ポールHD、第3四半期は売上高1%増、営業利益13%減 新型コロナの影響は足元持ち直す形に 巣ごもり需要はEコマースサイトのサポートで恩恵

ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>は、2021年1月期の第3四半期累計(2~10月)の連結決算を発表、売上高192億300万円(前年同期比1.9%増)、営業利益22億3100万円(同13.2%減)、経常利益24億6800万円(同0.6%減)、最終利益15億3500万円(同4.1%増)となった。

第1四半期(2~4月)と第2四半期(5~7月)は、新型コロナウイルス感染症の流行による影響で売上高、利益ともに落ち込んでいたものの、足元の第3四半期(8~10月)は持ち直した。
 


各セグメントごとの状況は以下のとおり。

①デバッグ・検証事業…売上高144億1400万円(前年同期比1.5%増)、営業利益18億9500万円(同19.3%減)
国内外グループ会社の連携を図ることで、国内外ゲームソフトメーカーのグローバル展開サポートに努め、デバッグ、ローカライズ、カスタマーサポート(海外)、音声収録などのゲームソフトメー カー向けアウトソーシングサービスの受注拡大を推進した。

ゲーム市場では海外現地企業との取引が拡大し、ノンゲーム市場では第三者検証サービスの受注が増加したが、感染症拡大に起因し、一部顧客企業の業務について停止や後ろ倒しが発生した。

ポールトゥウィンでは政府のGIGAスクール構想に基づく学校ICT化サポート事業者として、タブレット端末のキッティングサービスを受注した。また、CRESTは7月にSteam版『ARIA CHRONICLE – アリアクロニクル -』をリリース後2日で1万ダウンロード以上販売した。

なお、第1四半期よりPTWジャパンおよびエンタライズの決算日を12月31日としたことにより、両社財務諸表の連結財務諸表に対する反映が2月から9月までの8ヵ月間となっている。

②ネットサポート事業…売上高46億6000万円(同4.0%増)、営業利益3億7100万円(同92.4%増)
QRコード決済や仮想通貨などのフィンテック関連サービスにおける不正モニタリング、 本人確認手続き、アンチマネーロンダリングや振る舞い検知サービスの受注が増加した。また、巣ごもり生活によるEコマース拡大により、Eコマースサイトにおける出品物モニタリング、商品やサービスに関する電話・メール・チャット・チャットボットによるカスタマーサポート(国内)などのアウトソーシングサービスの受注が増加した。

デバッグ・検証事業との営業連携により、ゲーム市場向けのカスタマーサポートの受注も増加した。

③その他…売上高1億2800万円(同22.4%減)、営業損益9700万円の赤字(前年同期6200万円の赤字)
Palabraにおいて、今後の映像バリアフリー化時代を見据え、テレビ番組や映画のバリアフリー字幕や音声ガイド制作のサービスを提供しているが、感染症拡大に起因し、映画の新規制作が停滞し受注が減少した。アイメイドは、医療機関で働く外国人人材のビザ取得や就学など、国内生活手続きをサポートするサービスを提供した。

なお、2021年1月期通期の予想は、従来予想から変更なく、売上高287億4400万円(前期比10.0%増)、営業利益35億8700万円(同1.6%増)、経常利益35億7600万円(同2.9%増)、最終利益23億4100万円(同30.9%増)の見込み。
 
ポールトゥウィンホールディングス株式会社
https://www.phd.inc/

会社情報

会社名
ポールトゥウィンホールディングス株式会社
設立
2009年2月
代表者
代表取締役会長 橘 民義/代表取締役社長 橘 鉄平
決算期
1月
直近業績
売上高469億8000万円、営業利益4億400万円、経常利益5億900万円、最終損益19億6700万円の赤字(2024年1月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3657
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