
東映<9605>は、8月10日、2027年3月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高420億7500万円(前年同期比0.6%増)、営業利益84億9000万円(同9.9%増)、経常利益103億7600万円(同4.9%増)、最終利益38億2700万円(同0.8%減)だった。
・売上高:420億7500万円(同0.6%増)
・営業利益:84億9000万円(同9.9%増)
・経常利益:103億7600万円(同4.9%増)
・最終利益:38億2700万円(同0.8%減)


同社は、映像関連事業を軸にコンテンツ事業の強化と保有IPの効率的な活用を進めた。なかでも映像関連事業では、国内外で「ドラゴンボール」「ワンピース」「仮面ライダー」などのIPが幅広い領域で収益に結び付いた。
■映像関連事業は増収増益 海外で「ドラゴンボール」「ワンピース」が寄与
映像関連事業の売上高は前年同期比4.0%増の291億5600万円、営業利益は同9.9%増の76億2400万円となった。
映画事業では9作品を配給し、『アギト―超能力戦争―』『免許返納!?』に加え、サッカー日本代表を題材とした『SAMURAI BLUE Project for FIFA World Cup 2026™「ONE CREATURE」無数の個性、ひとつの生きもの。』が堅調に推移した。
ドラマ事業では、『仮面ライダーゼッツ』『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』『ボーダレス~広域移動捜査隊~』『名探偵プリキュア!』などを製作。作品内容の充実や高視聴率の獲得に加え、製作本数の確保にも取り組んだ。
特撮キャラクターの商品化権では、消費者の嗜好が多様化するなか、高価格帯フィギュアや旧作の周年施策、企業とのタイアップCM・コラボレーションなどへの版権許諾が伸びた。
コンテンツ事業では、劇場用映画やテレビ映画の放映権、配信権、ビデオ化権などを販売。地上波・BS・CS向けでは『相棒』シリーズや『極道の妻たち』などが寄与した。
一方、配信権販売は『ドラゴンボール』シリーズが伸びたものの、前年同期にあった大型案件の反動で減収となった。
海外展開では、『ドラゴンボール』『ワンピース』をはじめ、『木挽町のあだ討ち』『BAD LANDS』『仁義なき戦い』『仮面ライダー』シリーズなどの販売が収益を押し上げた。海外の商品化権やゲームなどへの版権許諾でも、『ワンピース』『デジモンアドベンチャー』シリーズ、『ビーロボ カブタック』などが寄与している。
国内の映像制作・放映・配信に加えて、海外販売や商品化、ゲームへのライセンスまで、保有IPを複数の出口へ展開するビジネスが同事業の業績を支えた格好だ。
■映画興行は「コナン」「マリオ」などヒットもコスト増で減益
興行関連事業は、売上高が前年同期比0.4%増の57億8800万円、営業利益が同11.7%減の3億8000万円となった。
『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』『プラダを着た悪魔2』『Michael/マイケル』『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』などのヒット作が映画館の売上を押し上げ、興行収入自体は前年同期を上回った。
ただし、人件費の増加などによって販売費及び一般管理費が膨らみ、増収ながら利益は前年を下回った。作品の集客力そのものは強かった一方、コスト上昇が映画館事業の収益性を圧迫した形となっている。
■催事は減収も利益24.6%増 IPイベントと物販が収益に寄与
催事関連事業は、売上高が前年同期比2.0%減の31億4400万円となったものの、営業利益は同24.6%増の4億9500万円となった。売上規模こそ前年を下回ったものの、利益面では大幅な改善を実現している。
『真アギト展』『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー ファイナルライブツアー2026』『ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト』『ヒーローライブスペシャル2026』『キミとアイドルプリキュア♪』関連催事などを展開したほか、人気キャラクターショーも集客に寄与した。
催事関連商品の販売や「仮面ライダーストア」、東映オンラインストアでの物販も伸長した。また、太秦映画村では第1期リニューアル後の減価償却費や宣伝費などが増えるなか、収益確保に取り組んだ。
■不動産は賃料適正化で増収、建築内装は減収増益
観光不動産事業は、売上高が前年同期比8.1%増の17億1300万円、営業利益は同1.8%減の6億1700万円となった。
建築費や人件費の高騰など事業環境が厳しくなるなか、「東映プラザ」や「新宿三丁目イーストビル」などの賃貸物件で市場実勢に合わせた賃料の適正化を進めたことから、賃貸運営は伸長した。
ホテル事業では福岡東映ホテルの客室単価が高水準で推移。物価上昇への対応として価格改定やコスト管理も進めたが、利益はわずかに減少した。
建築内装事業は、売上高が同29.7%減の22億7200万円となった一方、営業利益は同28.3%増の3億400万円となった。
大型シネマコンプレックスやマンション、高齢者施設の新築・改修工事などを手掛け、資材費高騰や石油関連品の欠品に対して早期発注を進めたほか、受注価格の確保や原価管理を徹底した。これにより、売上規模は縮小したものの採算性は改善している。
■2027年3月期の見通し
2027年3月期の業績は、売上高1890億円(前期比2.0%増)、営業利益287億円(同20.5%減)、経常利益334億円(同23.3%減)、最終利益126億円(同46.0%減)、EPS201.64円を見込む。株価収益率は30.4倍となる。
・売上高:1890億円(同2.0%増)
・営業利益:287億円(同20.5%減)
・経常利益:334億円(同23.3%減)
・最終利益:126億円(同46.0%減)
・EPS:201.64円
【通期計画に対する進捗率】
・売上高:22.3%
・営業利益:29.6%
・経常利益:31.1%
・最終利益:30.4%
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会社情報
- 会社名
- 東映株式会社
- 設立
- 1949年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 多田 憲之/代表取締役社長 吉村 文雄
- 決算期
- 3月
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9605
