【決算レポート】モバイルファクトリー、第2四半期は『駅メモ!』周年と新型コロナの影響の改善で2ケタ増収に 電通とNFT事業拡大に向けたパートナーシップ契約を締結
モバイルファクトリー<3912>の2022年12月期の第2四半期(4~6月)の連結決算は、モバイルゲーム事業が新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を大きく受けた前年から状況が改善したことにより、前年同四半期比で大幅な増収を達成した。
なお、各利益項目については、ブロックチェーン事業で継続的な広告費用が増加しているものの、前年同期比で増益を確保した。
売上高8億4000万円(前年同期比14.7%増)
営業利益2億4000万円(同3.9%増)
経常利益2億4000万円(同2.8%増)
最終利益1億5900万円(同5.8%増)
事業セグメント別では、前述のとおり、モバイルゲーム事業が前年同四半期比で大幅に回復した。一方、ブロックチェーン事業は、この四半期は売上は100万円以下にとどまり、先行投資の場面が続く形となった。
そのブロックチェーン事業の状況を見てみると、外部パートナーとの動きが色々と活性化してきている。今回の第2四半期決算発表と同時に開示された電通とのエンターテインメント領域やスポーツ領域等におけるファンクラブ、ファンコミュニティを対象にしたNFT事業拡大に向けたパートナーシップ契約の締結もそうした動きの1つだ。
また、6月26日からは『駅メモ!』誕生8周年記念限定NFTをNFTマーケットプレイス「ユニマ」で販売開始するなど、自社運営のNFTマーケットプレイスの取り組みも具体化している。
主力の位置ゲームについては、『駅メモ!』誕生8周年!記念キャンペーンを年6月1日より開催した。この周年の寄与もモバイルゲーム事業の第2四半期の好調の要因となっている。
また、2022年5月には、『アワメモ!(駅メモ! Our Rails)』において、「おでかけポイント」クローズドβテストを実施した。その結果を踏まえ、「招待機能」と「ボーナス機能」の2つの新機能を追加し、7月1日よりオープンβテストを実施している。
今後に向けた動きでは、ブロックチェーン技術を利用したゲーム市場の発展を目指し、同社独自の暗号資産「QYSコイン」での決済を組み込んだゲーム開発をサポートする「Uniqys Garage Games」を始動し、その新規参入企業獲得に向けた営業を開始する。
「QYSコイン」については、2023年に『アワメモ!』への実装を予定しているほか、国内暗号資産取引所へのIEO(Initial Exchange Offering)も予定しているという。
なお、2022年12月期通期の連結業績見通しは引き続き非開示。主力のモバイルゲーム事業に加えてブロックチェーン事業においても、今後は大きな成長が見込まれるものの、足元では新型コロナウイルス感染症の影響の収束が見通せない中で、適正かつ合理的な数値の算出が困難であるため、としている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社モバイルファクトリー
- 設立
- 2001年10月
- 代表者
- 代表取締役 宮嶌 裕二
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高33億7000万円、営業利益9億4500万円、経常利益9億4000万円、最終利益ゼロ(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3912