KLab、23年12月期決算は売上高36%減、11億2700万円の営業赤字を計上 3タイトル終了で売上規模が減少 『ダンクロ』のソフトウエア資産で減損損失を計上
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KLab<3656>は、2月8日、2023年12月期の連結決算を発表、全社的に運営体制を見直した上で収益改善に努めたものの、3タイトルについてはサービスを終了したことにより売上規模が減少したほか、既存タイトルの減衰の継続などにより、売上高および各段階利益は前々期比で減少した。
なお、最終損益で赤字幅が膨らんでいるのは、『ダンクロ』のソフトウエア資産について減損損失を計上したことも影響している。
売上高107億1700万円(前々期比36.5%減)
営業損益11億2700万円の赤字(前年同期5億9800万円の赤字)
経常損益7億6100万円の赤字(同7300万円の赤字)
最終損益17億2800万円の赤字(同5億4100万円の赤字)既存タイトルについては、『BLEACH Brave Souls』において、イベント商材などの販売が好調だったことに加え、2022年10月から始まったテレビアニメ放送が新規ユーザーおよび復帰ユーザーの獲得に寄与したことなどにより、年間を通して安定的に推移した。また、『うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live』においても、コアユーザーのニーズを捉えた商材販売により、前年を上回るペースでの推移となった。
一方で、『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』は、各種KPI回復に向けてゲームバランスの改善に取り組んだものの、軟調な推移となった。
開発中の新作タイトルについては、想定していたリリース時期からは遅れることとなったものの、オープンベータテストのエリアを拡大し、KPIのチェックおよびさらなる数値向上のための開発に注力した。
カジュアルゲームについては、子会社のグローバルギアにおいて、月に1タイトル程度のハイペースでカジュアルゲームの新作タイトルをリリースしたことに加え、複数タイトルがヒットしたこともあり、安定した広告収入を獲得した。さらに、グローバルギアと同社の共同開発としてIPを活用した運営型カジュアルゲームをリリースし、課金収入の獲得にも繋げるなど、収益源の多様化に取り組んだ。
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■通期業績予想は非開示
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2024年12月期通期の連結業績予想は、年内にリリース予定である『EA SPORTS FC TACTICAL』による業績への大きな貢献を見込むものの、現時点で詳細なリリース時期を公表していないことに加え、同社としても過去最大級のプロジェクトであり、合理的かつ信頼性のある業績予想の提示が困難と考えることから、非開示としている。
会社情報
- 会社名
- KLab株式会社
- 設立
- 2000年8月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 森田 英克/代表取締役副会長 五十嵐 洋介
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高107億1700万円、営業損益11億2700万円の赤字、経常損益7億6100万円の赤字、最終損益17億2800万円の赤字(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3656