【決算レポート】アピリッツ、第4四半期は営業益72%増と大幅増益 DX受注堅調、『けもフレ3』貢献 一時増えた原価も低減進む

木村英彦 編集長
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アピリッツ<4174>の第4四半期(21年11月~22年1月)の単独決算は、売上高13億0200万円(前年同期比29.0%増)、営業利益1億3600万円(同72.6%増)、経常利益1億3700万円(同74.7%増)、最終利益8400万円(同114.3%増)と大幅な増益となった。

・売上高:13億0200万円(同29.0%増)
・営業利益:1億3600万円(同72.6%増)
・経常利益:1億3700万円(同74.7%増)
・最終利益:8400万円(同114.3%増)

ウェブソリューション事業、オンラインゲーム事業ともに売上が堅調に推移したことが大幅増益となった主な要因だ。

 

『けものフレンズ3(以下、けもフレ3)』の移管やウェブソリューションの人員増に伴って売上原価が増えたものの、増収効果で吸収した。また移管作業や「受注刈り取り」で一時的に増えた外注費も低減が進んだという。

 

なお、人員の状況を見ると、オンラインゲームが同46人増の312人、ウェブソリューション事業が同15人増の198人、間接部門が1人増の19人の合計529人となった。次の第1四半期では43人の新卒が入社する見通し。

 
■ウェブソリューション事業
第4四半期の売上高は同25.7%増の6億1100万円、セグメント利益は同17.1%増の1億6500万円と増収増益を達成した。

 

ECビジネスでのデジタルトランスフォーメーション化の追い風にビジネスが活発になるなど受注案件は増加した。案件の大型化も進み、平均単価が24.8%増の399万4000円と増えた。

 

費用面では、需要の刈り取りで一時的に外注費が増える場面があったものの、コストコントロールが奏功。この結果、セグメント利益率は31.4%と前年同期の29.1%を上回った。

 
■オンラインゲーム事業
第4四半期の売上高は同32.2%増の6億9100万円、セグメント利益は同16.7%増の7700万円と増収増益を達成した。

 

自社ゲームの売上が減少したものの、運営移管を行った『けもフレ3』の収益などが貢献したことで、売上と利益が伸びたという。クリエイター派遣も拡大した。

『けもフレ3』の移管のために外注費が大きく増加したこともあり、セグメント利益が一時的に赤字になる場面もあったが、完了後はコスト最適化に成功、移管前を上回るセグメント利益を実現した。

 


■2023年1月期の見通し
続く23年1月期の業績については、売上高56億5400万円(前期比17.9%増)、営業利益4億1300万円(同77.3%増)、経常利益4億1000万円(同86.4%増)、最終利益2億6200万円(同140.4%増)、EPS65.80円を見込む。

・売上高:56億5400万円(同17.9%増)
・営業利益:4億1300万円(同77.3%増)
・経常利益:4億1000万円(同86.4%増)
・最終利益:2億6200万円(同140.4%増)
・EPS:65.80円

両事業ともに成長の持続を見込む。Webソリューション事業は、買収したムービングクルーの貢献が見込まれるほか、市場環境が良好なことから21.4%の増収を見込む。 

オンラインゲーム事業については、自社ゲームや運営移管タイトルの売上予測を立てづらい状況から保守的に3.7%の増収とした。セグメント利益については両事業ともに2ケタの増益を見込んでいる。

 

株式会社アピリッツ
https://appirits.com/

会社情報

会社名
株式会社アピリッツ
設立
2000年7月
代表者
代表取締役社長 執行役員CEO 和田 順児
決算期
1月
直近業績
売上高84億2700万円、営業利益5億9900万円、経常利益5億9600万円、最終利益3億8600万円(2024年1月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4174
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