GENDA、3Q(2~10月)決算は期中の合計19件のM&Aの貢献もあり売上高54%増 M&A関連費用の計上などで各利益項目は減益に

GENDA<9166>は、12月12日、2026年1月期の第3四半期累計(2~10月)の連結決算を発表、第3四半期累計期間で合計19件のM&Aを実施するなど、M&A展開の加速により売上高は大幅な増収となった。

その一方、M&A関連費用が計上されたことで、各利益項目とも減益での着地となった。

売上高1196億1000万円(前年同期比54.0%増)
営業利益49億3300万円(同9.0%減)
経常利益36億8800万円(同26.0%減)
最終利益20億2500万円(同23.7%減)

各セグメントごとの状況は以下のとおり。

①エンタメ・プラットフォーム事業 売上高1097億5600万円(前年同期比57.9%増)、セグメント利益124億6600万円(同38.8%増)
GENDA GiGO Entertainmentを中心とする国内の「アミューズメント」は、前期にオープンした店舗及びM&Aにより取得した店舗の寄与に加え、積極的な新規出店とロールアップM&Aに注力し、売上高は前年同期比で大きく伸長した。期中は合計17店舗の新規出店を行ったことに加え、M&Aにより2025年2月にドラマよりアミューズメント施設6店舗を譲受し、2025年3月にハローズ、4月にゲームグース、5月にエスアイアミューズメントとユーイングをそれぞれ子会社化し、合計69店舗を取得した。

海外の「アミューズメント」は、前期の第4四半期に子会社化した米国でミニロケを約1万箇所展開するNational Entertainment Network(Claw Holdingsを親会社とする企業グループ)の貢献に加え、2025年7月にPlayer OneとBarberioの子会社化とVENUplusが展開するミニロケ事業を譲受するなどした結果、売上高は前年同期比で大きく伸長した。

「カラオケ」は、シン・コーポレーションが展開する「カラオケBanBan」の既存店売上高は割引クーポンや料金施策等が奏功し、好調に推移した。また、M&Aを積極的に推進し、2025年3月にアトムよりカラオケ施設23店舗を譲受したのを皮切りに、合計34店舗を取得した。また、2025年8月にはマレーシア発のカラオケステージ&バー「VSING」の国内1号店となる「VSING渋谷」を開業した。

「F&B」は、前期の第2四半期間に子会社化した酒類の輸入卸および国内での販売を手掛けるシトラムの貢献により、売上高は前年同期比で大きく伸長した。この成長をさらに加速させるため、シンガポールにC'traum Asiaを設立し、日本で絶大な人気を誇る小瓶のお酒「クライナーファイグリング」のアジア展開にも着手した。また、2025年10月には、グループ内組織再編となるSweet Pixelsによるレモネード・レモニカの吸収合併を行った。

さらに、2025年3月には、外貨両替機事業を展開するSMART EXCHANGEを、2025年10月には、フォトスタジオ事業などを運営するキャラットを子会社化し、新たな事業領域としてそれぞれ「ツーリズム」「ライフスタイル」が加わった。

②エンタメ・コンテンツ事業 売上高140億4200万円(同31.9%増)、セグメント利益4億4100万円(同16.8%増)
「キャラクターMD」は、フクヤグループとアレスカンパニーが、「GiGO」を中心とするGENDAの国内アミューズメント施設および北米のアミューズメント施設へのプライズ供給の拡大に注力した。また、フクヤでは、推し活専門ショップ「fanfancy+」のブランド力の向上を目的としたグローバル展開を推進した。2025年3月に米国ハワイ州に直営店を出店したことに加え、2025年7月には中国上海市にポップアップショップを、2025年10月には「IAGF2025」に出展するなど、多様なチャネルを通じて海外での認知拡大に取り組んだ。

「コンテンツ&プロモーション」は、ダイナモアミューズメントが、2025年3月に開業したGENDA GiGO Entertainmentの運営する「GiGO富士急ハイランド」と併設する形でVRアトラクション「ほぼほぼジェットコースターV」を開業した。これに加えて、2025年8月開業の「VSING渋谷」におけるアプリ開発に注力するなど、グループシナジーを積極的に推進した。

また、映画配給を手掛けるギャガが、第97回アカデミー賞のメイクアップ&へアスタリング賞を受賞した「サブスタンス」(2025年5月公開)など、邦画・洋画・アニメと多彩なラインアップで合計21作品の映画を配給・公開した。2024年8月に公開された「侍タイムスリッパー」は、2025年3月の第48回日本アカデミー賞において最優秀作品賞を受賞する快挙を達成し、興行収入10億円を超える大ヒットとなった。

さらに、2025年3月に、展示会およびイベントのディスプレイ企画・設計・制作等を手掛けるディー・エイトを、2025年8月には映画情報サイトの運営等を行う映画.comを子会社化した。

■通期業績予想は変更なし

2026年1月期通期の連結業績予想については、従来予想から変更なく、以下のとおり。

売上高1570億円(前期比40.4%増)
営業利益105億円(同32.6%増)
経常利益91億円(同25.4%増)
最終利益50億円(同53.7%増)

株式会社GENDA
https://genda.jp/

会社情報

会社名
株式会社GENDA
設立
2018年5月
代表者
代表取締役会長 片岡 尚/代表取締役社長 申 真衣
決算期
1月
直近業績
売上高1117億8600万円、営業利益79億6500万円、経常利益73億0500万円、最終利益33億0400万円(2025年1月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
9166
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