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ケイブ<3760>は、7月13日、2022年5月期の連結決算を発表、売上高の減少に加え、株式報酬費用が3億4700万円発生したことや、子会社capableにおけるDtoC事業関連の広告宣伝費の増加もあり、各利益項目ともに大幅に赤字が拡大した。
また、運用中のライブ配信プラットフォーム「占占(sensen)」において、収益性の低下による減損の兆候が認められたことから、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき将来の回収可能性を検討した結果、当該ソフトウェア資産の帳簿価格およびこれに係る有形固定資産を減損処理し、1億2400万円の特別損失を計上している。
売上高14億900万円(前期比17.3%減)
営業損益8億1300万円の赤字(前期2億2500万円の赤字)
経常損益8億1200万円の赤字(前期2億3300万円の赤字)
最終損益9億3600万円の赤字(前期2億4400万円の赤字)同社の主力サービスであるスマートフォンゲーム『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』は2022年4月にサービス開始から7周年を迎えた。新機能の追加による大型アップデートの実施や季節イベントの開催によりユーザーを飽きさせない施策を行っているが、経年とともに売上高は減少傾向となっている。子会社であるcapableについては、DtoC事業の売上が想定以上に拡大し、同社グループの業績に大きく貢献している。
売上原価については、子会社であるcapableのDtoC事業における仕入高の発生により増加する一方、2020年5月期の第1四半期より配信開始したKADOKAWA<9468>とフォワードワークスの「ワールド ウィッチーズ UNITED FRONT」の受託開発案件が2021年6月に他社へと移管したことにより、19.6%減少している。
また、販売費及び一般管理費は、株式報酬費用が3億4700万円発生したことや、子会社であるcapableにおけるDtoC事業関連の広告宣伝費などにより、前事業年度比で46.3%増加しており、営業損失は前事業年度比で悪化している。
■通期業績予想は非開示
なお、2023年5月期の業績予想については、現時点において信頼性の高い通期および半期の業績予想数値を算出することが困難であるとし、非開示としている。「東方Project」のIP許諾を受けた新規ゲーム開発については、決定したゲームコンセプトをベースにシューティングの基幹部分の開発を進めている。また実機による検証・調整やキャラクターの量産体制へ移行し、当初のスケジュール通りに進捗しているという。
また、6月3日にでらゲーの全株式を取得し、子会社化することにを発表した。今後はでらゲーの有する企画力、クリエイティブ力、技術力を融合することにより、スマートフォンゲーム開発や運営におけるシナジーを高め、事業の拡大を目指していくとしている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ケイブ
- 設立
- 1994年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 秋田 英好/代表取締役CFO 伊藤 裕章
- 決算期
- 5月
- 直近業績
- 売上高122億7400万円、営業利益18億7000万円、経常利益19億4300万円、最終利益14億4100万円(2024年5月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3760