トーセ<4728>は、本日(4月25日)に開示した第2四半期の決算説明資料において、「大規模・高度化する開発に対応した開発体制の充実・強化」を重点施策として取り組んでいることを明らかにした。昨今、ゲーム開発において規模が大きく高度な開発の依頼が増えていることを受けて、『スカーレットネクサス』の開発を行った山崎スタジオが開発経験を通じてハイエンド開発技術やノウハウが多岐に渡って蓄積してきた。それを全社に展開するため、研究開発推進室と協力して、マニュアル化や社内セミナーの実施などを行っているという。
また、外部との技術交流も積極的に行っている。前年8月には、ゲームを中心としたコンピュータエンタテインメントの開発者向けカンファレンス「CEDEC2021」にサウンドクリエーターが顧客企業の共同開発者とともに登壇し、『スカーレットネクサス』のサウンド表現について講演した。また11月には、アンリアルエンジンの公式勉強会であるアンリアルフェスで、こちらも共同開発のユーザーとともに、同社の開発者が招かれ、同ゲーム開発における演出方法や、マルチプラットフォーム開発を紹介した。
開発プロジェクトのマネジメント品質向上の取り組みも強化している。大型化するゲーム開発では、関わるスタッフの人数も多く、工程も複雑なため、想定リスクも大きくなっている。リスクを最小限にして、プロジェクト成功の確度を高めるため、企画開発推進室を中心として、プロジェクトのマネジメント業務の標準化に取り組んでいる。現在ではまず、プロジェクトの立ち上げに関する基準書を作成し、社内教育での活用を開始した。
このほか、ゲームのデータ分析の強化についても取り組みを進めた。スタジオが運営業務を行っているスマートフォン向けゲームについて、運営開発支援室がユーザーの課金額や継続率など様々なデータのモニタリング、解析を実施している。その解析結果を、運営業務を行うスタジオにフィードバックし、スタジオではそれを受けて、イベントの企画や新しいキャラクターの投入など、運営業務の充実に活用している。その結果、運営売上・ロイヤリティ売上の目標超過達成につながった、としている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社トーセ
- 設立
- 1979年11月
- 代表者
- 代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
- 決算期
- 8月
- 直近業績
- 売上高46億1500万円、営業損益5億2200万円の赤字、経常損益5億100万円の赤字、最終損益2億6000万円の赤字(2024年8月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 4728