ドリコム、第1四半期決算は最終損失4億4100万円と赤字転落 新作『ダチメン伝説G』不振、減損損失計上 一部運用タイトルも苦戦

ドリコム<3793>は、7月27日、2024年3月期 第1四半期(23年4月~23年6月)の連結決算を発表し、売上高23億4600万円(前年同期比19.8%減)、営業利益800万円(同99.0%減)、経常利益200万円(同99.8%減)、最終損失4億4100万円(前年同期は5億2100万円の利益)だった。

・売上高:23億4600万円(同19.8%減)
・営業利益:800万円(同99.0%減)
・経常利益:200万円(同99.7%減)
・最終損失:4億4100万円(同5億2100万円の利益)

主力のゲーム事業で『ダチメン伝説G』や一部運用タイトルの売上が想定を下回ったことに加え、子会社の新規タイトルでクローズを決定し減損処理を行ったことで特別損失4億1600万円を計上したため。

 

■ゲーム事業

セグメント売上高は22億6800万円(同20.5%減)、セグメント利益は2億3600万円(同73.6%減)となった。

ゲーム事業においては、子会社から新作『ダチメン伝説G』をリリースしたが売上が想定を下回る結果となりクローズを決定した。また、一部の既存運用タイトルも想定を下回る推移となった。

売上高については、約5年間運用していた1タイトルが2023年2月末にクローズとなったことに加え、一部の運用タイトルが前年を下回る推移となったこと等により減少した。

利益については、上記の減収要因に加え、前期末と第1四半期に新規自社配信タイトル2本をリリースしたことに伴う費用の増加等により減少した。

引き続き運用中タイトルの安定的な収益の維持に努めるほか、新作のモバイルゲームタイトルが想定以上に厳しい状況であることから、開発中のモバイルゲームタイトルの全般的な戦略見直しやコスト削減等を実施し、早期に損益状況の改善を図り、下期後半にリリースする新規タイトルの貢献による売上、利益の増大を目指していく。

 

■メディア事業

セグメント売上高は7700万円(同3.4%増)、セグメント損失は2億2700万円(前年同期はセグメント損失7500万円)となった。

メディア事業においては、IPの開発、育成、収益化チャンネルの多様化を目的として出版・映像事業に取り組む中、ライトノベルレーベル「DREノベルス」から毎月刊行を実施している。また、同社の有するインターネットサービスの知見と先進的なテクノロジーを活用し、Web3領域における新たな事業開発や、Twitterを活用したファンコミュニティ促進サービス『Rooot』を提供している。

売上高については、『Rooot』が安定的に収益を計上したことに加え、「DREノベルス」の刊行開始に伴い増加した。利益については、出版・映像やWeb3などの新規事業領域への投資を行っており費用先行が継続しているため、損失額は増加した。

このセグメントにおいては、中期的に目指す姿の実現に向け、今後も研究開発投資を実施していくが、全社的なコスト削減を実施する中で計画の一部見直し等を実施する予定。

 

■2024年3月期の業績見通し

2024年3月期の業績は、売上高115億円(前期比6.5%増)、営業利益5億円(同78.1%減)、経常利益4億5000万円(同79.5%減)、最終利益0円(前期は100.0%減)を見込む。第1四半期決算を受けて業績予想の下方修正を行った(関連記事)。

・売上高:115億円(同6.5%増)
・営業利益:5億円(同78.1%減)
・経常利益:4億5000万円(同79.5%減)
・最終利益:0円(同100.0%減)
・EPS:0.00円

株式会社ドリコム
http://www.drecom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ドリコム
設立
2001年11月
代表者
代表取締役社長 内藤 裕紀
決算期
3月
直近業績
売上高108億円、営業利益22億8100万円、経常利益21億9200万円、最終利益11億5900万円(2023年3月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3793
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