2016年1月28日~2月2日、台湾は台北世界貿易センターにおいて、「台北ゲームショウ2016」が開催。台湾と言えば、人口2300万人ほどにも関わらず、Google Playの世界売上で、中国・日本・アメリカに次ぐTOP5にランクインするほど、成長著しい市場だ。今年は、台湾・香港を中心に世界各国から300社以上のゲーム企業が出展した。
本稿では、世界最大のゲーム向けソーシャルビデオプラットフォーム/コミュニティ・twitchを取材。2011年6月に創業した同社のサービスは、170万人以上の実況(配信)者を抱え、毎月1億人以上のコミュニティメンバーが利用している。世界中のゲーマーは、お気に入りの実況者の動画を視聴したり、他のユーザーとゲームについて語り合ったりと、独自の文化を築いている。なかでも台湾ユーザーは、ゲーム実況に対する関心が強く、twitchの視聴者数も非常に多い。
今回は、twitchの担当者にインタビューを実施し、台湾・日本における同サービスの現況、そしてゲーム実況が今後もたらす可能性について伺ってきた。
■モバイルゲームの実況も年々増加…遊ばれているタイトルは?
twitch
Director, International Partnerships
Jonathan Chou 氏 (写真右)
twitch
Partnerships Development Lead, Taiwan
Bruce Hsiang 氏 (写真左)
前述しているように、twitchは170万人以上の実況者を抱え、毎月1億人以上のコミュニティメンバーが利用している世界最大のゲーム向けソーシャルビデオプラットフォーム/コミュニティサービス。1人当たりの1日のtwitch平均視聴時間は、なんと約106分と映画一本分に相当する。コンテンツはゲーム中心だが、ジャンルは多岐に渡るだけではなく、個性豊かな実況者とのチャットによる交流が何よりも魅力とのこと。
ちなみに、170万人以上の実況者のうち、約12,500人がtwitch側と独自契約を結んでいる。Hsiang氏自身もGamerBee(ゲーマービー)名義として、『ストリートファイターIV』シリーズのアドン使いで知られる台湾のトップゲームプレイヤーだ。
国別の盛り上がりについては、アメリカやヨーロッパはもちろん、ことアジア市場に関してはやはり台湾が最も熱狂しているようだ。台湾のMAU(Monthly Active Users)は450万人で、twitchの全世界利用者数で見てもTOP5にランクインするほどの盛り上がりを見せている。
人口からしてもシェア率が著しいが、その背景に台湾の整ったインフラやパケット使い放題、そして全世界で大ヒット中のストラテジーゲーム『League of Legends』が同国でも多くの方に遊ばれているなどが要因で、twitchの利用及びゲーム実況の関心が高まってきているとのことだ。なお、現在twitchのなかで最も視聴者数の多いゲームタイトルも『League of Legends』だという。
台湾ユーザーの特徴に対しては、「とても友好的。リアルイベントを実施してもよく訪れてくれる」とコメント。リアルイベントは企業側が行うものもあるが、基本は実況者自らが企画・実施するものがほとんどのようだ。
有名実況者の特徴については、「ユーザーとのコミュニケーション作りがうまい人で、かつコミュニティを形成できている人。また、自分でコンテンツを作り出せる人は強い」という。表現豊かでコミュニケーションが巧みな人は、広告宣伝としての効果がいいため、企業側も彼らを使ったプロモーションを使うとのこと。
twitchのビジネスモデルは複数存在。なかでも代表的なのが広告と好きな実況者のチャンネルに対する月額購読。このほか、ユーザーが実況者に対して直接チップを送る機能も存在。「なかには1,000ドルや2,000ドルお送りする人もいる」という。
twitchは基本視聴する分にはフリーのため、運営側としては「サーバー負担が大変」とユーザー増加に伴う懸念点もあるようだが、これは嬉しい悲鳴でもあろう。
実況ゲームについては、60%がPC、30%がコンシューマ、10%がモバイルという。モバイルゲームで実況しているタイトルは、台湾に関しては『クラッシュ・オブ・クラン』『Vainglory』『パズル&ドラゴンズ』『モンスターストライク』『白猫プロジェクト』が多くを占めるようだ。現在は10%だが、徐々にその比率も上がってきているようで、モバイルゲームの実況がtwitch上で主流になる日も近そうだ。
今後日本では、どのようにアプローチしていくのか。「日本は成熟した市場。プロモーションやデータセンターの設置をはじめ、人員やリソースを割いて、認知拡大を加速させる。日本の実況者との契約も今後増やしていく。また、twitchはe-sportsでも利用されるため、企業と一緒に取り組み様々なところで実況を行っていきたい」と展望を語ってくれた。
twitchのビジネスモデルは複数存在。なかでも代表的なのが広告と好きな実況者のチャンネルに対する月額購読。このほか、ユーザーが実況者に対して直接チップを送る機能も存在。「なかには1,000ドルや2,000ドルお送りする人もいる」という。
twitchは基本視聴する分にはフリーのため、運営側としては「サーバー負担が大変」とユーザー増加に伴う懸念点もあるようだが、これは嬉しい悲鳴でもあろう。
実況ゲームについては、60%がPC、30%がコンシューマ、10%がモバイルという。モバイルゲームで実況しているタイトルは、台湾に関しては『クラッシュ・オブ・クラン』『Vainglory』『パズル&ドラゴンズ』『モンスターストライク』『白猫プロジェクト』が多くを占めるようだ。現在は10%だが、徐々にその比率も上がってきているようで、モバイルゲームの実況がtwitch上で主流になる日も近そうだ。
今後日本では、どのようにアプローチしていくのか。「日本は成熟した市場。プロモーションやデータセンターの設置をはじめ、人員やリソースを割いて、認知拡大を加速させる。日本の実況者との契約も今後増やしていく。また、twitchはe-sportsでも利用されるため、企業と一緒に取り組み様々なところで実況を行っていきたい」と展望を語ってくれた。
【twitchブースでは、実況者と交流できる展示内容に】