【Aiming決算説明会】新作期ずれで計画対比で赤字幅が縮小 『空と大地のクロスノア』は月商1億円超え 3Qは『ログレス』と新作で広告宣伝費が拡大


Aiming<3911>は、7月29日、2016年12月期第2四半期(1~6月)の決算を発表するとともに、東京都内で決算説明会を開催した。同日発表された第2四半期の連結決算は、売上高43億8100万円(前年同期比31.4%減)、営業利益2億5600万円(同88.5%減)、経常利益2億5900万円(同88.2%円)、最終利益1億5800万円(同88.9%減)と大幅な減収減益となった。

ただし、各利益予想については当初の計画よりも上ブレしての着地となっている。

決算説明会では、同社の椎葉忠志代表取締役社長がまずは説明を一通り行い、その後に質疑応答が行われた。その内容も踏まえつつ、会見の様子をまとめてみた。
 

■赤字計上は予定通り 新作期ずれで一部広告宣伝費が未消化に


まずは業績を四半期推移(QonQ)で見てみると、第2四半期期間(4~6月)の売上高は20億1200万円(前四半期比15.0%減)、営業損益6900万円の赤字(前四半期3億2600万円の黒字)、経常損益7500万円の赤字(同3億3500万円の黒字)、最終損益5700万円の赤字(同2億1500万円の黒字)だった。自社運営タイトルである『ロストレガリア』と『Load of Knights』の売上が減少したことに加え、マーベラス<7844>との共同運営タイトルである『剣と魔法のログレス いにしえの女神』(以下『ログレス』)も前半の不振分をカバーすることができなかったことで売上高が減少した。
 

一方、損益については、赤字計上となったものの、これは新作タイトルの開発とプロモーションのための外注費と広告宣伝費の増加によるもので、赤字計上自体は当初の計画通りとなる。ただし、これは新作の配信が第3四半期に後ろ倒しとなり、その広告宣伝費も未消化となったためで、その影響を覗いて考えると「ほぼ予測通り」(椎葉社長)だという。
 
 

■『ログレス』はアクティブユーザー数の減少が続く 『空と大地のクロスノア』は月商1億円超え


続いてサービスごとの状況を見ていくと、主力の『ログレス』はDAU(日次アクティブユーザー数)から新規登録者を引いたRDAUが四半期ごとに減少傾向が続くなど、KPIから見てもアクティブユーザーの減少が課題となっている。今後はコラボ企画などを中心としたプロモーション施策、コンテンツ施策に取り組むことで、アクティブユーザ数の拡大に努めていく方針だ。
 

『ログレス』の海外展開については、「思った以上に台湾のユーザーに受けている」(同)とするなど、台湾で安定した実績を残している状況だ。さらに中国本土への展開についても「それほど遠くない時期にサービス開始になると思う」(同)としていた。
 

6月後半にリリースした新作『空と大地のクロスノア』は、「出だしは悪くはない。月商1億を優に超えている」(同)とし、まずは順調なスタートとなっているもよう。一方、7月に入ってリリースした『トライリンク 光の女神と七魔獣』は「現在はしっかりと改修中」とするなど、やや厳しい出だしとなっているようだ。
 
 

■新作のパイプラインは12タイトルの開発が進行中


新作のパイプラインは、7月に入ってリリースした『トライリンク』を除くと、12タイトルの開発が進められている。うち、現在事前登録を実施中の『彗星のアルナディア』は、アクセルマーク<3624>のLLPによる開発タイトルで、「まもなくサービス開始」(同)となる予定だという。
 


■3Q予想は保守的 広告宣伝費は『ログレス』と新作で過去最大規模に


なお、第3四半期(7~9月)の業績予想については、売上高26億円(前四半期比29.1%増)、営業損益5億8100万円の赤字、経常損益5億8400万円の赤字、四半期純利益5億8200万円の見込みとしている。これは、売上高はリリース済みのタイトルも加味した現実的な数字で、利益は費用を最大限織り込んで予想を出しているとしており、保守的な数字とみることができそうだ。

なお、広告宣伝費については「『ログレス』と新作を合わせて、過去最大規模で行う」(同)としていた。
 

 

(編集部:柴田正之)