【決算レポート】カヤック、ハイカジの想定以上の大幅成長で第1四半期(1~3月)は過去最高業績に Webtoon事業の開始、ライブゲーミング市場参入など新たな動きも

柴田正之 編集部記者
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カヤック<3904>の2022年12月期の第1四半期(1~3月)の連結決算は、ハイパーカジュアルゲーム(以下、ハイカジ)の業績が想定以上の大幅成長となり、売上高と営業利益は四半期ベースで過去最高業績を達成した。

売上高40億6300万円(前年同期比44.1%増)
営業利益3億5500万円(同1.2%増)
経常利益3億9600万円(同0.1%増)
最終利益2億5700万円(同16.1%減)

売上高の急拡大に比べ、利益が大きく伸びていないのは四半期ベースの費用も拡大傾向にあるためだ。特に、グループ会社の受託事業拡大の影響による外注費と、ハイカジの拡大に伴う広告宣伝費の増加が続いている。

ゲームエンタメサービスの状況を見てみると、四半期売上高は前年同期比141.2%増となり、一気に20億円の大台を突破した。そのけん引役となっているのはハイカジで、ゲーム売上高の構成比の59%を占めるなど順調な拡大が続いている。

ハイカジの第1四半期の状況は、2022年からチームの体制を改革し、新作タイトルの開発を加速させたことで、『Balance Duel』と『Draw Saber』の2タイトルをリリースしている。うち、『Draw Saber』については、米国のGoogle Play無料ゲームランキングで1位を獲得している。

また、新たな取り組みとして、カヤックアキバスタジオがWebtoon事業を開始した。今後もゲーム・XR・CGアニメ等の企画制作で培ったナレッジを活用し、周辺領域での多角化を推進していくとしている。

さらに配信プラットフォームMirrativのゲーム開発パートナーとして、ゲームとライブ配信を融合させた新しいゲーム体験で、海外でも大きな注目が集まるライブゲーミング市場にも参入する。

eスポーツサービスについても見てみると、新型コロナウイルスのオミクロン株による第6波の影響を受け案件が後ろ倒し、または規模縮小となった影響もあり、四半期売上高は前年同期比25.3%減となった。

ただ、明るいトピックとしては、5月12日に会社のウェルプレイド・ライゼストが日本eスポーツ業界初の新規上場の申請に向けて準備を進めていることを明らかにした。

なお、2022年12月期通期の業績予想に変更はなく、売上高150億円、営業利益15億円、経常利益15億円、最終利益10億円を目指すとしている。第1四半期実績における通期予想対比の進捗率は売上高が27.1%、営業利益は23.7%、経常利益は26.4%、最終利益は25.7%となっており、第1四半期は順調なスタートになったとしている

株式会社カヤック
http://www.kayac.com/

会社情報

会社名
株式会社カヤック
設立
2005年1月
代表者
代表取締役CEO 柳澤 大輔/代表取締役CTO 貝畑 政徳/代表取締役CBO 久場 智喜
決算期
12月
直近業績
売上高174億6700万円、営業利益10億2100万円、経常利益10億3800万円、最終利益5億1100万円(2023年12月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3904
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