三洋堂HD、第3四半期決算は経常利益2900万円と前年1億8000万円の赤字から黒字転換…トレカ館と駿河屋貢献、販管費削減も奏功

三洋堂ホールディングス<3058>は、2月13日、2024年3月期 第3四半期累計(23年4月~23年12月)の連結決算を発表し、売上高128億4600万円(前年同期比3.2%減)、営業損失1400万円(前年同期は2億0600万円の損失計上)、経常利益2900万円(同1億8000万円の損失計上)、最終利益2200万円(同1億8500万円の損失計上)だった。

・売上高:128億4600万円(同3.2%減)
・営業損失:1400万円(同2億0600万円の損失計上)
・経常利益:2900万円(同1億8000万円の損失計上)
・最終利益:2200万円(同1億8500万円の損失計上)

同社では、トレカ部門、新規事業部門が大きく増収となったが、主力の書店部門を始め各部門で業績が厳しく推移したことから減収となった。ただ、トレカ館や駿河屋の導入を積極的に進めたことから売上総利益が微増し、さらに販管費も減少したため、営業損失が縮小し、経常と最終利益は黒字に転換した。

 

■概況

9月にトレカを中心としたゲーム・ホビーの専門店として「ホビープラネット」という新たな屋号でイオンモール常滑店(愛知県常滑市)を開店した。また、10月にトレカ専門店として三洋堂トレカ館 ららぽーと愛知東郷店(愛知県愛知郡東郷町)を開店した。一方で3店舗を閉店したことから、第3四半期累計末時点での店舗数は、74店舗3校となった。

中古トレカを扱う大型トレカショップ「三洋堂トレカ館」の既存店導入は5店舗をオープンし、中古トレカ導入店舗は23店舗となった。また、中古ホビーを扱う「駿河屋」は、6月に桑名店(三重県桑名市)、11月に香久山店(愛知県日進市)をオープンし、駿河屋導入店舗は3店舗となった。

さらに、工具・塗料を含むプラモデル専門売場「三洋堂プラモ館」の1号店として6月に江南店(愛知県江南市)を、2号店として8月に駒ヶ根店(長野県駒ケ根市)をオープンした。

オペレーション面では、市場の変化に対応するため営業時間の変更を実施し、49店舗で閉店時間の短縮を実施した。

主要な部門の売上高は、書店部門72億7800万円、文具・雑貨・食品部門11億9300万円、トレカ部門13億1700万円、TVゲーム部門3億6300万円、セルAV部門5億3500万円、古本部門4億4200万円、レンタル部門7億7000万円、新規事業部門7億1100万円、サービス販売部門2億3100万円となった。

増収部門としては、トレカ部門が100.4%増、新規事業部門が137.7%増、サービス販売部門が9.2%増となった。

減収部門としては、書店部門が12.1%減、文具・雑貨・食品部門が7.9%減、セルAV部門が10.2%減、TVゲーム部門が20.6%減、古本部門が7.8%減、レンタル部門が22.4%減となるなど、大変厳しい状況となった。

 

 

■2024年3月期の業績見通し

2024年3月期の業績は、売上高178億円(前期比3.9%増)、営業利益5000万円(前期は2億5900万円の損失計上)、経常利益8000万円(同2億1700万円の損失計上)、最終損失3000万円(同4億9600万円の損失計上)を見込む。

・売上高:178億円(同3.9%増)
・営業利益:5000万円(同2億5900万円の損失計上)
・経常利益:8000万円(同2億1700万円の損失計上)
・最終損失:3000万円(同4億9600万円の損失計上)
・EPS:4.12円