GENDA、第3四半期決算は営業益30%増の54億円 GENDA GiGO中心に既存事業成長、買収子会社も押上 買収費用こなして大幅増益

GENDA<9166>は、12月10日、2025年1月期 第3四半期の連結決算を発表し、売上高776億2700万円(前年同期比100.0%増)、営業利益54億2000万円(同30.1%増)、経常利益49億8800万円(同20.8%増)、最終利益26億5500万円(同20.1%減)だった。

アミューズメント施設だけでなく、カラオケ施設、クレーンゲームの景品など周辺事業も含めた買収子会社が業績に寄与したことに加えて、GENDA GiGO Entertainmentが過去月間最高売上を記録するなど既存子会社も成長し、大幅な増収増益となった。

・売上高:776億2700万円(同100.0%増)
・営業利益:54億2000万円(同30.1%増)
・経常利益:49億8800万円(同20.8%増)
・最終利益:26億5500万円(同20.1%減)

 

主力事業であるアミューズメント施設のM&Aをはじめ、10月には、カラオケ機器の販売・レンタルを展開する音通グループを連結子会社とするなど、その他の事業領域においてもM&Aを積極的に実行した。さらに、「アミューズメント」の領域においては、収益力の強化等を図る目的でグループ内組織再編を実施し、これらの結果、前期末比で連結子会社は新たに10社増え、10月末における連結子会社数は29社となった。M&Aの加速及びグループ内組織再編により、主軸であるアミューズメント関連の収益基盤の強化と、その周辺領域への進出も拡大した。

 

【12月10日18時51分追記】

 

セグメントの業績は次のとおり。

 

■エンタメ・プラットフォーム事業

「エンタメ・プラットフォーム事業」は、「アミューズメント」「カラオケ」「フード&ビバレッジ(F&B)」で構成されている。売上高は694億7300万円(同80.3%増)、セグメント利益は89億7500万円(同48.9%増)となった。

国内の「アミューズメント」においては、都市部での人流の増加やプライズゲーム売上の伸長、前期にオープンした店舗及びM&Aにより取得した店舗の寄与に加え、積極的な新規出店とロールアップM&Aに注力し、売上高は好調に推移した。プライズゲーム等を中心とした従来型のアミューズメント施設のほか、カフェ・レストランとアミューズメントが融合した店舗等、新業態の出店にも注力し、合計17店舗の新規出店を行った。第3四半期においては7店舗の新規出店を行い、8月に開業した関西初の旗艦店「GiGO大阪道頓堀本店」では、GENDA GiGO EntertainmentがGENDAにグループインする前も含め、過去最高月間売上高(9月)を記録するなど好調なスタートだった。

これらに加え、M&Aにより、2月のプレビを皮切りに、サンダイ、アメックスがグループインしたほか、マタハリーエンターテイメントよりアミューズメント施設1店舗を譲受し、10月に「GiGOトナリエクレオつくば」として開業するなど、GENDAの主力事業である「アミューズメント」の店舗網拡大が順調に進行している。また、6月には、「fanfancy+ with GiGO」の会員アプリをリリースした。本アプリは、GENDAが提供するサービスの相互送客を目的とした機能「GENDA ID」を導入した初のサービスであり、今後もGENDAが展開する各サービスに導入していく。

海外の「アミューズメント」においては、米国法人Kiddletonがミニロケ(スタッフの常駐しないゲームコーナー)の積極的な新規出店及び既存店活性化に注力した。ミニロケ359箇所を新規出店したことに加え、既存のミニロケの増床、プライズゲーム機の増台等が奏功し、売上高は同52.2%増(連結子会社化前を含む実績比)と好調に推移した。また、台湾においては、9月に、台灣奇恭股份が推し活専門ショップの海外1号店となる「fanfancy+ with GiGO Garden City台北」(台北市)を出店するなど、合計5店舗の新規出店を行った。これに加え、GiGO VIETNAMを設立し、ベトナム国内に2店舗の新規出店を行うなど、GENDAのプラットフォームが海外でも着実に拡大している。

第3四半期累計におけるアミューズメント施設は、新規出店30店舗(国内17店舗、海外13店舗)に加え、M&Aにより65店舗(全て国内)を取得した一方、10店舗(国内9店舗、海外1店舗)を閉店し、10月末において、国内335店舗(前期末比73店舗増)、海外23店舗(同12店舗増)、合計358店舗(同85店舗増)となっている。また、10月末におけるミニロケ拠点数は、国内828箇所(前期末比622箇所増)、海外648箇所(同340箇所増)、合計1476箇所(同962箇所増)となっている。

「カラオケ」においては、2月にカラオケ施設を全国に366店舗(10月末時点)展開するシン・コーポレーションを、10月に音通を連結子会社とした。シン・コーポレーションの運営する「カラオケBanBan」では、独自の料金パック施策やアミューズメント施設「GiGO」との相互送客施策等により集客力が向上したことに加え、ミニロケの設置やGENDAのグループ企業であるレモネード・レモニカやシトラムが取り扱う商品を飲食メニューに導入するなど、グループシナジーの極大化にも注力した結果、売上高が好調に推移した。また、音通においては、シン・コーポレーションとの取引の拡大など、グループイン直後よりグループシナジーの発現に注力している。

「F&B」においては、5月に、酒類の輸入卸及び国内での販売を手掛けるシトラムを連結子会社とした。シトラムは人気のリキュール「クライナーファイグリング」の販路拡大や、「カラオケBanBan」への卸売販売等、GENDAとのアライアンスを推進した。また、日本ポップコーンでは、GENDAのグループ企業であるギャガが配給・公開した映画とコラボレーションしたポップコーンを企画・提供し、「GiGO」で販売したほか、レモネード・レモニカでは、スタンド型レモネード専門店「LEMONADE by Lemonica」を「GiGO総本店」や「GiGO大阪道頓堀本店」内に出店するなど、グループシナジーの極大化への取り組みが順調に進行している。また、レモネード・レモニカでは、直営店3店舗を新規出店するなどし、10月末におけるF&B店舗数は61店舗(前期末比5店舗増)となっている。

 

■エンタメ・コンテンツ事業

「エンタメ・コンテンツ事業」は、「キャラクター・マーチャンダイジング(MD)」と「コンテンツ&プロモーション」で構成されており、売上高は106億4200万円(前年同期7億2400万円)、セグメント利益は3億7700万円(同730.4%増)となった。

「キャラクターMD」においては、フクヤ及びアレスカンパニーが、「GiGO」を中心とするGENDAのアミューズメント施設へのプライズ供給の拡大に注力した。また、フクヤでは、推し活専門ショップ「fanfancy+ with GiGO」の出店拡大に連携し、商品供給を拡大した。主力事業である「アミューズメント」と「キャラクターMD」との垂直統合が順調に進んでいると同時に、アレスカンパニーはグループ内組織再編によりアミューズメント関連製品のレンタル・販売事業を承継し、営業効率の向上が図れた結果、社外との取引も順調に拡大している。

また、「コンテンツ&プロモーション」においては、ダイナモアミューズメントがテーマパークの常設アトラクションの設計・施工を受注したほか、6月には、VAR LIVE JAPANよりVRゲーム事業を譲受した。また、映画配給を手掛けるギャガが、第76回カンヌ国際映画祭の最高賞「パルムドール」受賞及び第96回アカデミー賞脚本賞を受賞した「落下の解剖学」やアニメ映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」(前章・後章の2部作)等、第3四半期累計に邦画・洋画・アニメと多彩なラインアップで合計22作品の映画を配給・公開した。第3四半期においては、8月に1館で公開した「侍タイムスリッパ―」が、口コミにより高評価が広がり、10月末時点で全国のべ320館まで上映を拡大している。

 

■2025年1月期の業績見通し

2025年1月期の業績は、売上高1100億円(前期比97.5%増)、営業利益70億円(同30.3%増)、経常利益66億円(同26.5%増)、最終利益43億円(同2.9%増)、EPS50.00円を見込む。12月10日終値で計算した株価収益率は51.1倍となる。

・売上高:1100億円(同97.5%増)
・営業利益:70億円(同30.3%増)
・経常利益:66億円(同26.5%増)
・最終利益:43億円(同2.9%増)
・EPS:50.00円

計画に対する進捗率は、売上高70.6%、営業利益77.4%、経常利益75.6%、最終利益61.7%となっている。

・売上高:70.6%
・営業利益:77.4%
・経常利益:75.6%
・最終利益:61.7%

株式会社GENDA
https://genda.jp/

会社情報

会社名
株式会社GENDA
設立
2018年5月
代表者
代表取締役会長 片岡 尚/代表取締役社長 申 真衣
決算期
1月
直近業績
売上高556億9700万円、営業利益53億7000万円、経常利益52億1600万円、最終利益41億7800万円(2024年1月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
9166
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