【決算レポート】ガンホー、第1四半期(1~3月)は大幅減収減益…『パズドラ』10周年記念施策での魔法石大量配布が影響 『パズドラ』Switch版を記念タイトルとして発売

柴田正之 編集部記者
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ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>の2022年12月期の第1四半期(1~3月)の連結決算は、主力タイトルの『パズル&ドラゴンズ』(以下『パズドラ』)の10周年を記念したイベントを実施し、その中で魔法石を220個を配るなど大盤振る舞いを行ったことが、収益に対してはマイナスのインパクトが出たこともあり、前年同期比で2ケタ超の減収減益となった。

売上高239億5400万円(前年同期比17.8%減)
営業利益75億700万円(同29.0%減)
経常利益79億900万円(同27.7%減)
最終利益48億2200万円(同28.8%減)

国内は、前述の『パズドラ』10周年記念イベントやコラボイベントの実施により安定的に推移したものの、10周年記念イベントで魔法石を沢山配布した影響で、一時的に売上が減少した。

ただし、足元のMAU(月次アクティブユーザー数)については、10周年記念イベントやコラボイベントによって堅調に推移している。この魔法石が配られている部分については、今後の様々なイベントで回収していく方針で、一時的に収益に影響が出たものの、今後の収益向上に活かしていけると考えているという。

また、『パズドラ』10周年記念タイトルとして、『PUZZLE & DRAGONS Nintendo Switch Edition』(『パズドラ』Switch版)を発売した。本作は4人で遊べるもので、小さな子どもから家族を含めて楽しんでもらえるタイトルとなっている。なお、10周年記念作品ということで、500円という価格で販売している。

パートナー・パブリッシング事業となる『ラグナロクオリジン』は、大型アップデートやイベントの開催により、引き続き安定的に推移した。様々なアップデートや季節イベントなど、ユーザーの継続率を上げていくための施策を行っており、アクティブユーザーも安定的に推移している。

子会社Gravityについては、『Ragnarok』関連の既存タイトルが安定的に推移したが、こちらも 前年同期比で減収減益となった。『Ragnarok』シリーズは、新作『Ragnarok: The Lost Memories』の東南アジア、北米、南米などへモバイル版の配信を行っているが、4月12日よりSteam版としてPC向けにグローバルでの配信を開始した。

また、『Ragnarok Monster’s Arena』については、5月11日より、モバイル向けに台湾・香港・マカオでサービスを開始している。

国内の新作パイプラインは6本となり、前回の7本から1本減少した。これは前述の『パズドラ』Switch版を発売したためとなる。

一方、子会社Gravityの新作パイプラインは、以下の『Ragnarok』関連などのタイトルがリリース予定となっている。

なお、2022年12月期通期の連結業績予想は非開示。同社は、コンテンツ関連の新規性の高い事業を展開しており、短期的な事業環境の変化が激しいことなどから、適正かつ合理的な数値の算出が困難であるため、としている。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
http://www.gungho.co.jp/

会社情報

会社名
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
設立
1998年7月
代表者
代表取締役社長CEO 森下 一喜
決算期
12月
直近業績
売上高1253億1500万円、営業利益278億8000万円、経常利益293億800万円、最終利益164億3300万円(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3765
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