【決算レポート】マイネット、第3四半期は営業益72%減と大幅減も7四半期連続の黒字達成 大型案件獲得のためのエンディングも影響

木村英彦 編集長
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マイネット<3928>の2021年12月期の第3四半期(21年7月~9月)の連結決算は、売上高24億2700万円(前年同期比13.1%減)、営業利益9400万円(同72.1%減)、経常利益7700万円(同77.0%減)、最終利益1億0100万円(同71.8%減)だった。大幅な減益となったものの、7四半期連続の営業黒字を達成した。

・売上高:24億2700万円(同13.1%減)
・営業利益:9400万円(同72.1%減)
・経常利益:7700万円(同77.0%減)
・最終利益:1億0100万円(同71.8%減)

 売上については、新規タイトルの獲得遅延があったことに加えて、複数のタイトルエンディングを行ったため、としている。このタイトルエンディングは、「次なる大規模タイトルを獲得するため」(上原仁社長)に開発・運営ラインを空ける必要があった、ということのようだ。

前年同期は、非公開も含めて運営タイトルが36本あったが、この四半期については32本となった(いずれも四半期末の数字)。

続いて営業利益については売上減に伴って大きく減ったが、7四半期連続の黒字を達成した。2020年以降、コスト削減が進み、「売上が減少しても継続的に利益を出せる状況になっている」(上原社長)。リカバリープランを2020年から実施したが、「売上高の推移に合わせて費用もコントロールできるようになってきた」という。

投資回収の実績は、タイトルごとの買取案件については2016年以前のタイトルは完了しており、2017年以降も着実に進めているという。タイトル獲得については、大型案件を中心に獲得を進めており、10月に1本、12月に1本内定したそうだ。

 

また、企業買収型については、グラニとgloopsについては投資回収がすでに完了しており、「収益をけん引してくれている」(上原社長)。またクルーズについても投資回収率が92%に到達しており、回収完了が近づいてきた。

 費用の変動費化については、組織戦略によるものでもある。間接雇用比率を高めており、全体の従業員に占める比率は前年同期の9.7%から24.4%に上がった。人数も44人から117人に増えた。直接雇用については、新卒採用や中核幹部に限定してとのこと。

 このほか、クラブDX事業では、FC琉球の物販・ファンクラブ事業において、デジタルインフラの構築、業務フローの全体最適化によって、継続的な成果を得ることができたという。

2021年9月には、滋賀県大津市をホームとするプロバスケットボールクラブを運営する滋賀レイクスターズの株式75%を取得し、FC琉球との取組みで示した同社DX技能を活用しクラブDX事業の横展開を開始した。

 また、ファンタジースポーツでは、「B.LEAGUE#LIVE2021」を2022年の第1四半期にローンチすることを決定した。また、2021年6月にローンチした「プロ野球#LIVE2021」については22年シーズン向けとなる「プロ野球#LIVE2022」のローンチに向けた準備を進行している。

株式会社マイネット
http://mynet.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社マイネット
設立
2006年7月
代表者
代表取締役社長CEO 岩城 農
決算期
12月
直近業績
売上高87億1700万円、営業利益1億6800万円、経常利益1億2500万円、最終利益1億4300万円(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3928
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