エイチーム、第2四半期(8~1月)決算は売上高0.7%増ながら11.4億円の営業赤字を計上 『FFVII ザ ファーストソルジャー』リリース時の大型プロモが影響

  • エイチーム<3662>は、3月11日、2022年7月期の第2四半期累計(8~1月)の連結決算を発表、エンターテインメント事業で2021年11月にリリースした『FINAL FANTASY VII THE FIRST SOLDIER(ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー)』の開発費および広告宣伝費を計上したこともあり、各利益項目とも大幅な赤字を計上した。

    売上高149億8200万円(前年同期比0.7%増)
    営業損益11億4300万円の赤字(前年同期2億2100万円の黒字)
    経常損益11億3600万円の赤字(同3億6300万円の黒字)
    最終損益7億2900万円の赤字(同7億4100万円の黒字)

    各セグメント別の状況は以下のとおり。

    ①エンターテインメント事業…売上高33億100万円(前年同期比11.2%減)、セグメント損益8億9700万円の赤字(前年同期2億1400万円の黒字)
    売上高は、既存ゲームアプリでイベント開催などにより、一時的に好調に推移した一部ゲームアプリがあったものの、引き続き前年同期比で減少傾向をたどった。また、2021年11月17日にリリースした新作『FINAL FANTASY VII THE FIRST SOLDIER(ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー)』は、リリース後の売上高が既存ゲームアプリの減衰を補うには至らず、エンターテインメント事業全体で前年同期比で減少した。

    セグメント利益は、『ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー』のリリース時における大型プロモーションのための広告宣伝費の計上により、前年同期比で大幅減少となった。

    『ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー』は引き続き、現状の運営の改善およびユーザーの要望を踏まえたアップデートを重ねつつ、収益増加に向けた施策を順次進めていく。

    ②ライフスタイルサポート事業…売上高98億8000万円(同3.1%増)、セグメント利益3億1000万円(同39.2%減)
    売上高は、金融メディアで引き続きGoogleアルゴリズムアップデートによるSEO(検索エンジン最適化)順位の変動と競合他社のWeb広告の出稿強化が影響し減少したものの、車の査定・買取サイト「ナビクル」において提携企業数増加に伴うARPU(1ユーザーあたりの平均売上)の上昇および獲得件数の増加により、ライフスタイルサポート事業全体で前年同四半期比で微増となった。

    セグメント利益は、「ナビクル」で増収に伴う増益となるも、金融メディアでの減収とCPA悪化が影響し、前年同四半期比で減少した。

    ③EC事業…売上高17億9900万円(同14.8%増)、セグメント損益5300万円の赤字(前年同期8000万円の黒字)
    売上高は、「cyma-サイマ-」が車体ごとの販売価格の見直しにより販売台数が増加したことに加え、モール型ECサイトでの販売が好調に推移したことによりEC事業全体として前年同四半期比で増加した。

    セグメント利益は、販売価格の見直しの反動で利益率が低下したことに加え、新規サービス「Obremo(オブレモ)」への投資により、全体としては前年同四半期比で減少した。

    ■下期ばん回するも通期予想も赤字の見通しに
    なお、同社は第2四半期決算の発表と同時に非開示としていた2022年7月期通期の連結業績予想を発表。下期は、上期で生じた一時投資の負担が解消されることに加え、第3四半期ではライフスタイルサポート事業およびEC事業が例年繁忙期にあたるため、収益回復を見込んでいるものの、上期の赤字分をカバーするには至らず、各利益項目とも赤字計上となる見通し。

    売上高325億円(前期比4.0%増)
    営業損益7億円の赤字(前年同期7億100万円の黒字)
    経常損益7億円の赤字(同8億9500万円の黒字)
    最終損益8億5000万円の赤字(同8億7700万円の黒字)

株式会社エイチーム
https://www.a-tm.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社エイチーム
設立
2000年2月
代表者
代表取締役社長 林 高生
決算期
7月
直近業績
売上高239億1700万円、営業利益5億6200万円、経常利益6億900万円、最終利益9億5300万円(2024年7月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3662
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