ケイブ、第3四半期(6~2月)決算は売上高138%増、13億円の営業黒字に転換 でらゲーの連結効果が引き続き寄与 『東方幻想エクリプス』は新規流入施策に注力
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ケイブ<3760>は、4月10日、2024年5月期の第3四半期累計(6~2月)の連結決算を発表、でらゲーの連結効果が引き続き寄与し、大幅な増収、営業・経常黒字転換となった
なお、最終利益が減益となっているのは、前年同期にでらゲーの買収に伴い、負ののれん発生益29億3900万円を特別利益として計上していたためとなる。
売上高85億6000万円(前年同期比138.7%増)
営業利益13億100万円(前年同期6億8000万円の赤字)
経常利益14億5500万円(同5億9000万円の赤字)
最終利益11億7800万円(前年同期比30.6%減)各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①ゲーム事業 売上高83億5200万円(前年同期比155.6%増)、セグメント利益13億5000万円(前年同期5億4800万円の赤字)
2023年11月22日にリリースした新作『東方幻想エクリプス』は、開発体制から運営体制への移行がスムーズに進捗した。キャラの育成イベントやショートイベントの実施、期間限定のピックアップガチャの開催といったユーザーに楽しんでもらえる施策の取組を行い、公式Xの活用やVTuberによるプレイ動画の配信によりゲームの魅力を伝えるなど、様々な新規流入施策を行っている。今後は新規流入施策と併せて、感謝企画として来場者への特典があるオフラインイベントの開催も予定している。ユーザーの定着、継続率の向上を重視し、長期的に楽しんでもらえるコンテンツを目指していく。『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』は、クリスマスやバレンタインイベントなどを実施し、新メインストーリーを開始するなど、ユーザー満足度向上施策を実施しているが、経年による売上高の減少により、厳しい状況が続いた。今後も継続してユーザー満足度の向上を図り、ユーザーの維持、獲得に努めていく。
子会社でらゲーは、主力の『モンスターストライク』や『キングダム 乱 -天下統一への道-』が継続してグループの収益に大きく貢献した。2024年1月25日には新感覚人狼型マルチプレイゲーム『サイレントサイン – シャドウハンターズ –』が正式リリースした。YouTubeでの公式大会の配信やゲーム内の重要なポイントや戦略について解説するなど、ユーザーの定着を重視した運営を行っている。
②動画配信関連事業 売上高2億800万円(同34.7%減)、セグメント損益4900万円の赤字(前年同期5900万円の赤字)
同社グループの動画配信関連事業は、ライブ配信プラットフォームの多様化、コンテンツの増加などを要因として競争が激化した。ライバーのマネジメント業務の複雑化に伴う利益率の悪化に対応するため、アクティブライバーの維持や育成に取組みつつ、事業の見直しを行い、一定の利益を維持しながら、新規事業へのリソースの移行を進めた。また、capableにおいて、新規事業施策の一環として店舗型事業の譲受を行った。今後はcapableの持つSNSマーケティングのノウハウを活かし、新規売上の創出に取り組んでいく。
YouTube事業は、主力コンテンツにおける広告収入が安定的に推移しており、引き続き、収益の獲得に貢献した。
DtoC事業を含むデジタルマーケティング事業は、新色の商材による売上が好調に推移したが、暖冬の影響により主力の冬期商材の販売が伸びず全体的には、想定を下回って推移した。
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■通期予想は引き続き非開示
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2024年5月期通期の連結業績予想については、引き続き非開示。現時点でグループ全体での合理的かつ信頼性のある業績予想の策定および公表が困難であるため、としている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ケイブ
- 設立
- 1994年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 秋田 英好/代表取締役CFO 伊藤 裕章
- 決算期
- 5月
- 直近業績
- 売上高122億7400万円、営業利益18億7000万円、経常利益19億4300万円、最終利益14億4100万円(2024年5月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3760