セガサミーHD、SaaS事業とB2Cオンラインゲーミング事業を展開するGAN社を買収へ…取得価額は約161億円 ゲーミング事業の拡大目指す

  • セガサミーホールディングス<6460>は、11月8日、子会社のセガサミークリエイションが主に米国カジノオペレーター向けSaaS事業および欧州・南米向けB2Cオンラインゲーミング事業を展開するGAN Limited(GAN社)を英国領バミューダ諸島に新設した特定目的会社(SPC)を通じて買収することを発表した。取得価額は約1億761万USドル(約161億5000万円)。
    ※1USドル=150円換算

    買収は、SPCとGAN社を合併させる手法により行い、合併後の存続会社はGAN社となる。今回、セガサミーHDとGAN社は、GAN社の事業価値について一株当たり1.97USドルで合意した。GAN社の株主は、保有するGAN社の株式が消却される代わりに、その対価をセガサミークリエイションより100%現金で受領する権利を取得する。SPCの株式は合併の効果により、GAN社の株式に転換され、結果GAN社はセガサミークリエイションの完全子会社となる。

    なお、この買収は友好的なものであり、GAN社の取締役会は買収に対して賛同している。また、買収完了のためには、GAN社の株主総会における承認、各国・地域管轄における当局承認の取得およびその他一般的な前提条件を満たすことが必要となり、買収の完了時期は2025年3月期第3四半期となることを予定している。

    GAN社は、エンドユーザーデータを統合的に管理するプレーヤーアカウントマネジメントシステム(PAM)、そしてiGaming運営の核となるリモートゲーミングサーバー(RGS)を中核としたB2B事業向けのプロダクトとサービスの開発を通じて米国でのビジネスを成長させてきた。

    それに加え、2021年に欧州ならびに南米でB2Cオンラインゲーミングプラットフォーム「Coolbet」の開発運営を行うVincent Groupの買収、また同年のブルガリアのオンラインカジノゲーム開発スタジオSilverback Gamingの買収により、iGaming、オンラインおよびリテールスポーツベッティング、ソーシャルカジノゲーミング、コンテンツ開発を自社内で開発運営ができる、オンラインゲーミングの統合プラットフォームプロバイダーとなった。

    セガサミーHDは、米国のオンラインゲーミング市場の中でも、今後拡大が見込まれるiGaming市場を特に有望な市場と位置付けている。今後さらなる州がiGamingの合法化を進めていくにあたり、既存の事業者に加え、新規事業者によるオンライン市場への参入が見込まれていますが、これら事業者の速やかな参入を実現するにあたり、GAN社の持つターンキーソリューションは、高い競争力を有しているものと評価している。

    これらの卓越した技術に加え、北米ランドカジノオペレーター向けにゲーミング機器・コンテンツを提供してきたSSC社の顧客基盤・コンテンツ開発力を掛け合わせることでシナジーを創出することが可能となり、セガサミーHDのゲーミング事業の拡大に大きく寄与すると判断したことから、買収を進めることを決定した。

    なお、買収手続きが完了した後にセガサミーHDの連結子会社となることから、買収がセガサミーHDの2024年3月期通期連結業績に与える影響は軽微となる見込み。2025年3月期に予定している買収手続き完了後の業績への影響は、買収手続き完了後、適切な時期に発表する。

セガサミーホールディングス株式会社
http://www.segasammy.co.jp

会社情報

会社名
セガサミーホールディングス株式会社
設立
2004年10月
代表者
代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
決算期
3月
直近業績
売上高4678億9600万円、営業利益568億3600万円、経常利益597億7800万円、最終利益330億5500万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6460
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