【決算レポート】シリコンスタジオ、第3四半期は営業益3.2億円と黒転&通期上方修正 受託開発とミドルウェア、人材関連が好調

シリコンスタジオ<3907>は、10月11日、2022年11月期 第3四半期累計(21年12月~22年8月)の連結決算を発表し、売上高32億3300万円(前年同期比15.1%増)、営業利益3億0600万円(前年同期は2億5400万円の損失)、経常利益3億2800万円(同2億2900万円の損失)、最終利益1億4800万円(同2億7700万円の損失)と2ケタ増収・黒字転換を達成した。同社では、エンターテインメント業界における投資意欲の高まりやエンジニア不足等を背景に開発推進・支援事業と開発推進・支援事業がいずれも好調に推移した、としている。

・売上高:32億3300万円(同15.1%増)
・営業利益:3億0600万円(同2億5400万円の損失)
・経常利益:3億2800万円(同2億2900万円の損失)
・最終利益:1億4800万円(同2億7700万円の損失)


セグメント別の状況は以下のとおり。

 
■開発推進・支援事業
・売上高:19億4400万円(同27.1%増)
・営業利益:3億1400万円(同1億8500万円の損失)
開発推進・支援事業は、大きく受託開発とミドルウェアの開発・販売、オンラインソリューションの3つで構成されているが、いずれも伸びた。

特に伸びが目立ったのは受託開発で、同23.9%増の11億5600万円と拡大した。エンターテインメント業界向けではゲーム環境構築支援案件等が増加、産業界向けでは機械学習向け教師画像生成ソリューション『BENZaiTEN(ベンザイテン)』や、3Dレーザースキャナー等で物体や地形を計測したデータの集合体である点群データ活用支援での引き合いが多かったという。

また、ミドルウェアについては第3四半期に大型契約の売上を一括計上したことで、同38.7%増の5億7000万円となった。オンラインゲーム向けのサーバー開発や運用が好調だったオンラインソリューションも同17.9%増の2億1700万円となった。

 
■人材事業
・売上高:12億8800万円(同1.1%増)
・営業利益:3億4500万円(同26.8%増)

人材派遣の稼働者数減少に伴い減収となったものの、稼働者数については下げ止まりを見せた。有料職業紹介ではクリエイティブ人材の採用意欲が底堅く成約件数が増加したことに加え、今期より注力しているミドル・ハイクラス人材向けサービスが順調に立ち上がり平均単価を押し上げた。

 
■2022年11月通期の業績見通しと上方修正
2022年11月通期の業績は、売上高44億円(前期比10.4%増)、営業利益3億2000万円(前期は9600万円の損失)、経常利益3億4500万円(同7100万円の損失)、最終利益2億円(同1億0100万円の損失)を見込む。

・売上高:44億円(同10.4%増)
・営業利益:3億2000万円(同9600万円の損失)
・経常利益:3億4500万円(同7100万円の損失)
・最終利益:2億円(同1億0100万円の損失)
・EPS:69.35円

なお、決算発表と同時に通期業績予想の上方修正も行った。修正率は以下のとおり。

・売上高:7.4%増
・営業利益:220.0%増
・経常利益:245.0%増
・最終利益:233.3%増

 

エンターテインメント業界向けの開発推進・支援が好調なこと、有料職業紹介サービスと高単価ミドル・ハイクラス人材サービスが単価を押し上げることが主な要因と説明した。

 

通期計画に対する進ちょく率は、売上高73.5%、営業利益95.6%、経常利益95.1%、最終利益74.0%となっている。上方修正後だが、営業利益と経常利益の進ちょく率は95%を超えている。

・売上高:73.5%
・営業利益:95.6%
・経常利益:95.1%
・最終利益:74.0%

シリコンスタジオ株式会社
http://www.siliconstudio.co.jp

会社情報

会社名
シリコンスタジオ株式会社
設立
2000年1月
代表者
代表取締役社長 梶谷 眞一郎
決算期
11月
直近業績
売上高45億5400万円、営業利益2億3800万円、経常利益2億4600万円、最終利益2億円(2023年11月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3907
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