6月3日、TikTok For Businessは、Social Game Infoと共催のオンラインセミナー「TikTok For Business | Social Game Info 〜ゲームマーケティング徹底攻略〜」を開催した。
本セミナーは、ゲームマーケティングにフォーカスを当て、TikTok For Businessの持つサービスがどのように活用できるかを徹底追及していく内容となる。
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本稿では、第3部のセッションを紹介。2019年7月の日本でのローンチ以降、多くの開発者から収益化に活用されている広告ソリューション「Pangle」のポテンシャルとその事例についてお届けする。
■カジュアルゲームのほかミッドコアタイトルの収益化も−Pangleで実現するマネタイズ戦略
〇井上 裕貴
2015年アメリカのテレビ局で1年間テレビの純広告枠の販売を担当。2016年から日経のアドネットワーク企業で、アプリ向け動画広告のアドネットワーク事業に従事。その後、2019年からPangle business developmentに入社。
2019年7月に日本国内でのサービス正式ローンチを開始した動画広告プラットフォーム「Pangle」。アドネットワークとしては後発的なプラットフォームでありつつも、豊富な広告予算や配信テクノロジーが評価され、グローバルを含めて10億人のDAU、110億のデイリーインプレッションを達成。10万以上のアプリに配信されるなど、巨大ネットワークへと成長を続けている。
Pangleで現在利用できるフォーマットは、「動画リワード広告」や「インターステイシャル動画広告」を筆頭に、レクタングル広告やNative、スモールバナーのフォーマットも利用できるようになっている。
配信市場においても主にアジア圏約12地域+ロシアへの配信が可能で、現在欧州圏や、US圏への拡大も準備をしているそうだ。
入札方式は、Water fallが元々のメインだったそうだが、昨今ではHedder bidding(※PangleではIn-app biddingと称している)にも対応しており、広告界隈の中で主流となっている入札方式にも対応できるようになっている。
また現在接続しているメディエーションについては、多くのゲーム会社が活用しているIronsouce社やApplovinさんが運営しているMAXをはじめとした、MopubやAdmob、日系のSSP経由での接続も可能となっており、簡単にPangleを導入できる環境が出来上がっているそうだ。
井上氏によると、Pangleはカジュアルゲームだけでなくコアゲームにも利用されるケースが増加しているそうだ。例えばパズルゲームでは、インターステイシャル動画を利用している傾向が高く、女性ユーザーが多いために、美容関連の配信が中心に行われているとのこと。
一方、レースゲームは車のアイテムや部品のコレクション要素が多いため、リワード動画とインターステイシャル動画がバランスよく利用されている。タワーディフェンス系RPGゲームなど男性ユーザー比率の高いアプリのジャンルが多いが、全体的にどのゲームジャンルでも効果が高い傾向になっているようだ。
RPGゲームはユーザー体験を損ないにくい動画リワード広告が好まれており、80%以上が動画リワードからの収益となっている。広告主のジャンルは、タワーディフェンスゲームとシミュレーションゲームの2つのジャンルがほとんどを占めているとのことだった。
そして、井上氏からはマネタイズ戦略についても触れられた。これまで多くのゲーム会社と取り組みをしている中で、主に4つの視点による施策が大事だと話す。
まず一つ目はリテンションや離脱率の低下が挙げられ、ゲームのユーザーエクスペリエンスを損なわないような動画の入れ方をしているか、という点になる。
例えば、ゲームプレイ中急に動画が出てきたり、動画を視聴しないと次に進めないなどの入れ方をしてしまうと、リテンションや離脱率が悪化してしまう傾向があるので、ゲームが終わったタイミングでのスキップ付きの動画広告や、動画リワードは視聴しなくても本プレイには影響しないような動画の入れ方を推奨していると話した。
二つ目に、再生回数を増やしたいというニーズには、動画広告をユーザーに視聴してもらえるように事前に報酬内容を開示することが重要だと説いた。Pangleでは、事前に報酬内容の開示、ユーザーに付与する報酬を見直すなどの提案をすることもあるそうだ。
三つ目にCPMを上げたい場合は、動画広告の視聴回数を見直す、あるいは分散化することを推奨している。短時間で何回も視聴されるような導線だと、CPMは下がりやすくなるので、回数制限は大体、3〜5回、配信頻度は5〜7分に一度動画を見せるくらいを推奨していると話した。
四つ目はLTVを上げたいという要望には、リワード動画広告を利用することで課金導線の敷居を下げ、LTVを改善していくのが良いのではと説いた。
最後に井上氏からは、Pangleのゲームというとハイパーカジュアルというイメージが大きい方たくさんいらっしゃるかと思いますが、最近ではIPタイトルを使ったコアなゲームにもPangleが利用されるケースも増えてきているので、もし今ゲームを開発、運営している方で動画広告を使ったマネタイズをご検討されている、あるいは収益性に悩んでいる方がいらっしゃれば、どんな質問でも構いませんので、お気軽に相談してほしいとして、講演を締めくくった。
なお、Pangleにおいては別の記事においても事例やその特性が紹介されている。興味のある人は以下より確認してみてほしい。
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本セミナーでは、一般公開されていない情報も紹介されており、ゲーム会社がどのような露出で効果を上げているかなど、クリエイティブの事例も紹介されていた。気になる人は下記より問い合わせてみてはいかがだろうか。
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レポートアーカイブ
第一部セッションレポート:作品の魅力を最大限引き出すためのTikTokゲームマーケティング活用法とは…ユーザー属性などTikTokの意外な実態も明らかに
第二部セッションレポート:「各プラットフォームは競合でなく共存」…人気ゲーム実況者を交えたSNS活用術の本音に迫る
第三部セッションレポート:本記事
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