
アクセル<6730>は、8月5日、2027年3月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高46億7900万円(前年同期比16.2%増)、営業利益7億6000万円(同5.8%減)、経常利益7億8000万円(同6.9%減)、最終利益5億4600万円(同6.7%減)と増収減益だった。
・売上高:46億7900万円(同16.2%増)
・営業利益:7億6000万円(同5.8%減)
・経常利益:7億8000万円(同6.9%減)
・最終利益:5億4600万円(同6.7%減)
パチンコ・パチスロ向けLSI事業が増収を牽引したものの、将来の成長を見据えた研究開発投資の拡大が利益を圧迫した。
■LSI事業は価格適正化で増収確保
主力のLSI事業の売上高は前年同期比17.3%増の45億2600万円、セグメント利益は同3.8%減の9億9000万円となった。
パチンコ・パチスロ機向けグラフィックスLSIの販売数量は約11万個と前年同期を約2万個下回り、メモリモジュールの販売も前年を下回った。
一方で、生成AI需要の拡大を背景とした世界的なメモリ価格高騰を受け、同社は製品の付加価値に応じた販売価格の適正化を進めた。この結果、販売数量の減少を補う形で売上高は増加した。
利益面では、製品ミックスの変化による売上総利益率の低下に加え、研究開発費の増加が利益を押し下げた。
なお、第1四半期末のLSI事業の受注残高は160億3000万円となった。販売価格の適正化に加え、世界的なメモリ供給不安を背景とした顧客の前倒し発注も受注残高の積み上がりにつながったとしている。
■AI事業は赤字縮小 AIコンピューティングへ経営資源集中
AI事業の売上高は前年同期比10.2%減の1億5200万円となった一方、セグメント損失は5900万円と前年同期から1200万円改善した。
同事業では、長年培ってきたハードウェア開発技術を生かせる「AIコンピューティング領域」を重点分野として位置付けている。
一方で、収益基盤の効率化を目的に経営資源を重点領域へ集中させたことから、売上は前年を下回ったものの、損失幅は縮小した。なお、組み込み機器向けグラフィックスLSIやブロックチェーン関連事業についても、引き続きAI事業セグメントに含めている。
■研究開発投資を積極化 通期予想は据え置き
売上総利益は前年同期比2.1%増の14億9300万円となったが、販売費・一般管理費は11.8%増の7億32
00万円に拡大した。このうち研究開発費は4億600万円と前年同期比27.5%増加しており、利益減少の主因となった。
また、メモリ価格の高騰については、販売価格の適正化を進めることで製品ごとの粗利水準は前期並みを維持できる見通しとしている。
■AIへの先行投資と既存事業の収益力維持がテーマに
今回の決算では、販売数量が減少したにもかかわらず、価格適正化によってLSI事業の売上を伸ばした点が特徴となった。一方で、その利益を将来の成長に向けた研究開発へ積極的に振り向けており、短期的には利益を抑えてでも成長投資を優先する姿勢が鮮明になっている。
特にAI事業では、売上規模はまだ小さいものの、「AIコンピューティング領域」へ経営資源を集中することで収益性の改善が進み始めている。主力の遊技機向けLSI事業で安定したキャッシュを生み出しながら、AIを次の成長エンジンへ育成できるかが今後の注目点となりそうだ。
■2027年3月期の見通し
2027年3月期の業績は、売上高150億円(前期比2.3%増)、営業利益12億円(同27.9%減)、経常利益12億7000万円(同29.1%減)、最終利益8億9000万円(同27.6%減)、EPS82.63円を見込む。株価収益率は13.8倍となる。
・売上高:150億円(同2.3%増)
・営業利益:12億円(同27.9%減)
・経常利益:12億7000万円(同29.1%減)
・最終利益:8億9000万円(同27.6%減)
・EPS:82.63円
【通期計画に対する進捗率】
・売上高:31.2%
・営業利益:63.3%
・経常利益:61.4%
・最終利益:61.3%
会社側は、通期計画に対して高い進捗率にあると認めたものの、第2四半期以降の市場環境には不透明感が残ることから、現時点では通期業績予想を据え置いた、としている。
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会社情報
- 会社名
- 株式会社アクセル
- 設立
- 1996年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 松浦 一教/代表取締役副社長 斉藤 昭宏
- 決算期
- 3月
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 6730
