東映アニメ、第3四半期(4~12月)決算は売上高13.0%増、営業益20.4%増に 欧米や中国での商品化権やゲーム化権や国内の配信権販売が好調 通期予想を再増額
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東映アニメーション<4816>は、1月27日、2022年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表、欧米や中国での商品化権やゲーム化権に加え、国内でも配信権販売が好調に推移し、2ケタ超の増収増益となった。
売上高452億2200万円(前年同期比13.0%増)
営業利益143億3100万円(同20.4%増)
経常利益144億7800万円(同19.0%増)
最終利益100億5000万円(同16.5%増)各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①映像製作・販売事業…売上高162億6900万円(前年同期比11.4%増)、セグメント利益49億4300万円(同18.3%増)
劇場アニメ部門では、3月に「映画ヒーリングっど ♥ プリキュア」、6月に「ジャーニー」、8月に「東映まんがまつり」、10月に「映画トロピカル~ジュ!プリキュア」を公開した。前年同期に「美少女戦士セーラームーンEternal」「魔女見習いをさがして」など複数作品の製作収入を計上した反動減から、大幅な減収となった。テレビアニメ部門では、「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」「ワンピース」「トロピカル~ジュ!プリキュア」「デジモンアドベンチャー:」「ワールドトリガー」「デジモンゴーストゲーム」「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」「おしりたんてい」の8作品を放映した。放映本数が増えたことなどにより、前年同期と比較して大幅な増収となった。
コンテンツ部門では、前年同期好調に稼働した劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」のブルーレイ・DVDの反動減により、大幅な減収となった。
海外映像部門では、アジア向け映像配信権販売が好調に稼働したものの、前年同期にあったサウジアラビア向け劇場作品納品の反動減などで、ほぼ横ばいとなった。
その他部門では、国内の映像配信権販売が引き続き好調に稼働したことから、大幅な増収となった。
②版権事業…売上高242億1100万円(同14.2%増)、セグメント利益121億2300万円(同16.7%増)
国内版権部門では、「ワンピース」などの商品化権販売が好調に稼働したものの、「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権販売が前年同期の勢いには至らなかったことなどから、減収となった。海外版権部門では、「ドラゴンボール」シリーズや「ワンピース」のゲーム化権販売に加え、「ドラゴンボール」シリーズや「ワンピース」「デジモンアドベンチャー」シリーズの商品化権販売が好調に稼働したことから、大幅な増収となった。
③商品販売事業…売上高16億5700万円(同3.1%増)、セグメント損益9600万円の赤字(前年同期1億5900万円の赤字)
商品販売部門では、台湾において「おジャ魔女どれみ」の期間限定ショップが好調に稼働したことから、増収となった。④ その他事業…売上高4億4000万円(前年同期比62.0%増)、セグメント損益2億6100万円の赤字(前年同期1億3900万円の赤字)
その他部門では、催事イベントやキャラクターショーなどを展開した。「プリキュア」シリーズや「デジモンアドベンチャー」シリーズの催事が好調に稼働し、大幅な増収となったが、新型コロナウイルスの影響の長期化による複数の催事イベントの規模縮小により、全体の収益性は低下した。■10月の修正予想から再度の上方修正
なお、2022年3月期通期の連結業績予想については、売上高、利益ともに10月に発表した修正予想を上回る見通しとなっており、下記のとおり修正されている。売上高510億円→551億円(増減率8.0%増、前期比6.8%増)
営業利益145億円→168億円(同15.9%増、同8.4%増)
経常利益148億円→173億円(同16.9%増、同7.9%増)
最終利益102億円→122億円(同19.6%増、同10.2%増)
会社情報
- 会社名
- 東映アニメーション株式会社
- 設立
- 1948年1月
- 代表者
- 代表取締役会長 森下 孝三/代表取締役社長 高木 勝裕
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高671億1700万円、営業利益177億7200万円、経常利益203億円、最終利益145億9300万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 4816