ワンダープラネット、25年8月期は4Qに挽回も1億2900万円の営業赤字で着地 『パンドランド』が想定を大きく下回る 今期は新作注力で通期の営業黒字化目指す

ワンダープラネット<4199>は、10月14日、2025年8月期の決算(非連結)を発表、第4四半期期間(6~8月)は営業黒字に転じたものの、第3四半期までの営業赤字幅のカバーには至らず、赤字計上となった。

売上高23億1600万円(前々期比5.4%減)
営業損益1億2900万円の赤字(前年同期1億2100万円の黒字)
経常損益1億5300万円の赤字(同1億1300万円の黒字)
最終損益1億3100万円の赤字(同9200万円の黒字)

有力IPタイトル2本(『ジャンプ+ジャンブルラッシュ』『HUNTER×HUNTER NEN×SURVIVOR』)の新規開発がおおむね想定どおりに進捗し、新規タイトル開発および既存タイトル運営に係る開発・運営売上高は前年同期に対し増収となった。

一方で、2025年4月にグローバル展開を開始した『パンドランド』は、注力した繁体字圏の事前登録数が想定どおりに進捗したものの、広告獲得効率やユーザー継続率が想定を下回り、2024年6月に開始していた日本版とともに期初の想定を大きく下回る結果となった。

『クラッシュフィーバー』は、第4四半期に実施した10周年イベントが堅調に推移したが、前年同期に対して通期では減収となったことに加え、2024年3月にサービス終了した『ジャンプチヒーローズ』日本版および繁体字版の減収影響もあったことで、会社全体では前年同期に対し減収となった。

営業利益、経常利益については、2024年9月の『アリスフィクション』のサービス終了に伴うゲーム内通貨未消費分の収益認識があった一方で、『パンドランド』は運営費用の削減や広告宣伝費の見直しによる収支改善に取り組んだものの、売上高が大きく想定を下回ったことにより、会社全体の利益を大きく押し下げる結果となった。

また、売上高の減収影響に加え、来期からの利益成長フェーズに向けた成長投資を拡大させる方針のもと、先行投資として新規タイトル開発が進捗したことや、研究開発を始めとする成長投資約1億円を行ったことなどにより、会社全体では赤字となった。

■2026年8月期業績予想は非開示

2026年8月期通期の連結業績予想は非開示。近年の世界のモバイルゲーム市場を取り巻く競合環境の変化が以前にも増して著しく、タイトルの業績動向を精緻に予測することがより困難であることから、現時点で会社全体での合理的かつ信頼性のある業績予想の策定および公表が困難であるため、としている。

ただし、新規タイトルの事業成果に優先的に取り組み、開発投資が継続する一方で業績貢献も見込み、通期で営業黒字化を想定しているとのこと。

なお、『HUNTER×HUNTER NEN×SURVIVOR』は2026年世界同時配信に向け鋭意開発に努め、『ジャンプ+ジャンブルラッシュ』は引き続き開発に取り組んでいくとしている。

ワンダープラネット株式会社
http://wonderpla.net/

会社情報

会社名
ワンダープラネット株式会社
設立
2012年9月
代表者
代表取締役社長CEO 常川 友樹
決算期
8月
直近業績
売上高23億1600万円、営業損益1億2900万円の赤字、経常損益1億5300万円の赤字、最終損益1億3100万円の赤字(2025年8月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
4199
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