【決算レポート】カプコンの9月中間期は売上・利益とも過去最高を更新 主力ブランド『バイオ』や『モンハン』の新作・リピート販売が好調

木村英彦 編集長
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カプコン<9697>の2022年3月期の9月中間期(2021年4~9月)の連結決算は、売上高699億9500万円(前年同期比66.4%増)、営業利益289億2400万円(同61.9%増)、経常利益297億2300万円(同69.2%増)、最終利益222億1900万円(同71.0%増)と大幅な増収増益を達成し、いずれも過去最高を更新した。

・売上高:699億9500万円(同66.4%増)
・営業利益:289億2400万円(同61.9%増)
・経常利益:297億2300万円(同69.2%増)
・最終利益:222億1900万円(同71.0%増)

 

全セグメントが増収増益だったが、全体の伸びをけん引したのは主力のデジタルコンテンツ事業だった。同事業の業績は、売上高は598億300万円(同69.0%増)、営業利益は302億1600万円(同52.2%増)となり、利益のかなりの部分を稼いだ。複数の家庭用ゲームの大型タイトルがヒットし、リピート販売も貢献したという。パッケージは通期計画していた販売本数を上期で達成した。

『バイオハザード ヴィレッジ』の販売本数が480万本、『バイオハザード7 レジデント イービル』はシリーズ初の1000万本を記録した。『モンスターハンターストーリーズ2~破滅の翼~』は130万本、『モンスターハンター:ワールド』も全世界で2000万本を突破するなど好調に推移したという。

今後は、PC版『モンスターハンターライズ』を2022年1月12日に発売する予定だ。同タイトルは、北米と欧州でリピート販売が伸びているが、PC版のリリースでその他の地域での拡大を目指していく。こちらはリピート扱いになるという。『バイオハザード ヴィレッジ』を中心に拡販に努めていく、としている。

アミューズメント施設は、売上高56億4700万円(同40.1%増)、営業利益7100万円(前年同期は営業損失2億6200万円)だった。「第1四半期は若干の赤字だったが、集客の回復と営業努力もあり黒字転換した」。一部店舗で時短営業を行ったが、全体として回復基調に入った。既存店売上高は36%伸びた。

アミューズメント機器は、売上高16億1100万円(同21.5%増)、営業利益3億8800万円(同1962.0%増)だった。販売台数は前年同期3700台から8500台に伸び大幅な増益となった。『百花繚乱 サムライガールズ』が4500台販売するなどヒットし、リピートとなる『バイオハザード7』も4000台の販売を記録した。今後は、パチスロ機『モンスターハンター:ワールド 黄金狩猟』など新台3機種を投入する予定だ。

 
■2022年3月通期の見通し

続く2022年3月通期の業績については、売上高1000億円(前期比4.9%増)、営業利益420億円(同21.4%増)、経常利益420億円(同20.5%増)、最終利益300億円(同20.4%増)を見込む。こちらは従来予想の据え置きとなっている。

・売上高:1000億円(同4.9%増)
・営業利益:420億円(同21.4%増)
・経常利益:420億円(同20.5%増)
・最終利益:300億円(同20.4%増) 

計画に対する進捗率は、売上高70.0%、営業利益68.9%、経常利益70.8%、最終利益74.1%となっている。

・売上高:70.0%
・営業利益:68.9%
・経常利益:70.8%
・最終利益:74.1%

株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 辻本 憲三/代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 辻本 春弘/代表取締役 副社長執行役員 兼 最高人事責任者(CHO) 宮崎 智史
決算期
3月
直近業績
売上高1259億3000万円、営業利益508億1200万円、経常利益513億6900万円、最終利益367億3700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9697
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