家庭用ゲーム大手、26年3月期決算は6社中4社がゲーム事業増益 新作大ヒットのカプコンとコーエーテクモ増益達成 コナミGはイベント連携も光る

木村英彦 取締役 編集長
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家庭用ゲームソフト大手6社の2026年3月期決算が出揃った。本業の儲けを示す営業利益が増益だったのは6社中5社だった。コーエーテクモホールディングス<3635>やバンダイナムコホールディングス<7832>、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>、カプコン<9697>、コナミグループ<9766>が増益となった一方、セガサミーホールディングス<6460>のみが減益だった。

 

続いて、ゲーム関連事業にフォーカスすると、営業増益を達成したのは6社中4社だった。コーエーテクモHDとスクエニHD、カプコン、コナミGが増益を達成した一方、セガサミーHDとバンダイナムコHDが減益だった。

 

この期の大手ゲーム会社の一部は、第3四半期までリピート販売を中心に収益を稼ぎ、第4四半期に入って大型の新作タイトルを投下する計画を立てていた。『バイオハザードレクイエム』を大ヒットさせたカプコンや、『ぽこ あ ポケモン』を開発したコーエーテクモHDなどが成功事例に該当する。

他方、セガサミーは、新作、リピート販売ともに想定に到達しなかったという。バンダイナムコHDは、ヒットタイトルを創出したものの、家庭用ゲームのタイトル編成の影響が出た。前年は、『ELDEN RING』のDLCをリリースし大ヒットしており、その意味で想定された減益だった。

昨年は「Nintendo Switch」の後継ハード「Nintendo Switch 2」が発売となった。価格改定の影響が懸念されるものの、ハードが順調に普及しており、ソフトメーカーへの恩恵も徐々に出てくると期待される。先代のときには出遅れてしまったメーカーも見られたが、これから注力タイトルが増えてくるのではないか。

 

  

■各社の決算概況

【バンダイナムコホールディングス】
・業績: 売上高4765億9200万円(同4.6%増)、セグメント利益566億8200万円(同17.3%減)
・概況: ネットワークコンテンツは、新作『SDガンダム ジージェネレーションエターナル』が新たなファン層も獲得し好調に推移し、増収を達成した。「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」「アイドルマスター」シリーズなどの主力アプリタイトルがユーザーに向けた継続的な施策により安定的に推移した。

他方、家庭用ゲームでは、『ELDEN RING NIGHTREIGN』などの新作タイトルがワールドワイドでヒットしたほか、『たまごっちのプチプチおみせっち おまちど~さま!』や『デジモンストーリー タイムストレンジャー』が、トイホビー事業との話題の相乗効果もあり人気となった。

増収となったものの、家庭用ゲーム全体では前年同期とのタイトル編成の違いが業績に影響して減益となった。前年は『ELDEN RING』のダウンロードコンテンツ『ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE』とゲーム本編のリピート販売が大きく伸びて収益を伸ばしていた。

 

【セガサミーホールディングス】
・業績: 売上高2199億円(同1.4%増)、営業利益192億円(同31.7%減)
・概況: 『ソニックレーシング クロスワールド』(2025年9月25日発売)や『Football Manager 26』(2025年11月5日発売)などのフルゲーム新作タイトル、『ペルソナ5: The Phantom X』(2025年6月26日サービス開始)、『ソニックランブル パーティ』(2025年11月5日サービス開始)などのF2P新作タイトルなど、主力IPを中心とした新作を投入した。しかし、一部タイトルが計画を下回って推移したことに加え、Rovioにおいて既存主力タイトルの低迷や、新作タイトルの投入が遅れたことから業績も低調に推移した。

 

【カプコン】
・業績: 売上高1442億7700万円(同15.3%増)、営業利益706億1800万円(同8.4%増)
・概況: 『バイオハザード レクイエム』が全世界で販売本数600万本を突破するなど好調に推移した。発売日を発表した際、『バイオハザード RE:4』『バイオハザード ヴィレッジ』などシリーズ作品のリピートタイトルの販売が拡大した。
『デビル メイ クライ 5』がアニメ作品との連携による価格施策やIPの認知拡大によるブランド価値向上を図ったことにより業績向上に貢献したほか、『モンスターハンターワイルズ』の累計販売本数が1100万本を突破し、同シリーズの過去作『モンスターハンターライズ』や『モンスターハンターライズ:サンブレイク』も販売本数を伸ばした。

 

【コナミグループ】
・業績: 売上高3709億5000万円(同21.5%増)、事業利益1360億0600万円(同37.5%増)
・概況: 『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』を発売し、世界累計出荷本数が200万本を突破した。また、初の日本を舞台としたサイコロジカルホラー『SILENT HILL f』や、シリーズ史上最大ボリュームで2マップが登場する『桃太郎電鉄2~あなたの町も きっとある~』といった新作もヒットした。モバイルゲームでWBCと連携施策を進めた『プロ野球スピリッツA』とともに、シリーズ累計10億ダウンロードを超える『eFootball』が引き続き好調に推移した。

 

【コーエーテクモホールディングス】
・業績: 売上高825億4100万円(同5.7%増)、営業利益366億4200万円(同16.4%増)
・概況: 『ぽこ あ ポケモン』や『仁王3』『ゼルダ無双 封印戦記』など大型タイトルが大きく収益貢献した。『ぽこ あ ポケモン』は発売4日で全世界220万本の販売を記録し、『仁王3』はシリーズ最速で世界100万本の販売を記録した。スマートフォンタイトルでは『キングダム 覇道』の配信を開始し、『三國志 覇道』と『信長の野望 覇道』、『三国志・戦略版』が引き続き収益に貢献した。

 

【スクウェア・エニックス・ホールディングス】
・業績: 売上高1728億8300万円(同16.3%減)、営業利益は433億6300万円(同28.0%増)
・概況: 「ファイナルファンタジータクティクス - イヴァリース クロニクルズ」、「ドラゴンクエスト I & II」、「ドラゴンクエストVII Reimagined」等の新作タイトルの販売が底堅く推移したことに加えて、リピートタイトルの売上も前年を上回ったこと等によりHDゲームが増収増益となり、全体をけん引した。拡張パッケージの発売がなかったMMOは減収減益だったが、モバイルゲームは外部決済などの導入による収益性が改善した。

 

株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 辻本 憲三/代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 辻本 春弘/代表取締役 副社長執行役員 兼 最高人事責任者(CHO) 宮崎 智史
決算期
3月
直近業績
売上高1696億400万円、営業利益657億7700万円、経常利益656億3500万円、最終利益484億5300万円(2025年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9697
企業データを見る
株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
https://www.hd.square-enix.com/jpn/

会社情報

会社名
株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
設立
1975年9月
代表者
代表取締役社長 桐生 隆司
決算期
3月
直近業績
売上高3245億0600万円、営業利益405億8000万円、経常利益409億3900万円、最終利益244億1400万円(2025年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9684
企業データを見る
コナミグループ株式会社
http://www.konami.com/

会社情報

会社名
コナミグループ株式会社
設立
1973年3月
代表者
代表取締役会長 上月 景正/代表取締役社長 東尾 公彦
決算期
3月
直近業績
売上高4216億200万円、営業利益1019億4400万円、最終利益746億9200万円(2025年3月期)
上場区分
東証プライム(ロンドン証券取引所にも上場)
証券コード
9766
企業データを見る
コーエーテクモホールディングス株式会社
https://www.koeitecmo.co.jp/

会社情報

会社名
コーエーテクモホールディングス株式会社
設立
2009年4月
代表者
代表取締役会長 兼 取締役会議長 襟川 陽一/代表取締役 社長執行役員CEO 鯉沼 久史
決算期
3月
直近業績
売上高831億5000万円、営業利益321億1900万円、経常利益499億8800万円、最終利益376億2800万円(2025年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3635
企業データを見る
株式会社バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコホールディングス
設立
2005年9月
代表者
代表取締役社長 浅古 有寿
決算期
3月
直近業績
売上高1兆2415億1300万円、営業利益1802億2900万円、経常利益1864億7000万円、最終利益1293億100万円(2025年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7832
企業データを見る
セガサミーホールディングス株式会社
http://www.segasammy.co.jp

会社情報

会社名
セガサミーホールディングス株式会社
設立
2004年10月
代表者
代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
決算期
3月
直近業績
売上高4289億4800万円、営業利益481億2400万円、経常利益531億1400万円、最終利益450億5100万円(2025年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6460
企業データを見る