フリュー、第3四半期(4~12月)決算は売上高19%増、営業益67%増 世界観ビジネスでクレーンゲーム景品や高価格帯ホビーが好調

  • フリュー<6238>は、2月14日、2024年3月期通期の第3四半期(4~12月)連結決算を発表、世界観ビジネスが業績をけん引し、ガールズトレンドビジネスの収益性が安定していることから、業績は順調に推移した。

    売上高325億5000万円(前年同期比19.1%増)
    営業利益35億1300万円(同67.7%増)
    経常利益35億100万円(同64.7%増)
    最終利益23億5100万円(同67.9%増)

    セグメント別の状況は以下のとおり。

    ①世界観ビジネス 売上高179億6400万円(前年同期比45.1%増)、営業利益15億8900万円(同583.2%増)
    定番キャラクターや、人気漫画作品及び世界的人気ゲームなどの多数のIP版権の獲得とその商品化に引き続き注力した。商品の生産は主に中国で行っているためドル建てでの決済となるが、為替変動リスクを軽減するための対策を適宜実施し、利益面への影響は限定的だった。

    クレーンゲーム景品は、クレーンゲーム市場拡大と複数の人気IPの商品化に加えて、前述のインバウンド需要の回復も後押しした結果、売上規模は大きく拡大した。海外物販は、主要マーケットである中国およびアメリカからの受注状況改善のため、新規販路の拡大や海外向けのIP版権取得に注力した。

    高価格帯ホビーは、ホビーECサイト「FURYU HOBBY MALL(フリューホビーモール)」を通じて、より商品バリエーションを拡大し販売している。商品の販売状況も好調のため前年を上回る売上となった。

    ②ガールズトレンドビジネス 売上高117億8400万円(同2.5%増)、営業利益34億4200万円(同7.3%増)
    新型コロナウイルス感染症がもたらしたライフスタイルやニーズの多様化といった外部環境の変化に対応するため、様々なシールデザインを楽しめる新機種の導入や、定番人気キャラクターや人気アーティストとのコラボの実施など、ユーザー拡大のための販促施策を実施した。以上から、第3四半期累計期間のプレイ回数は2442万回(前年同期2480万回)となった。

    プリントシール画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」は、重要なKPIと位置付けている有料会員数が四半期を通じて緩やかな回復傾向となり、2023年12月末時点で147万人(2022年12月末時点は148万人)となった。今後のさらなる成長戦略として、5月にプレミアム会員向けにフォトストレージ・サービス「PiCTLINK photos」をリリースし、10月にスタンダード会員まで対象を拡大した。

    ③フリューニュービジネス 売上高28億100万円(同20.1%減)、営業損益2億4700万円の赤字(前年同期1億6900万円の赤字)
    家庭用ゲームソフト事業は、7月発売の『クライマキナ/CRYMACHINA』の販売が好調に推移しており、既存タイトルのダウンロード版や海外販売と合わせて同事業をけん引した。

    ゲームアプリ事業においては、既存2タイトルの運営を継続する一方、今後の顧客層拡大のため、新規タイトル『廻らぬ星のステラリウム』の開発に取り組んでいる。

    アニメ事業は、昨年ヒットした映画「ゆるキャン△」のBlu-ray・DVDや同シリーズの関連商品の販売好調に加えて、新作TVアニメ「政宗くんのリベンジR」の配信が売上に大きく貢献した。

    カラーコンタクトレンズ事業は、自社ECサイト「Mew contact(ミューコンタクト)」上で、開設10周年キャンペーンなどの販売促進施策を実施するとともに、サイトの顧客利便性改善を継続することで、引き続き顧客流入数を増加させる取り組みを進めた。データ広告事業は、新規顧客獲得のための営業活動に注力し、収益力の向上に努めた。

  • ■通期業績予想の修正を発表

  • 2024年3月期通期の業績予想については、世界観ビジネスにおいて、クレーンゲーム景品・高価格帯ホビーの受注が好調に推移していることから利益予想を引き上げており、以下のとおり。

    売上高420億円(据え置き、前期比15.4%増)
    営業利益33億円→39億円(増減率18.2%増、同82.7%増)
    経常利益33億円→39億円(同18.2%増、同78.9%増)
    最終利益23億円→27億円(同17.4%増、同87.0%増)

フリュー株式会社
http://www.furyu.jp/

会社情報

会社名
フリュー株式会社
設立
2007年4月
代表者
代表取締役社長 三嶋 隆
決算期
3月
直近業績
売上高427億6800万円、営業利益37億7100万円、経常利益37億3500万円、最終利益24億9100万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6238
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