【決算レポート】東映アニメ、第4四半期は海外版権事業の好調などで増収増益に 今期は複数の大型作品の劇場公開を予定

柴田正之 編集部記者
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東映アニメーション<4816>の2022年3月期の第4四半期(1~3月)の連結決算は、利益率の高い海外版権事業で複数のアプリゲームの新規・更新MG(最低保証金)を計上したこともあり、前年同期比で増収増益を達成した。

売上高144億9800万円(前年同期比3.8%増)
営業利益37億7600万円(同4.9%増)
経常利益43億4400万円(同12.0%増)
最終利益27億7000万円(同13.4%増)

2022年3月期のセグメント別の状況を見てみると、映像製作・販売事業は前々期比5.1%の増収、同19.9%の増益となった。劇場公開本数が減ったことやコロナ禍による影響で「劇場アニメ」は大幅な減収となったものの、「テレビアニメ」が放映本数の増加で大幅な増収となったことや、国内の映像配信権販売が好調に稼働したことがカバーした。

版権事業は、「国内版権」が「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権販売が前年の勢いには至らなかったことなどから大幅な減収となったものの、 「海外版権」が「ドラゴンボール」シリーズや「ワンピース」のゲーム化権販売に加え、商品化権販売も好調に稼働したことで、前々期比13.8%の増収、同11.9%の増益となった。

商品販売事業は、「ワールドトリガー」のショップ事業が好調に稼働したものの、コロナ禍の影響の長期化に加え、前年の「美少女戦士セーラームーンEternal」のタイアップ・キャンペーン向けノベルティグッズなどの販売の反動減もあり、前々期比9.5%の減収、赤字幅の拡大となっている。

なお、2023年3月期の通期の連結業績予想は、以下のとおり。複数の大型作品の劇場公開を予定しており、過去最高の売上・利益の更新を見込んでいる。ただし、劇場作品関連の製作原価や広告宣伝費は増加し、利益率は低下する見込み。

売上高700億円(前期比22.8%増)
営業利益183億円(同1.1%増)
経常利益189億円(同0.4%増)
最終利益135億円(同5.3%増)

東映アニメーション株式会社
http://corp.toei-anim.co.jp/

会社情報

会社名
東映アニメーション株式会社
設立
1948年1月
代表者
代表取締役会長 森下 孝三/代表取締役社長 高木 勝裕
決算期
3月
直近業績
売上高671億1700万円、営業利益177億7200万円、経常利益203億円、最終利益145億9300万円(2024年3月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4816
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