
ネクソン<3659>は、新作シューター『ARC Raiders』が同社の業績を牽引する大型タイトルへと成長していることを明らかにした。2026年12月期第1四半期決算レターでは、累計販売本数が1600万本を突破したことに加え、プレイヤーのエンゲージメントが高水準にあることを示した。
ネクソンによると、『ARC Raiders』はローンチから約6か月で累計販売本数1600万本超を達成し、Steamでもプレイヤー数で上位を維持しているという。アクティブプレイヤーの半数以上が100時間以上プレイしており、累計プレイ時間は15億時間を超えた。
同社は本作について、「当社史上最も成功した新作タイトルの一つ」と位置づけており、グローバル市場で大規模タイトルを展開できることを示したと評価している。
開発を手掛けるのは、スウェーデン拠点のEmbark Studios。ネクソンは今回の成功について、欧米開発体制による大型グローバルIP創出の成果だとしており、「長期的に極めて重要な戦略的資産」と強調した。
現在、『ARC Raiders』は初動の爆発的ヒットを経て、安定運営フェーズへ移行しつつある。ネクソンは10月にローンチ後最大規模となる大型アップデート「Frozen Trail」を配信する。新マップなど大規模無料コンテンツに加え、キャラクター衣装など有料コンテンツも実装する。
Embark Studiosでは、このアップデートによってゲーム体験が大きく変化すると見込んでおり、休眠プレイヤーの再活性化に加え、新規ユーザー獲得も狙う。

業績にも引き続き貢献している。第1四半期においては『ARC Raiders』が追加で460万本を販売し、業績成長に大きく寄与したと説明している。第1四半期の売上収益は前年同期比34%増の1522億円、営業利益は40%増の582億円となり、過去最高の四半期業績を更新した。
一方で、同社は売り切り型タイトルの特性上、今後は販売ペースが落ち着いていくとの見通しも示している。ただ、長期運営型タイトルとして継続的なコンテンツ投入を行うことで、コミュニティ維持と収益拡大を図る考えだ。
また、中国市場展開も進めている。テンセントとの提携を通じて、中国でのパブリッシングやローカライズを推進しており、『ARC Raiders』についてもISBNを取得済みで、2026年に複数回のクローズドβテストを予定している。
近年のネクソンは、『メイプルストーリー』や『アラド戦記』など既存大型IPへの依存度が高い構造が続いていた。一方、『ARC Raiders』の成功によって、同社が新規グローバルIPを創出できることを市場に示した意味は大きい。
同社は現在、15タイトル以上の新作を開発中としており、既存フランチャイズに加え、新規IPによるポートフォリオ拡大を進めている。『ARC Raiders』は、その戦略転換を象徴するタイトルとして存在感を高めている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ネクソン
- 設立
- 2002年12月
- 代表者
- 代表取締役社長 イ・ジョンホン(李 政憲)/代表取締役CFO 植村 士朗
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上収益4751億200万円、営業利益1240億1200万円、税引前利益1404億5100万円、最終利益920億5200万円(2025年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3659




