ドリコム<3793>は、5月12日、2025年3月期の連結決算を発表し、売上高126億5500万円(前の期比29.4%増)、営業利益1億1200万円(同87.6%減)、経常利益5300万円(同93.3%減)、最終損失10億3500万円(前の期は1億0400万円の利益計上)だった。
・売上高:126億5500万円(同29.4%増)
・営業利益:1億1200万円(同87.6%減)
・経常利益:5300万円(同93.3%減)
・最終損失:10億3500万円(同1億0400万円の利益計上)


また、1月30日に開示した業績予想に比べ、売上高で8億4500万円、営業利益で3億8800万円、経常利益で3億4700万円、最終利益で10億3500万円下回った。営業利益、経常利益については、ゲーム事業全体の売上が想定を下回ったことと、広告宣伝費が増えたため。最終利益については減損損失を計上したことによる。
第1四半期にリリースした新規モバイルゲームタイトル1本に関連するソフトウエア減損損失、開発中のPC・コンソールゲームタイトルに関連するソフトウエア仮勘定減損損失、投資有価証券評価損を計上したことで特別損失11億7100万円を計上したため、最終損失となった。
各セグメントの業績は以下の通り。
■ゲーム事業
セグメント売上高は119億2400万円(前期比27.5%増)、セグメント利益は9億7600万円(同48.5%減)となった。
ゲーム事業においては、第3四半期にリリースした新規自社配信タイトル『Wizardry Variants Daphne』が当期において順調に推移し収益に貢献した。また、第4四半期には、位置情報ゲーム『Disney STEP』をリリースした。現在の運用中モバイルゲームタイトル本数は11タイトルとなっており、複数の長期運用タイトルから収益を獲得している。
なお、第1四半期にリリースした新規タイトルは売上が想定を下回り、クローズを決定した。また、開発中のPC・コンソールゲームタイトルについて、プロジェクト方針等の変更に伴い、将来収益の再評価を行い、投資額の回収可能性を算定した結果、当該開発中ゲームタイトルに関連する資産の一部を減損処理することとした。
売上高については、一部の運用タイトルが前期を下回る推移となったが、第3四半期にリリースした新規タイトルの貢献により前期比で増加した。
利益については、上記の増収要因の通り新規タイトルによる貢献があったが、運用タイトルの弱含み、及び第1四半期にリリースした新規自社配信タイトルが想定を下回る売上となったこと等により、前期比で減少した。
主力事業である当セグメントにおいては、引き続き既存運用タイトルの安定的な収益の維持に努めるほか、新規運用タイトルの収益最大化による売上・利益の増大及びPC・コンソール向け新規タイトルの開発による事業ノウハウの獲得、自社IPの保有を目指していく。
■コンテンツ事業
セグメント売上高は7億7800万円(前期比81.2%増)、セグメント損失は8億6400万円(前期はセグメント損失9億9300万円)となった。
売上高については、「DREノベルス」に加え、2023年秋から「DREコミックス」の刊行を開始しており、シリーズ累計20万部を超える人気作品を複数輩出できていること等により、前期比で増加した。
利益については、出版・映像やWeb3などの新規事業領域への投資を行っており費用先行が継続しているが、上記の増収要因により、損失額が前期比で減少した。
当セグメントにおいては、出版事業において作品数積み上げによる販売数増加、損失額の縮小に努めるほか、中期的に目指す姿の実現に向け今後も投資を実施していく。
■2026年3月期の見通し
2026年3月期の業績は、売上高200億円(前期比58.0%増)、営業利益10億円(同792.8%増)、経常利益9億5000万円(同1692.5%増)、最終利益5億円(前期は10億3500万円の損失計上)、EPS17.40円を見込む。株価収益率は30.2倍となる。
・売上高:200億円(同58.0%増)
・営業利益:10億円(同792.8%増)
・経常利益:9億5000万円(同1692.5%増)
・最終利益:5億円(同10億3500万円の損失計上)
・EPS:17.40円
会社情報
- 会社名
- 株式会社ドリコム
- 設立
- 2001年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 内藤 裕紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高126億5500万円、営業利益1億1200万円、経常利益5300万円、最終損益10億3500万円の赤字(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3793