ヤフー<4689>は、本日(12月12日)、サイバーエージェント<4751>の子会社サイバーエージェントFXを210億円で買収することを明らかにした。同社の全株式(1万6200株)を取得する。株式取得日は、2013年1月31日となる予定。
ヤフーは、金融事業の中でも成長分野の1つであるFX事業に参入するため、としている。金融事業や金融システム開発のノウハウを取り込むことで時間的、コスト的にも効率化を図ることができ、FX事業へのスムーズな参入が可能になるとのこと。Yahoo!Japanの会員向けサービスや、ポータルサイトでのプロモーションなどを行い、シナジー効果を追求する、としている。
一方、サイバーエージェントでは、スマートフォン向けコミュニティ&ゲーム SNS 「Ameba」を注力事業とし、インターネット広告事業、SAP事業、投資育成事業に絞り事業展開するため、としている。いわば「選択と集中」だ。サイバーエージェントFXは、「Ameba」の先行投資の時期にグループの収益を支えてきた事業だけに、今回の売却から「Ameba」事業にかけるサイバーエージェントの本気度が読み取れよう。今回売却した資金の使途も含めて、今後のサイバーエージェントの動きが注目される。
なお、今回の買収については、関係当局への届出等の手続きが完了することが前提となる。サイバーエージェントFXは、来年2月1日よりサイバーエージェントの連結から外れる見通し。
■サイバーエージェントFXの経営成績
会社情報
- 会社名
- 株式会社サイバーエージェント
- 設立
- 1998年3月
- 代表者
- 代表取締役 藤田 晋
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4751
会社情報
- 会社名
- ヤフー株式会社
- 設立
- 2019年10月
- 代表者
- 代表取締役社長 小澤 隆生
- 決算期
- 3月