▲林佑芳氏(左)、知念紗弥加氏(真ん中)、大川桂也氏(右)
「東京ゲームショウ2023」が開催され大盛況に終えた。TGSといえば、華やかな新作タイトルの数々、有名人が出演するステージイベント、ブースを彩るコンパニオンたち、そしてコスプレイヤーたちに注目が集まることが多いが、このコーナーではビジネスデーのみ登場する、ちょっと地味だがわかりづらい「ビジネスソリューション」にフォーカスを当てる。出展社全てというわけにはいかなかったが、ピックアップした会社から会社紹介や出展の経緯、出展の効果についてお話を聞いた。いずれもインタビューは、2日目にあたる9月22日に行った。
今回の記事では、Aimingの台湾スタジオを取り上げる。Aimingといえば、『ドラゴンクエストタクト』や『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン』『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか バトル・クロニクル』など人気タイトルを運営している有力企業だが、台湾スタジオとして出展することになった経緯や狙いについて、同スタジオの林佑芳氏、知念紗弥加氏に話を聞いた。
――:よろしくお願いいたします。Aiming台湾スタジオとして出展されたのですか。
はい。当社Aimingの本社は東京にありますが、今回、本社ではなく、台湾スタジオとして出展しました。台湾スタジオの簡単なご紹介をしておきますと、本社のゲームタイトルのグラフィック関連の制作を主に行っています。直近の代表作では、『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン』や『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか バトル・クロニクル』などがありますが、具体的な名前は出しづらいですが、本社以外から会社からもお仕事も請け負っています。
――:直近の作品は、グラフィックに関してもとても評価の高い作品ですよね。台湾スタジオの出展にはどのような目的があるのでしょうか?
今回の出展を通じて、ブースにいらした方々とグラフィック関連で情報交換も含めて直接交流したい、と考えました。本社以外の会社様からも多くのお仕事を受けておりましたが、リモートによる打ち合わせが中心で、直接お会いする機会がなかなかなくて、いいチャンスだと考えたことも大きいです。
――:なるほど。それで本社ではなく、台湾スタジオが…というわけですね。昨日から出展されていて、色々な会社とお話をされたかと思うのですが、手応えはいかがでしたか。
非常に感触は良かったですね。台湾スタジオは長年本社、日本の開発会社とともにゲーム開発をやってきた実績を評価され、中国のゲーム会社の方からはグラフィックのお仕事をお願いしたいという嬉しいお話をいただきました。また、弊社のポートフォリオを見ていただいて、クオリティに関してとても評価していただくことも多かったです。
近年日本のアニメが流行っている中、例えば欧米や中国のゲーム会社が日本のアニメテイストの作品を作るという場合、言葉だけではなく、カルチャー面の関係もあって、日本の会社に発注するのはハードルがあるらしいのです。弊社は、マルチ言語を話せるスタッフが多数揃っておりまして、カルチャーについても意思疎通ができて、コミュニケーション面で問題がないと感じていただいております。特に監修に関わる対応は弊社の強みというか、時間の短縮はできています。
――:アニメテイストのゲームを開発する際、確かに日本語の話せるスタッフがいない限り、日本の会社にいきなり発注するのは難しいでしょうね。ブースにいらっしゃるのは中国の会社が多いんですか。
日本がもちろん一番多いですが、中国だけでなく、韓国・シンガポールの会社の方もいらっしゃいました。色々なゲーム会社の方々とコネクションを作るには非常に良い機会ですし、お仕事をいただいていたのに直接お会いできなかった会社の方とコミュニケーションも取ることができました。出展してとても良かったです。できれば来年も出展したいな…と考えています(笑)。
――:ありがとうございました。
会社情報
- 会社名
- 株式会社Aiming
- 設立
- 2011年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 椎葉 忠志
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高181億9900万円、営業損益13億900万円の赤字、経常損益11億円の赤字、最終損益22億2700万円の赤字(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3911