カヤック、北海道で「デジタル」と「リアル」を融合したPRマーケティング事業を展開するメガ・コミュニケーションズを7月31日付で買収

  • カヤック<3904>は、7月18日、北海道札幌で「デジタル」と「リアル」を融合したPRマーケティング事業を展開するメガ・コミュニケーションズの株式を7月31日付で取得し、子会社化することを発表した。取得価額については非開示。

    メガ・コミュニケーションズは、北海道・札幌で2006年に創業し、「もの」や「サービス」を提供する顧客と消費者や生活者が「つながる」ための「デジタル」と「リアル」を融合したPRマーケティング事業を展開している。民間の広告プロモーション支援のほか、官公庁などの各種事業運営における移住施策や企業誘致等業務、輸出を含む海外への進出支援、セミナー運営やセールス、海外向け広告配信やデジタルマーケティングや映像制作などインバウンド向けのプロモーション支援などを行っている。

    両社は、2024年3月よりカヤックの地域移住・関係人口促進のためのサービス「SMOUT(スマウト)」の取次パートナー契約を締結し、北海道地域に密着するメガ・コミュニケーションズとのシナジーを発揮し、SMOUT サービスを通じて都市部から人を正社員、副業・複業で雇用する機会の創出に貢献してきた。

    今後はメガ・コミュニケーションズのM&A(企業買収)によってシナジーを発揮し、以下の事業成長を狙い、北海道の産業振興にも貢献していく。

    ①海外向けブランディング・プロモーションサービスの拡大
    メガ・コミュニケーションズのもつ北海道での事業基盤および「デジタル」と「リアル」を融合したPRマーケティングの知見と、カヤックのクリエイティブ力、技術力を掛け合わせることで、北海道企業の海外向けブランディングやデジタル活用をしたプロモーションサービスを拡大させていく。

    具体的には、昨今北海道で人気の道産日本酒やワイン等の海外販路開拓なども手掛けていく。北海道の農林水産物・食品の輸出額は2022年で1103億円(前年比30.8%増)と2020年から3年連続右肩上がりとなっており、今後も平均気温の上昇により北海道で栽培できる作物が増えていくと言われている。こうした日本の食糧基地北海道から、世界を狙う北海道企業のブランディング、プロモーションサービスに注力していく。

    ②北海道の過疎地域の持続可能性を維持するために、自治体DXを推進
    人口密度が低いほど一人当たり行政コストが高くなる関係が指摘されているが、北海道の人口密度は都道府県別で最下位であり、もっとも自治体DXが求められている地域と言える。「自治体におけるDX推進」に関する調査によると、課題は「職員のITスキル不足」が6割で最多。そのため多くの自治体では職員のITスキル不足を民間への発注によって補う計画を立てているが、そこには、発注側の自治体職員にITスキルがなければ最適な民間企業への発注ができないという問題がある。

    そこで北海道下川町では、今回メガ・コミュニケーションズの代表取締役に就任するカヤック執行役員の柴田氏を地域活性化起業人としてCIO補佐官に着任させ、「民間企業ITスキルを持つ人材が自治体側に立ち、最適な外部パートナーを探す」方針をとっている。今後はCIO補佐官で培った柴田氏の経験を活かし、「自治体職員側に立つITスキル人材の派遣」と「北海道資本の企業を中心とした民間企業群の組成」の2つにより、各自治体にとって「ちょうどいい」自治体DXの解決策を提供していく。

    なお、この子会社化による影響はカヤックの2024年12月期の連結業績に織り込んで計画を行っているが、今後開示すべき事項が生じた場合には、別途開示するとしている。

株式会社カヤック
http://www.kayac.com/

会社情報

会社名
株式会社カヤック
設立
2005年1月
代表者
代表取締役CEO 柳澤 大輔/代表取締役CTO 貝畑 政徳/代表取締役CBO 久場 智喜
決算期
12月
直近業績
売上高174億6700万円、営業利益10億2100万円、経常利益10億3800万円、最終利益5億1100万円(2023年12月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3904
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