トーセの決算説明資料より…25年8月期は家庭用ゲーム機・PC関連で複数の開発プロジェクトが活発化　追加発注などでボリュームが拡大したプロジェクトも

トーセ<4728>は、10月9日に2025年8月期の連結決算を発表した。今回はその決算説明資料から同社のゲーム事業について取り上げたい。

2024年8月期は家庭用ゲーム機・PC関連において、開発トラブルやプロジェクトの中止などで売上が低調に推移し、大幅な損失計上を余儀なくされたが、2025年8月期は家庭用ゲーム機・PC関連の複数のプロジェクトにおいて開発活動が最も活発なフェーズに入るなど環境が大きく好転した。追加発注などにより開発ボリュームが拡大したプロジェクトもあり、開発売上は大きく伸長した。

一方、スマートフォン関連は、運営業務には引き続き従事している一方で、市場競争の激しい状況が継続していることから、新規の開発依頼は家庭用ゲーム機向けを優先して対応したこともあり、開発売上が減収した。

なお、2025年8月期に5億円以上の売上を計上した開発プロジェクトは、国内の既存顧客向けのマルチプラットフォーム（予定）タイトル3本の開発が活発に進行中であるほか、海外顧客向けのマルチプラットフォーム（予定）タイトルも開発中盤から活発化している。

続く2026年8月期のゲーム事業については、複数の主要なプロジェクトで開発フェーズが終盤に入り、入れ替わりに新規プロジェクトの立ち上げを見込んでいるという。さらにレベニューシェアの反動減もあって、売上高は前期比1.1％増の61億1000万円ながら、営業利益は同42.1％減の3億6000万円の見込みとなっている。