【インタビュー】10周年を迎える『剣と魔法のログレス いにしえの女神』…Aimingを支える長寿タイトルに携わるTeamCARAVANメンバーが語る10周年施策と記念アプリ
スマートフォンで本格的なRPGが楽しめる『CARAVAN STORIES』や、『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン』、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか バトル・クロニクル』といった人気アニメを題材にしたタイトルを開発・運営するAiming<3911>の第二事業部。
通称「Team CARAVAN(チーム・キャラバン)」と呼ばれる同スタジオの規模は2021年より事業部制を導入して以降、拡大し続けている。
今回は、2023年12月にサービス開始から10周年を迎える『剣と魔法のログレス いにしえの女神』(以下、『ログレス』)にスポットを当て、同タイトルに携わるTeam CARAVANのメンバーにインタビューを実施。10周年の節目に行われる施策や、10周年を記念して開発されたアプリについてお話を伺った。
◆『剣と魔法のログレス いにしえの女神』運営チーム
Aiming 第二事業部/運営部 部長/齊藤亮輔氏(写真右)
Aiming 第二事業部/運営部 運営2課/嶋﨑美笛氏(写真左)
Aiming 第二事業部/開発支援部/黒岩勇人氏(写真中央)
――:まずは皆さんの経歴について教えてください。
齊藤:私は2010年3月に、Aimingの椎葉(忠志)が立ち上げたONE-UPという会社に異業種からゲーム業界初挑戦という形で入社しました。元々ONE-UPがサービスしていた『ブラウザ三国志』を遊んでいた事がゲーム業界に入ろうと思ったキッカケでした。ONE-UPでは1年ほどプランナーを務めた後、会社として運営チームを立ち上げようというタイミングで運営に異動しました。その後、Aimingに転職し、今は運営部の部長として売上やコスト管理、どういう施策を打てばお客様が継続してくれるか、どんな商品を提供したら購入していただけるかというところを見ております。
嶋﨑:私は2021年6月入社になります。入社前はまだ子どもが小さかったので、前職を辞めて専業主婦をしていました。子どもが保育園に入れる年齢になりまた仕事をしたいと思ったタイミングで、ちょうど『CARAVAN STORIES』で遊んでいた関係でフォローしてい高屋敷(現、第二事業部事業部長)のSNSで「ゲームの運営募集中」という投稿を見つけて応募しました。元々はIT企業でPCやソフトウェアの商品説明や販売を行う営業をしておりまして、ゲーム業界は未経験でした。そして、専業主婦で仕事自体にブランクもあったので、自分としてはAiming入社は結構な挑戦でした。現在はTeam CARAVANでプロジェクトに関係なく、多くの先輩や同僚に支えられて運営として日々経験を積ませていただいています。
黒岩:Aimingには2015年3月に弊社が上場した当日に入社しました。それまではBARで働いていましたのでゲーム業界は未経験でした。入社したキッカケは、ちょうど昼間の仕事をしたいと思って色々と探していたところ、当時Aimingが学歴・職歴不問でゲーオタ採用をやっていたので応募しました。最初は運営のアルバイトとして入社して、そこから社員登用され、プランナーを経て現在は『ログレス』10周年記念アプリのプロジェクトマネージャーというポジションについております。
◆長寿タイトル『剣と魔法のログレス いにしえの女神』の魅力
――:今年10周年を迎える『剣と魔法のログレス いにしえの女神』ですが、皆さんから見てどういった魅力があるゲームなのでしょうか?
齊藤:『剣と魔法のログレス』というタイトル自体はスマホ版の『剣と魔法のログレス いにしえの女神』のほうが有名かもしれませんが、それ以前にPCブラウザゲームの『剣と魔法のログレス』としてサービスしていました。その成功を受けて、当時スマホが市場に普及してきて多くの方がPCよりスマホを持つようになっているという背景からスマホで手軽に遊べるMMORPGとして新たに開発したのが10周年を迎える『剣と魔法のログレス いにしえの女神』になります。
リリースされた2013年というのは、スマホで遊べるゲームアプリはまだ限られたものしかありませんでした。その中で本格的なMMORPGがスマホで遊べるというところで多くのお客様に愛されて、10周年を迎えることができましたし、Aimingを長く支えてくれているタイトルになります。
嶋﨑:誰もがスマホを持ち始めた時代、そもそもスマホアプリがあまりない時代から遊べるゲームだったというところは大きかったと思います。MMORPGですので、自分以外のプレイヤーや普段一緒に遊んでいる友達と、いつでもどこにいてもオンラインでつながって遊べるゲームシステムのアプリは、当時としては貴重であり魅力ですね。また、コラボや周年イベントなど、10年経った今でも盛り上がりを見せているゲームだなと思っています。
――:関わられたタイミングはそれぞれ違うと思いますが、この10年を振り返って印象に残っていることはありますか?
齊藤:私は『ログレス』のリリース前からAimingにおりますので、アプリがヒットした事は会社としてもターニングポイントだったと思います。それ以前は『ロードオブナイツ』のようなストラテジーゲームのサービスを中心にしていた会社でしたが、その手のタイトルはどうしても一定のユーザー層に偏ってしまう。その中で『ログレス』という多くのお客様が触りやすいRPGが、Aimingのゲームで遊ぶユーザー層の幅を広げてくれました。そういった社会的にヒットし、認知される作品をリリースする事ができて、それを受けて会社として急成長できたというのは、当時は『ログレス』チーム所属ではありませんでしたが、外から見ていて印象深かったですね。『ログレス』チームには2021年にアサインされましたが、そういうタイトルに関わる事が出来たのも良かったです。
嶋﨑:私も内部から見ていた期間は2年少々ですが、いちゲームファンとして『ログレス』を外から見る機会は結構ありました。他のゲームとのコラボはもちろん、飲食店とのコラボなど普段ゲームに触れる機会がない方でも目にする機会がある露出度の高さというのは、当時のゲームとしてすごいという印象があります。
黒岩:個人として『ログレス』に関わるのは今回の10周年記念アプリが初となりますが、8年前に入社した当時からエースタイトルでしたね。私も入社する前からタイトル名は知っていましたし、いまだに色々な方に遊ばれている作品なので、10周年の節目のタイミングで携われるのは感慨深いです。
◆大きな節目で展開する施策の内容と10周年記念アプリの存在
――大きな節目を迎えた『ログレス』ですが、10周年に向けてどのような施策を考えていますか?
嶋﨑:『ログレス』は周年毎に、イベントクエストを配信しています。今年は10周年なので、9周年までのクエストを前夜祭として復刻開催しています。そのため、昔からゲームをプレイしていただいている方には懐かしさとともにボリューム満点で遊んでもらえますし、初めてプレイされる方でもこれまでの歴史に触れながらガッツリ遊んでもらえると思います。10周年記念クエストなどは11月22日から開催となります。もちろんクエストだけでなく、プレゼントキャンペーンやイベント報酬として、ガチャなどで使える魔晶石などをお得に入手できる機会や、毎年恒例の周年衣装アバターも用意しています。
――黒岩さんが手掛けているという10周年記念アプリについてはどのような内容になっているのでしょうか?
黒岩:こちらは11月18日行われた10周年の生放送で発表させていただきましたが、『タップハンター~剣と魔法の放置RPG~』(以下、『タップハンター』)というタイトルで、その名の通り俗に言う放置ゲームです。『ログレス』はがっつりとしたMMORPGとなっていますが、『タップハンター』は手軽に遊べるカジュアルゲーム。『ログレス』のアートリソースを利用して、ファンがプレイすると懐かしい気分を味わえますし、知らない方でもカジュアルな放置ゲームとしてしっかり遊ぶことができます。
具体的な内容としては、一人プレイに焦点を当てて、放置していてもキャラクターは常に戦っています。時間が経ったら経験値を獲得できますので、キャラクターを強化していってボス戦に挑む。クリアしたら新しいエリアに進むというものです。基本は1人プレイですが、対人戦ができるコンテンツも準備しています。ですので『ログレス』をがっつり遊んでいただきながら、平行して空いている時間に『タップハンター』で遊ぶこともできます。気軽に遊べてついつい毎日ちょっとずつ触りたくなりますし、いい意味で古き良き雰囲気も味わえるゲームなので、楽しみにしていてください。
――ちなみに10周年記念アプリを出そうと思った経緯は?
齊藤:会社としても『ログレス』に感謝している気持ちが大きく、10年という大きな節目の年をより盛り上げられるように関連アプリを出してみてはという話が挙がりました。
実は今回の『タップハンター』は『ログレス』シリーズとは謳っていません。その理由としては『ログレス』シリーズと言うと重厚なゲームと誤解されたり、『ログレス』とどちらを遊べばいいのか混乱させてしまう可能性もある。その中で本当にお客様に喜んでもらえる記念アプリは何か考えた結果、カジュアル放置ゲームに行き着きました。
『ログレス』ファンにアンケートを取らせていただいた際、一度やめて復帰されている方が結構いるんです。では、なぜ辞めたのかという質問に対しての回答を見てみると「ゲームプレイに時間がかかってしまう」と。そういう方たちに少しでも昔懐かしい『ログレス』の雰囲気を味わってもらうにはどうすればいいか考え、記念アプリ作りに活かしました。
開発は『ログレス』のアートリソースやサウンドリソースを使うことで『ログレス』らしい雰囲気を出しています。ゲームはタップしてステージを進めていく形ですが、ステージの背景ビジュアルが『ログレス』で冒険する順番で進んでいくので、『ログレス』を知っている方は『タップハンター』をプレイすることで「昔、みんなで遊んだな」と思い出してもらえるかもしれない。そんな作りになっています。
一方で『ログレス』を知っている方しか楽しめない内輪向けのゲームにするつもりもなかったので、『ログレス』を知らないお客様にとってはカジュアルなファンタジーゲームに見えることも意識しました。『タップハンター』は『ログレス』と両立できるような立ち位置のタイトルとして開発しています。『タップハンター』を遊んで久しぶりに『ログレス』をやってみようと思ってもらえたらうれしいですね。
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◆『ログレス』チームから見たTeam CARAVAN
――改めて、皆さんの『ログレス』チームでの役割について教えてください。
齊藤:『ログレス』はAimingだけじゃなくマーベラスさんと共同開発をしているタイトルですので、私は他社さんとやりとりしながら『ログレス』をより遊びやすい環境にするためにはどうすればいいかを相談したりしています。
嶋崎:私はマーベラスさん、開発チームの皆さんと日々の定例で打ち合わせしたり、書類のやり取りや契約ごとといった事務的なこともやりつつ、コラボを実施した際の数値周りを分析して表やグラフ化して共有するという業務をしています。また『ログレス』は10年の歴史があるので、メディアさんからこういう素材が欲しい等の依頼をいただくのですが、手元にない昔の素材もあるのでマーベラスさんや開発チームに確認することもあります。
黒岩:私は今回の記念アプリのプロジェクトマネージャーとして『ログレス』にアサインしたので『ログレス』にはかかわっていません。プロジェクトマネージャーという役割は一言でいうと各セクションをつなぐハブ的な存在で、全体の調整を行っています。今回の『タップハンター』は外部の会社さんと協力して開発していますので、その会社さんとのやりとりをしたり、社内の調整、スケジュール管理等をやっています。プロジェクトマネージャー自体初めてなので手探りでやっています。
Team CARAVANでもプロジェクトマネージャーというポジションが明確に置かれているプロジェクトが実は少なくてほとんどがプロデューサーやディレクターが兼任しているので、自分は最初プロジェクトマネージャーを兼任していたディレクターに色々教えてもらいながらプロジェクトが進むように準備してきました。
――みなさんはTeam CARAVANについてどのような印象を持っていますか。
嶋崎:前職は営業職で、その時も数字を重視していましたが、ゲーム業界はその時見ていた数字の考え方とは勝手が異なり、着目するところや感じるところが全然違うので、日々勉強中です。私が入社したタイミングはまだコロナ禍でしたが、Team CARAVANはリモートから出社に戻っている方が多かったので、皆さんに直接聞くことができたのは良かったです。プロジェクトが違ってもTeam CARAVANはみんな仲が良いので、何かわからない事があっても教えてもらえる環境ですので、未経験者でも安心して働ける職場だと思います。入社後に諸先輩方を見ていて、自分が将来ゲームのどのようなところにかかわりたいのかを考える機会がたくさんありました。「こういう部分に携わりたいが、どのような経験を積んでいけばよいのかわからない」というときは、上長へ相談することでアドバイスや提案をもらえます。なんとなくでも自分の中にビジョンがあれば、そうなるためにどうすればいいか一緒に考えてくれる事業部です。好奇心や積極性を持っていて、「こういうことをやってみたいが、どうしたらいいかわからない」という人でも、恐れずに来てもらえれば未経験でも楽しく働けるかなと思います。
黒岩:私も業界未経験ですが、入社当時はまだ事業部制ではありませんでした。Team CARAVANになってから感じたことは、色々な事にチャレンジする事業部だなと。また、私はまだ子どもが小さくて急な迎えや看病をしなければならないこともあるんですけど、そういった個人の事情に対して融通を利かせてくれつつ、できる範囲でやりたいことにチャレンジさせてくれるといった事業部です。こういうことをやってみたいと手を挙げたら出来る限りそれを叶えてくれるように動いてくれるので、本当にやりたいことを積極的に発言すればするほどそれが叶う職場だと思います。
齊藤:ゲームが好きで働いている人間が多いので、一緒にゲーム開発の話をしている事自体が楽しい集団ですね。また、『ログレス』にアサインされてがんばっているから『ログレス』関連のアプリの立ち上げやってみなよと任せてくれる会社はなかなかないと思います。そういうチャレンジできる場を与えてくれる事業部です。チャレンジする姿勢を認めてもらえるし、認めただけで放り出すわけじゃなく常に背中を押してくれるところはこのTeam CARAVANのいいところですね。
――最後にメッセージがあればお願いします。
齊藤:明るく和気あいあいとみんなが楽しく働いている事業部です。未経験からでも各タイトルの責任者といった形でインタビューを受けられるところまで上がって来れますし、そのための挑戦ができるのがTeam CARAVANです。そこに共感してくれる方と一緒に働きたいと思います。
嶋﨑:『ログレス』10周年を迎えて、10年たくさん遊んでくれた方もこれから遊んでみようと思う方もまだまだ楽しめるゲームになっています。そのために私達も一生懸命がんばります。採用募集観点では、ゲーム業界で働きたいけど働き方がわからない人だったり、ゲーム業界が初めてで不安が有る方も、面接のタイミングでビジョンを伝えていただければ一緒に考えられることも有るかと思いますので、恐れず挑戦する心を持って応募してきていただきたいです。
黒岩:未経験から入社して9年近く経ちますがあっという間でした。大げさにいうとAimingじゃなければこんなに長い間働いていなかったかもしれません。個人の事情、考え方を考慮してかつ本人のできる範囲で色々な事に挑戦させてくれる会社です。仕事とプライベートを両方充実させたい人や、新しい事に挑戦したい方はぜひ応募していただきたいです。
次回予告
次回はAimingチームキャラバン2023年の振り返りと2024年以降の展望についてお届けする予定なので、お楽しみに!
会社情報
- 会社名
- 株式会社Aiming
- 設立
- 2011年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 椎葉 忠志
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高181億9900万円、営業損益13億900万円の赤字、経常損益11億円の赤字、最終損益22億2700万円の赤字(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3911