ビーグリー<3981>は、2月14日、2023年12月期の連結決算を発表し、売上高190億8000万円(前の期比2.0%増)、営業利益14億9600万円(同14.7%減)、経常利益14億4000万円(同10.4%減)、最終利益6億8900万円(同3.7%増)だった。
・売上高:190億8000万円(同2.0%増)
・営業利益:14億9600万円(同14.7%減)
・経常利益:14億4000万円(同10.4%減)
・最終利益:6億8900万円(同3.7%増)
同社では、「まんが王国」は堅調に推移したものの、コンテンツセグメントで紙出版収益減と積極的な編集人材の採用が響いた、としている。
セグメントごとの経営成績は、次のとおり。
■プラットフォームセグメント
売上高は125億6300万円(同2.7%増)、営業利益は5億8500万円(同4.4%増)となった。
プラットフォームセグメントの主力サービスであるコミック配信サービス「まんが王国」においては、ユーザーの訪問・定着・課金の流れを促し、課金者数と顧客単価を上げるべく、お得感を訴求するキャンペーンや幅広いユーザー層獲得のための販売促進活動を積極的に行った。これに加え、原作付きのコミカライズ作品や異世界ファンタジー等の人気ジャンル作品といった“ここだから読める"作品の創出に注力した結果、「まんが王国」の売上高は前年同期比3.2%増となった。
また、国内コミック配信事業で培ったノウハウを生かし、諸外国の中でも、特に拡大が予想されている北米の電子コミック市場において、6月に北米向けコミック配信サービス「yomoyo(ヨモーヨ)」の提供を開始した。
小説投稿サービス「ノベルバ」においては、投稿作品を原作としたコミカライズ・メディアミックス展開を推進するため、アプリ利用者数及び投稿作品数の増加を目的とした施策の実施や小説コンテストを開催した。さらに、オリジナルIPの創出を目的に、イベント関連事業や音楽・映像関連事業等を多角的に展開するアミューズとの協業を開始し、最初の取り組みとして、「ノベルバ」内で『目指せメディアミックス!「現代恋愛×ファンタジー」小説コンテスト』を開催した。
日本テレビとの取り組みにおいては、「まんが王国」で昨年末より連載を開始した漫画家発掘ドキュメントバラエティ―「THE TOKIWA」発のコミカライズ作品「ようこそ!パラダイス劇場へ」の電子コミック版が完結し、8月に紙書籍を販売した。
利益面においては、売上高が増加した一方で、広告宣伝費を中心とした営業費用が増加した。
■コンテンツセグメント
売上高は66億7600万円(同0.7%増)、営業利益は9億1000万円(同23.7%減)となった。
デジタルコンテンツを中心に、発刊点数の増加、電子書店ごとの特性や読者ニーズに沿った販売促進活動を積極的に行った。また、紙出版においては、紙出版市場の縮小を鑑み、配本管理及び価格設定等のコストコントロールを実施した。
デジタル出版においては、読者の嗜好性に合わせたコンテンツの創出とジャンルの拡大を推進し、SNSや動画プラットフォームを活用したプロモーションを強化した結果、ぶんか社が得意とするBL、TLジャンルを中心とした女性向けコミックジャンルの作品や近年創刊したデジタルコミック誌からの作品の売上が堅調に推移した。これにより、売上高は同7.9%増となった。
紙出版においては、BL、異世界ファンタジーを中心にアニメマンガ専門店と連携し、販売施策を推進した。
また、BLコミック誌「GUSH」の20周年を記念したコラボカフェや「GUSH20周年記念展-with LOVE-」の開催といった様々な施策を実行した。他方、配本数のコントロール及び雑誌の隔月化や休刊を実施した結果、売上高は同11.6%減となった。
このほか、ぶんか社の人気グルメ漫画「半熟ファミリア 腹ペコ兄妹の熟成レシピ」が日本テレビホールディングスの子会社である日テレ アックスオン制作でテレビドラマ化した。また、6月には、ぶんか社刊の「お姫様クラブ」がフジテレビ系の番組内で映像化した。
利益面においては、主に紙出版収益の減少に加え、積極的な編集人材の採用により、営業費用が増加した。
■2024年12月期の業績見通し
2024年12月期の業績は、売上高201億1800万円(前期比5.4%増)、営業利益18億4600万円(同23.4%増)、経常利益18億0400万円(同25.3%増)、最終利益9億2500万円(同34.3%増)、EPS153.52円を見込む。
・売上高:201億1800万円(同5.4%増)
・営業利益:18億4600万円(同23.4%増)
・経常利益:18億0400万円(同25.3%増)
・最終利益:9億2500万円(同34.3%増)
・EPS:153.52円
会社情報
- 会社名
- 株式会社ビーグリー
- 設立
- 2004年10月
- 代表者
- 代表取締役社長 吉田 仁平
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高190億8000万円、営業利益14億9600万円、経常利益14億4000万円、最終利益6億8900万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3981