック・エース、JUMOなどで構成された、スマートフォン向けゲームなどのプロジェクト推進を目的とした有限責任事業組合となるエヴァンゲリオン バトルフィールズ製作委員会が、『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』を2020年に配信すること、東京ゲームショウ2019でブース出展することを明らかにした。(関連記事

TGS2019では、『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』のゲーム内容を公開するとともに、プロモーションムービーを上映。ムービーを視聴した来場者に、ゲームリリース後に使用できるゲーム連動オリジナル限定パスが特典として配布された。

また、TGS2019初日には『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』制作発表会を開催。『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』はネットワーク型対戦アクションゲームというジャンルで新劇場版の世界観を余すことなく完全再現している事、ゲーミングトイ(フィギュア)とゲームが連動する仕組みになっている事などが判明した。(関連記事

翌2020年3月3日、『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』の正式リリース日が2020年3月26日と発表。ティザーサイトにて事前登録開始に向けたカウントダウンが始まった。その2日後には、メインビジュアルを初公開し、事前登録を開始。さらに3月13日になると、未公開のゲーム内コンテンツを含めたティザーPVを、3月19日には公式PVを公開した。

また、3月18日にNTTドコモが『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』で5G利用者にオリジナルアイテムをプレゼントし、高速・大容量を活かした限定機能も追加することを発表(関連記事)。正式リリースに向けて順風満帆かと思われたが…。

正式リリース前日の3月25日に、リリースの延期が発表された。理由は、より良いプレイ環境を提供するため。この発表時点で新たなリリース予定日は未定となっていたが、その後の発表で2020年4月2日に正式リリース決定となった。

そしてリリース当日を迎えた『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』は、当初は4月2日15時にサービス開始予定だったが、一部不具合が確認され、修正作業を行っているため同日20時に変更。しかしサービスを開始したももの、アクセスが殺到し、ログイン障害と一部不具合が発生したことを受けて、臨時メンテナンスを行う事態に(関連記事)。

4月3日の21時30分に臨時メンテナンスを終了し、サービスを再開したが、再びメンテナンスに入るなど、予期せぬ事態に見舞われてしまった(関連記事)。長期メンテナンスを余儀なくされた『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』、結果的に4月16日よりサービス再開となったのだった(関連記事)。

サービス再開後は、2020年5月28日より新たにアスカや2号機、そしてエヴァBFオリジナルのパイロット「涼波コトネ」や敵となる謎の機体が登場するシーズン2へ突入(関連記事)。同年7月30日には渚カヲルや第13号機が参戦するシーズン3に突入した(関連記事)。

2020年9月28日には、パブリッシャーとして配信の役割を担っていたモブキャストゲームスが『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』製作委員会からの脱退を発表。その役割をLIONAへ引継ぐとしたが、パブリッシャーの変更に関わらずプレイヤーは引き続き同ゲームをプレイすることができた(関連記事)。

その後の『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』は、ゲーム内で様々な施策を行ってプレイヤーを楽しませてきたが、2023年5月26日の発表で、サービスを終了する事が決定した(関連記事)。

と、『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』の発表からサービス終了決定までの流れをお届けしたところで、ここからはサービス終了1週間前の2023年7月21日からログインしたプレイ記録をダイジェストでお届けしよう。

まずはチュートリアルでバトルの操作方法などを確認したが、自分自身がパイロットになってエヴァを操っているようだ。テレビアニメ版をリアルタイムで観ていた世代としては、○○チルドレンになったような気分である。とはいえ、筆者はアクションゲームが苦手なので、その後はAUTOでバトルしたのだが…。

他のプレイヤーのログイン状況などの様子をチェックする為に対戦モードなどのコンテンツを開放する必要があったので、バトルストーリーズをチクチクと進める事に。

ある程度バトルストーリーズを進めた所で、開放された他プレイヤーと対戦できるバトルフィールズや、他プレイヤーと協力する使徒殲滅作戦をプレイしてみる。

まずは他プレイヤーと対戦できるバトルフィールズ。マッチング自体はすんなりと終わって他プレイヤーとバトルしてみたが、最終ログイン時間などのプロフィール詳細までは確認できなかった。

気を取り直して、他プレイヤーとの協力モードとなる使徒殲滅作戦。

自分以外に出撃するプレイヤーを3人選択できるようなので、直感で決めた人達と共に使徒に挑んだ。

使徒殲滅作戦が終了すると、共に戦ったプレイヤーにフレンド申請する事ができた。恐らくフレンドにならないと相手の詳細なプロフィールが見れないので、ありったけ申請しておいた。

そんなこんなでサービス終了当日を迎えた。

終了1時間前の13時過ぎにログインした筆者。“さよなら、全てのログインボーナス”の7日目をゲットし、改めてこの日が最後なのだと実感した。

さて、他のプレイヤーのログイン状況はどうなっているのだろうか? それを調べる為にはフレンド申請を承認してくれている人がいなければならない…のだが。

「逃げちゃ駄目だ」と連呼されようが、逃げ出したくなる状況だ。よほど筆者に人望がないのか(確かに人望はない)、申請先のフレンドが既に引退しているのか、真実はわからない。

こうなったらやけくそだ、とばかりにバトルフィールズで他プレイヤーと対戦しまくり、フレンドゼロと化した己の存在感を示した。そうするしか、もうやる事がなかった。


▲バトルに勝っても虚しい。だってフレンドゼロだから…。

上の画像のシンジ君のような表情でスマホ端末を眺めている内に時刻は14時をまわり、サービス終了のお知らせが。

こうして、『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』はサービス終了。約3年3ヵ月の歴史に幕を下ろしたのであった。


▲サービス終了後の公式X(Twitter)。多くのプレイヤーが『エヴァンゲリオン バトルフィールズ』への想いを綴っていた。

©︎カラー ©︎EVABF

【サービス終了、その瞬間】バックナンバー

前回の記事 ⇒ USERJOY JAPAN『燐光のレムリア 星空の絆』…最終日のログイン率の高さに脱帽、多くのプレイヤーがその最後を見届けた

23年4月~6月掲載記事まとめ ⇒ 『ハニプレ』『魂の絆』『サクムス』『シンクロニクル』など

番外編もチェック ⇒ 「after that サービス終了」(22年度)…ゲームは終われどアニメやグッズ等の関連コンテンツで輝き続ける作品たち

・その他のバックナンバーは こちら