グリー<3632>は、5月8日、2024年6月期の第3四半期累計(7~3月)の連結決算を発表し、その決算説明資料を公開した。今回はその中から同社のメタバース事業の状況を取り上げたい。
メタバース事業の第3四半期期間(1~3月)は、売上高16億1000万円(前四半期比10%減、前年同期比6%増)、営業利益8000万円(前四半期1億2000万円の赤字、前年同期2億4000万円の赤字)となった。
売上高が前年同期比(QonQ)で減収となっているのは、この第3四半期より法人向けメタバース事業の一部をDX事業に移管したことも影響している。また、Vtuber事業で積極投資を継続しつつ、この四半期は黒字を回復した。
プラットフォーム事業は、年末の季節性要因の剥落でQonQで減収となったものの、決済手段の多様化により利益率が改善した。
一方、VTuber事業は、前述のように積極投資を続けており、約2億円の営業赤字が続く形となっている。ただ、投資の成果として、タレント数が順調に増加(前四半期比23名増)しており、今後の成長に向けた土台作りが進んだ。
なお、このVtuber事業への投資は営業利益が収支均衡程度になる水準で第4四半期も継続していく方針だ。
会社情報
- 会社名
- グリー株式会社
- 設立
- 2004年12月
- 代表者
- 代表取締役会長兼社長 田中 良和
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3632