DeNA、第3四半期(4~12月)決算は売上収益3.7%減、営業益38.5%減に 既存タイトル中心のゲーム事業が減収 ライブストリーミングは成長も投資を積極展開

  • ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、2月8日、2021年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算(IFRS)を発表、ライブストリーミング事業の成長や、前年同期比でのスポーツ事業の回復があったものの、主にゲーム事業の減収により、前年同期比で減収となった。

    なお、IRIAMの全株式を取得したことによる、段階取得に係る差益22億7300万円や、主に横浜DeNAべイスターズの営業休止に伴う損失補償金20億9000万円などをその他の収益に計上している。

    売上収益991億3000万円(前年同期比3.7%減)
    営業利益155億6500万円(同38.5%減)
    税引前利益325億6600万円(同17.6%増)
    最終利益169億8700万円(同67.8%増)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①ゲーム事業…売上収益560億300万円(前年同期比18.1%減)、セグメント利益85億3100万円(同41.4%減)
    既存のタイトルを中心とした事業運営となり、ユーザ消費額は前年同期比で減少し、前年同期比で減収減益となった。収益基盤の強化に向けて、新規タイトルのリリースに加え、引き続き、費用構造の筋肉質化や固定費の最適化を図った。

    ②スポーツ事業…売上収益122億6400万円(同12.9%増)、セグメント損益5億7900万円の赤字(前年同期14億9500万円の赤字)
    新型コロナウイルス感染症拡大により、昨シーズンのプロ野球の公式戦は、例年より遅い6月19日からの開幕となり、当初は無観客での試合開催となるなどの影響があったが、今シーズンは、3月26日に例年通り開幕し、観客動員の制約などの感染症対策は引き続き要したものの、前年同期比で業績が回復した。

    ③ライブストリーミング事業…売上収益256億8900万円(同46.8%増)、セグメント利益34億7200万円(同9.4%減)
    国内の「Pococha(ポコチャ)」が引き続き堅調に推移したほか、「IRIAM(イリアム)」をはじめとした、ジャンルの多様化を伴った市場の成長・発展を見据えた新たなジャンルへ
    の挑戦、「Pococha」のグローバル版の取り組みも進捗した。また、それぞれの分野で市場成長機会を捉えるべく、成長投資を積極的に行った。

    8月2日には、キャラクターの姿でライブ配信を楽しめる「IRIAM」を運営するIRIAMが100%子会社となった。また、SHOWROOMの業績は、2020年6月30日を期日とした同社の保有株式の一部譲渡により、持分法適用関連会社となっており、第2四半期連結会計期間よりセグメント別の業績には含んでいない。

    ④ヘルスケア事業…売上収益21億3400万円(同41.4%増)、セグメント損益4億2100万円の赤字(前年同期9億4300万円の赤字)
    「kencom(ケンコム)」をはじめとするヘルスケアサービスの分野が堅調に推移し、将来に向けた先行投資を行いながらも、第3四半期期間(10~12月)はセグメント黒字となった。なお、「歩いておトク」は、2021年4月30日にサービスが終了した。また、2021年9月1日には、認知症関連サービスを有する日本テクトシステムズを株式交換により100%子会社とした。

    ⑤新規事業・その他…売上収益30億9000万円(同37.6%減)、セグメント損益1億1600万円の赤字(前年同期1億8700万円の赤字)
    中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組みやEC事業におけるサービスなどを展開した。

    ■通期予想は非開示
    なお、2022年3月期の連結業績予想は非開示。同社では、合理的な数値の算出が困難であるため、開示を見合わせている、としている。

株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
https://dena.com/jp/

会社情報

会社名
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
設立
1999年3月
代表者
代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
決算期
3月
直近業績
売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2432
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